児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

性犯罪民事

「歩行中の原告に対し,正面から両肩を両手でつかんで住宅敷地内に連れ込み,頭部を両手で押さえつけ,無理やりせっぷんして口腔内に舌を入れた上,着衣の上から右胸及び陰部を左手で触った」という強制わいせつ事件(札幌地裁R023.24)につき、220万円を認容した刑事損害賠償命令(札幌地裁r02.3.30)を認可した(東京地裁r02.12.8) 訴額は330万円

「歩行中の原告に対し,正面から両肩を両手でつかんで住宅敷地内に連れ込み,頭部を両手で押さえつけ,無理やりせっぷんして口腔内に舌を入れた上,着衣の上から右胸及び陰部を左手で触った」という強制わいせつ事件(札幌地裁R02.3.24)につき、220万円を認…

デリヘリ盗撮(行為否認)による慰謝料として50万円を認容した事例(訴額は118万円)(東京地裁r2.1.29)

刑事判決で、デリヘルは公然わいせつ罪になるかのような判決もありますが、そういう反論はなかったようです。 某地裁H22 ツーショットチャットは公然わいせつ行為にあたらないという主張 →少数であっても不特定であれば足りる 現に少数であっても不特定又は…

実父である被告から,被告宅で暴行を用いてわいせつな行為をされたり,姦淫されたりしたと主張して,被告に対し,不法行為(709条)を理由とする損害賠償請求権に基づき,慰謝料500万円等の合計605万円のうち385万円及びこれに対する不法行為のあった日である平成28年5月14日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案につき、慰謝料350万円が認容された事例(東京地裁r2.3.27)

実父である被告から,平成28年5月14日に被告宅で暴行を用いてわいせつな行為をされたり,姦淫されたりしたと主張して,被告に対し,不法行為(709条)を理由とする損害賠償請求権に基づき,慰謝料500万円,文書費5000円,治療費10万105…

性犯罪民事「同じマンションに住む被告による、原告の腰に両手を回して抱きつく暴行を加え,着衣の上から原告の臀部及び乳房を触った」という態様の強制わいせつ行為につき 50万円認容。 東京地裁r011031 訴額は500万

強制わいせつ罪の慰謝料は態様によりますね。 裁判年月日 令和元年10月31日 事件名 損害賠償請求事件 1 被告は,原告に対し,50万円及びこれに対する平成29年8月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求を棄却…

児童の性交場面が流布された場合の慰謝料(訴額150万円、認容額合計55000円等)

流通過程で中継した少年とその保護者に対する慰謝料請求のようです。 示談した関与者については「訴外A,訴外C,訴外E及び訴外G並びにこれらの者の各保護者との間で示談契約を締結し,計320万円を受領している」と認定されています。 損害賠償請求事…

12歳との児童買春罪・強制性交の猶予判決(名古屋地裁R011205)

755万円で示談して酌量減軽。 援助交際型というのは強制性交罪の科刑状況としては一番軽い部類になります。 対償供与約束が児童買春罪の実行行為とすると、部分的にしか重なり合って居ませんが、観念的競合とされます 名古屋地裁令和元年12月 5日 事件名 強…

性犯罪の刑事損害賠償命令で350万円が認容されたが、申立人から異議申立があり、民事訴訟において結局350万円が認容された事例(山形地裁R2.3.27)

基本は刑事記録に基づいて、損害賠償命令を出すわけですが、民事訴訟に移行して原告が追加立証を積んでも認容額は同じだったということになります。 原告の被害内容はわかりませんが、山形地裁で11年ということで、強制わいせつ罪1件だけではないと思われま…

児童ポルノ・リベンジポルノの拡散に関与した者に、慰謝料27万円を認容した事例 訴額は630万円(名古屋地裁R02.3.25)

児童ポルノ・リベンジポルノの拡散に関与した者に、慰謝料27万円を認容した事例 訴額は630万円(名古屋地裁R02.3.25) 示談した関係者は30万円くらいは払っていると思われ、裁判での認容額が3人とその保護者でこれくらいということになると、いろいろ考えるこ…

