児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

性犯罪

12歳との児童買春罪・強制性交の猶予判決(名古屋地裁R011205)

755万円で示談して酌量減軽。 援助交際型というのは強制性交罪の科刑状況としては一番軽い部類になります。 対償供与約束が児童買春罪の実行行為とすると、部分的にしか重なり合って居ませんが、観念的競合とされます 名古屋地裁令和元年12月 5日 事件名 強…

姿態をとらせて製造罪をひそかに製造罪として有罪にしている可能性がある事件~障害者施設通う女子高生 シャワーシーン盗撮し胸触る…「ネズミ確認のため」と一部争う"元代表"有罪判決(札幌地裁R02.5.22)

弁護人・被告人から連絡が欲しいところですが、「女子高校生にシャワーを浴びるように指示。女子高校生は、被告が事前にカメラを設置した仮設シャワー室で裸になりシャワーを浴びました。」という場合は、姿態をとらせて製造罪であって、ひそかに製造罪は成…

撮影型強制わいせつ罪と姿態をとらせて製造罪が併合罪となっている事例(富山地裁R011203)

「同児童(当時10歳)が13歳未満であることを知りながら,手でその下衣及び下着を脱がせた上,両足を大きく広げさせて陰部を露出する姿態をとらせ,同陰部付近を自己の携帯電話機付属のカメラで接写し」と「前記第2のとおり同児童に性器等を露出させる…

「撮影行為は②の類型」「あまりに特殊な性的嗜好であり,社会通念上は性的性質が認められない行為については, やはり、行為者の性的意図だけを理由に性的意味を肯定することはできない」薄井真由子

「撮影行為は②の類型」「あまりに特殊な性的嗜好であり,社会通念上は性的性質が認められない行為については, やはり、行為者の性的意図だけを理由に性的意味を肯定することはできない」薄井真由子「強制わいせつ罪における「性的意図」(最大判平29・11 ・29…

準強姦の逆転有罪判決(福岡高裁R02.2.5)

準強姦被告事件 福岡高等裁判所 令和2年2月5日第1刑事部判決 判 決 原判決 福岡地方裁判所久留米支部 平成31年3月12日宣告 控訴申立人 検察官 主 文 原判決を破棄する。 被告人を懲役4年に処する。 原審における訴訟費用は被告人の負担とする。 理…

強姦場面の盗撮行為は強制わいせつ罪~久保田英二郎「強姦及び強制わいせつの犯行の様子を隠し撮りしたデジタルビデオカセットが供用物件に当たるとされた事例ー最一小決平成30年6月26日刑集72巻2号209頁」阪大法学 第69巻6号

これだと、更衣室盗撮・トイレ盗撮も準強制わいせつ罪でいけそうですね。ひそかに製造罪も不要になります。 カメラを手に持って触って撮るとか、脱がせて撮るという撮影行為はわいせつ行為でしょうが、ちょっと離れて撮るのは、わいせつ行為とはされてないよ…

強制わいせつ罪と児童ポルノ製造罪の罪数処理(高裁判例)

奥村が協力・関与した事件では観念的競合説が出ます。 「観念的競合・併合罪説」というのは、複製があるもののみ併合罪とするとか、強制わいせつ致傷とは併合罪とするとかで、同じ事件の中で両説出ているものです。 最高裁に決めてもらいたいところです。 仙…

女児を触って撮った行為のうち、触る行為を強制わいせつ罪で起訴して、撮影行為を児童ポルノ製造罪で起訴した場合には、両罪は併合罪になるという高裁判例

結局、女児の撮影行為はわいせつ行為とは別個の行為だというのだから、わいせつ行為ではないことになります。乳房もむ行為と陰部弄ぶ行為とを別個の行為とするようなもので、どうしても科刑上一罪にしたくないようです。 でも、脱がして撮るだけの強制わいせ…

秋田県迷惑行為防止条例における、学校教室での着替え中の裸の盗撮行為について

福岡の鐘ケ江啓司弁護士から聞きました。 改正後第4条3項 何人も、正当な理由がないのに、住居、浴場、更衣場、便所その他通常人が衣服の全部又は一部を着けない状態でいる場合がある場所(前項各号に掲げる場所を除く。)において当該状態でいる人を撮影し…

医師・歯科医師の刑事処分の軽重と行政処分の軽重と行政処分までの日数

複数の医師・歯科医師からの問い合わせがあったので集計してみました。 強制性交とか強制わいせつ致傷で逮捕されても、示談等で起訴猶予になると、判決・行政処分に上がってきません。 傾向としては 実刑判決は、免許取消 患者に対するわいせつ行為は執行猶…

神奈川県のラブホテル盗撮につき、ドットコム弁護士の「知人間のラブホテルでの性交渉の盗撮まで処罰する趣旨ではないと考えるのが合理的です。」という回答後に警察が来た事例

