児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

エアドロップ痴漢の公訴事実記載例

 わいせつ画像を不特定又は多数の者に送信して頒布してるのだから、刑法175条1項でしょうね。

被告人は、令和2年7月2日 1413~1450ころ、兵庫県○○駅間走行中の列車内において A(21)に対して 携帯電話機を利用して男性器を露骨に撮影したわいせつ画像データ1点をAの携帯電話機に送信し、もって公共の乗物において 不安を覚えさせるような卑わいな言動をした。
 兵庫県公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反 15条1項 3条の2 第1項1号

罰条
第3条の2 
1何人も、公共の場所又は公共の乗物において、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 人に対する、不安を覚えさせるような卑わいな言動
第15条
1 第3条の2第1項から第3項まで、第5条第1項若しくは第2項又は第10条の2第1項の規定に違反した者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

兵庫県公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例の解説・ほか(2016年9月)
(趣旨)
本条は、公共の場所等における盗撮等の人に対する不安を覚えさせるような卑わいな言動を始め、公共の場所等以外の場所又は乗物(一定のプライベート空間。以下「公共の場所等以外の場所等」という。)における下着等の盗撮行為、及び盗撮行為の前段階であるカメラ等の差し向けや設置行為(以下「盗撮行為等」という。)を禁止した規定である。
改正前の本条は、「公衆に対する迷惑行為(卑わいな言動)」を取り締まるためのものであったが、近年の社会情勢の大きな変化に伴い、多機能携帯電話端末等の機能の進歩がもたらす巧妙な盗撮行為が、公共の場所等以外の場所等(公衆便所や一般住宅等)で行われている実態に鑑み、これら公共の場所等以外の場所等における盗撮行為を規制することとしたものである。
1第1項は、第1号において、旧条例で規制していた公共の場所又は公共の乗物における卑わいな言動を規制しているほか、これまで当該行為自体をもって卑わいな言動ととらえることができなかった「設置」行為につき、盗撮目的での同行為を第2号において明確に規制したものである。

「不安を覚えさせるような卑わいな言動」とは、相手方に「不安を覚えさせるような」「野卑で、みだらな言動」をいう。
「不安を覚えさせるような」とは、いやらしいことをされるのではないかという心配を起こさせるようなという意味であるが、不安を覚えさせる言動かどうかは、個別具体的に認定しなければならない。
また、現に被害者が不安を覚えなくてもよく、被害者が当該行為に気付かない場合でも、もし、気付いたならば不安を覚えることが明らかな場合は本項が成立する。
(1) 痴漢行為
刑法の強制わいせつに至らない行為であり、具体的には、「電車等において、同意を得ていない人の身体に、衣服その他の身に着ける物の上から直接触れる」といった行為である。
(2) のぞき見行為
通常衣服等で隠されている人の下着又は身体をのぞき見するものである。要件として、のぞき見が、一般人をして不安を覚えさせるような卑わいな程度でなされることを必要とする。
具体的には、人のスカート内の下着等を下から積極的にのぞき見たり、手鏡をスカートの下に差し出して下着等を見る行為等をいう。
なお、1段落目の「のぞき見が、一般人をして不安を覚えさせるような卑わいな程度でなされることを必要とする」とは、積極的にのぞき見を行う(故意がある)ことが必要であるとの意味であって、例えば、スカートが風で捲れ上がった際に偶然に下着が見えたというような場合(故意がない)は、当然にして含まれない。
(3) 盗撮行為
通常衣服等で隠されている人の下着又は身体を、その人の承諾なく隠し撮りする行為である。
具体的には、写真機等を使って赤の他人のスカート内を隠し撮る行為、隠し撮る目的で写真機等をスカートに差し入れる行為をいう。
(4) その他卑わいな言動
「痴漢行為」、「のぞき見行為」、「盗撮行為又は盗撮目的で写真機等を向ける行為」以外のいやらしく・みだらで性的道義観念に反し、人に不安を覚えさせるような卑わいな言語・動作をいう。
具体的には、スカートを捲る、傘の柄等を他人の胸部や譽部に押しつける、耳元等に息を吹きかける、耳元で卑わいな言葉をささやく、女性に声をかけ「おっぱい大きいね。」「おつばい触らせて。」「おじちやんとエッチしよう。」などと言う言動がこれに当たる。