警察の解釈は、条例解説にあるとおり、自宅内でも、ホテル個室内でも盗撮行為は処罰されるとされているので、それを先に告げるべきです。 怒濤の迅速回答でランキング上位に表示されています。タナー法が遡及するという弁護士さんと同様です。 活動履歴 - 永…

奈良県生駒市の学校内のスカート内撮影行為につき、牧野和夫弁護士「いたずらでは済まされません。犯罪として裁かれる可能性があります。盗撮の場合、都道府県の迷惑行為防止条例違反(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)にあたる可能性があります。」というのだが、奈良県条例は、公共の場所以外でのスカート内盗撮を処罰してませんよね。

奈良県生駒市の学校内のスカート内撮影行為につき、牧野和夫弁護士「いたずらでは済まされません。犯罪として裁かれる可能性があります。盗撮の場合、都道府県の迷惑行為防止条例違反(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)にあたる可能性があります。」…

強姦罪の既遂時期につき,陰茎の先端部が数ミリメートル程度陰部に食い込むような状態となっただけでは,未だ姦淫の既遂には至っていないとされた事例(仙台高裁h28.5.24)

仙台地検で強姦の量刑を調べていて、この事件に当たりました。閲覧内容は他言できませんが、医師の供述などで被害児童の「陰部約3.5センチメートル程度の深さまで陰茎を挿入された。」という供述の信用性を否定しています。 高等裁判所刑事裁判速報集 平成28…

橋爪隆「非接触型のわいせつ行為について」研修860号

脅迫して裸画像を送らせる行為について、奥村は、昔から強制わいせつ罪説を唱えていましたが、独自の見解とされ、各高裁は強要罪説でしたよね。付いてきてよ。 I .はじめに 周知のとおり,最大判平成29. 11. 29 (刑集71巻9号467頁)は,強制わいせつ罪の成立…

なお,このように原判決を維持することは憲法31条等に違反するものではない。(大法廷h29.11.29)~判例変更と憲法31条,39条との関係

大法廷h29.11.29の「なお,このように原判決を維持することは憲法31条等に違反するものではない。」という一文には下記のような意味があるそうです。 被告人に不利益な判例変更の動きは、上告趣意書提出後に出てきたので、上告理由では主張できず、弁論で…

前田雅英刑法各論講義7版にはわいせつ行為(刑法176条)の定義がなくなった

6版では、「わいせつとは、いたずらに性欲を興奮または刺激させ、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものをいう。」って書いてたけどな。 前田雅英刑法各論講義6版 強制わいせつ罪 わいせつな行為とは、いたずらに性欲を興奮…

医師・歯科医師の刑事事件の結果・時期と、行政処分結果・時期の関係を調べてみた。

医師・歯科医師の刑事事件の結果と、行政処分の関係を調べてみた。 いまも医師3名の弁護人・代理人なので、強く求められて調べてみました。 ソースは、厚生労働省のプレスリリースと、刑事確定訴訟記録法による判決閲覧。という公表資料の集積ですが、結果は…

最高裁判例解説「強制わいせつ罪の成立と行為者の性的意図の要否」平成28年(あ)第1731号平成29年11月29日大法廷判決棄却第1審神戸地裁第2審大阪高裁刑集71巻9号467頁 法曹時報72巻1号(向井香津子)

わいせつの定義はありません。 (後注) 本判決の評釈等として知り得た主なものとして,以下のものがある。 松木敏明=奥村徹=園田寿「強制わいせつ罪の成立と行為者の性的意図の要否」法学セミナー758号48頁, 奥村徹「最高裁大法廷平成29年11月29日判決の…

送信型強制わいせつ行為(長崎地裁R010917)

脅して撮影送信させる行為がわいせつ行為かどうかの判例はありません。強制わいせつ罪ではなく強要罪だという高裁判例がいくつかあります。 長崎地方裁判所令和1年9月17 強制わいせつ、長崎県少年保護育成条例違反被告事件 理由 以下、匿名表記した被害…

非親告罪化の遡及適用の論点は最高裁で判決(予定)になりました。

決定かと思ったら、判決期日の通知でした。 期日は最高裁webに掲載されると思います。 判決速報平成30年3号 児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反,強制わいせつ,県青少年健全育成条例違反,都青少年の健全な…

裁判員対象事件ではない(強姦・強制性交)のに、裁判所が裁判員事件用量刑DBを用いて量刑していると思われる事件

部類論は、h22ころから見受けられますが、最近では検索項目まで示したものもでています。 非対象事件の弁護人は量刑DBにアクセスできず検索項目について意見を述べられないのに、それで量刑されるというのは不満があります。 津地裁 H30.12.21 同種の事案(…

本件担当の最高裁調査官である馬渡香津子氏は、「『わいせつな行為』該当性を安定的に解釈していくためには、これをどのように定義づけるかよりも、どのような判断要素をどのような判断基準で考盧していくべきなのかという判断方法こそが重要である」と述べている(馬渡香津子「時の判例」ジュリスト1517号[2018年]85頁)。しかし、判断対象の定義を明らかにしないままで判断方法を論じることは、解釈の三段論法に反した非論理的な思考方法である。

耳なめとか足舐めとか写真送らせるとか、トイレの扉を開けて用便姿を凝視するなどの新型行為については、わいせつの定義が必要です。 控訴事件が来たら毎回聞くことにしていますが、バラバラです。広島高裁なんてわからないことを聞くなと逆ギレです。 ① 「…

白昼,路上で見ず知らずの異性の下着を膝付近まで引きずり下ろし臀部等を露出させるという本件行為は,たとえ身体的接触がなく,短時間の行為であっても,第三者が視認できるかどうかや,被告人が陰部等を見ることができたかどうかにかかわらず,健全な社会常識に照らし,性的に恥ずかしいと感じ,健全な性道徳に反する行為と評価することができるから,本件行為が既遂に達していることは明らかである。(福岡高裁R010618)

長崎地裁h31.2.21の控訴審と思われます。 okumuraosaka.hatenadiary.jp わいせつとは、いたずらに性欲を興奮または刺激させ、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものをいう。という定義は、性的意図不要とした大法廷h29.11.29…

「耳なめ」はわいせつ行為(刑法176条)か?

わいせつの定義ないので困ります。 馬渡裁判官の解説によれば、「具体的事例については,大塚ほか編・前掲67頁以下等参照」とされますが、耳なめは挙がっていません。 児童買春罪の構成要件は、わいせつ概念の曖昧さを回避するために行為を細かく特定してい…

下着露出が刑法犯というのは初耳です。。。【舟橋弁護士】例えば、胸や下半身などの陰部が見えてしまう、または明らかに下着が見えてしまう、などがNGラインと言えるでしょう。布一枚へだててほぼ下着が透けている、というものNGでしょう。こういった場合、刑法でいうところの『公然わいせつ罪』に該当する可能性があります。

昔から「接吻や乳房を露出する行為は,それのみではわいせつといえないであろう」「接吻や乳房露出などはわいせつ行為ではない。」と解説されています 軽犯罪法とか迷惑条例とかを検討してみてはどうでしょう。 http://okumuraosaka.hatenadiary.jp/entry/20…

医師が強制わいせつ致傷罪で起訴された場合の行政処分の見込み

医師が強制わいせつ致傷罪で起訴された場合の行政処分の見込み 医師の刑事事件3件の弁護人で、有罪の場合の量刑と、行政処分の軽重・処分の時期を調べています。時期が知りたいのは、病院を貸したい・アルバイトの医師を手配したいということらしいです。 実…

男児が被害者の強制性交事件(高松地裁R01.9.4)

D1LAWに掲載されました。 児童淫行罪の罪となるべき事実としては、影響関係(立場利用)が記載されていないので、理由不備の疑いがあります。 okumuraosaka.hatenadiary.jp そもそも男児は強姦されているのに、「(男児が被告人に)淫行した」と評価されるの…

実子(10)に対する強制わいせつ罪(176条後段)+提供目的製造罪で懲役3年執行猶予5年保護観察(大阪地裁H30.10.29)

13未満だから、監護者わいせつ罪にはならない 第1第2とは観念的競合が正解。 大阪地方裁判所平成30年10月29日 主文 被告人を懲役3年に処する。 この裁判確定の日から5年間その刑の執行を猶予し、その猶予の期間中被告人を保護観察に付する。理由 (…

迷惑防止条例違反の罪の構成要件該当性を判断するに当たっては,もっぱら行為自体やそれを取り巻く客観的,外形的事情によって判断すべきであり,行為者の目的や性的意図の有無等を加味して評価するべきではないとされた事例(大阪高裁R01.8.8)

性的意図不要説。 判決速報 ○参考事項 1 本件の主要な問題点は,本条例6条1項1号の解釈,及び被告人の本件行為が本条例同号違反行為に該当するか否かである。検察官は,控訴審において,本条例が主として社会的法益を保護法益とすることに鑑みれば,その言動…

わいせつ行為とは一般人を基準として性的羞恥心を害し,健全な性道徳に反する行為をいうところ,白昼,路上で見ず知らずの異性の下着を膝付近まで引きずり下ろし臀部等を露出させる行為は,たとえ身体接触がなく短時間の行為であっても,健全な社会常識に照らし,性的に恥ずかしいと感じ,健全な性道徳に反する行為といえる。(長崎地裁H31.2.21)

新種の定義になります。裁判所も定義を示せないようなので、どんどん主張して聞いてみて下さい。 http://okumuraosaka.hatenadiary.jp/entry/2019/11/07/230351 いたずらに性欲を興奮または刺激させ、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観…