教諭淫行で生徒が自殺未遂、大分

因果関係と損害が立証されると高額になりえます。 https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2020/02/14/JD0058964051 元県立高教諭のみだらな行為、生徒の自殺未遂で発覚 寝たきり、重度障害に 2020/02/14 03:01 女子生徒(18)にみだらな行為をしたとし…

26年前に中学教師から受けた「性被害」、訴えた教え子が敗訴 「時間の壁」越えられず(札幌地裁R01.08.23)

判決書は札幌市への情報公開請求で入手可能です。 札幌地裁R01.08.23 その他,本件において,原告が除斥期間の経過前に本訴請求に係る損害賠償請求権を行使することが現実的に困難であるなどの特段の事情があるとは認められないから,加害行為の時が除斥期間…

「少女は14年秋から15年春にかけ、複数回にわたり下半身を触られるなどした。」「準強制わいせつ、準強姦(ごうかん)未遂罪について嫌疑不十分で不起訴にしていた。」事案について110万円を認容した事例(名古屋地裁H31.8.28)

訴額は550万円 https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019082990085138.html 性的虐待、祖父に賠償命令 孫の供述「信用できる」、名古屋地裁 2014年に愛知県尾張地方で、当時中学1年生だった少女(17)が60代の祖父に性的虐待を受けたとして、55…

「教諭、わいせつ行為」女児が賠償提訴へ 「PTSDで不登校に」 /千葉県 訴額1000万円

刑事事件になる前に民事訴訟をするようです。 「教諭、わいせつ行為」女児が賠償提訴へ 「PTSDで不登校に」 /千葉県 2019.01.23 朝日新聞 自身が通う小学校の30代の男性教諭から胸などを触るわいせつ行為を受け続け、心的外傷後ストレス障害(PTS…

23歳による強制わいせつ行為について、行為者に198万円の損害賠償責任を認め、同居する父親の責任を否定した事例(東京地裁h29.6.1)

行為者が刑務所にいると、判決取っても回収できないので、親も被告に加えたんでしょうが、親には責任がないということに。 刑事事件は、被害弁償しなくても、執行猶予になっているようです。 被害者は、強制わいせつの被害に加えて、弁護士費用・訴訟費用が…

妊娠中絶した師弟関係の児童淫行罪で7700万円の損害賠償を請求した事例(水戸地裁)

執行猶予になってるようです。 「教諭から性行為」提訴、茨城 妊娠中絶の元生徒、損害賠償求め 2018.10.11 共同通信 茨城県内の県立高校で2016年、男性教諭に性行為をされ、妊娠中絶手術などで心身に回復不能な被害を受けたとして、元女子生徒が県と元教…

原告は,被告法人の運営するグループホームに入所していたところ,被告法人の職員であった被告Y10と約1年4か月にわたり性的関係を継続した結果,妊娠して中絶するに至った(以下では,原告と被告Y10との間で継続された性的関係について「本件性的関係」という。)。本件は,原告が,本件性的関係により妊娠,中絶に至ったことが障害者虐待の防止,障害者の養護者に対する支援等に関する法律に規定された性的虐待に当たるとして,①被告Y10,被告法人の理事ら及び監事らに対しては不法行為等に基づき,②被告法人に対しては不法行為(使用

原告は,被告法人の運営するグループホームに入所していたところ,被告法人の職員であった被告Y10と約1年4か月にわたり性的関係を継続した結果,妊娠して中絶するに至った(以下では,原告と被告Y10との間で継続された性的関係について「本件性的関…

被告の職員である原告が,同じく被告の職員である女性に対し,セクハラ行為をしたことを理由として,処分行政庁から,停職6月の懲戒処分を受けたことについて,原告と当該女性職員は交際関係にあったことから懲戒理由となったセクハラ行為は存在しないこと,本件処分の手続には告知・聴聞の欠如及び懲罰委員会規程に定める手順の不履践等の違法があるとして,本件処分の取消しを求めたが、職場における上司・部下等のその地位を利用した関係に基づく影響力を用いて,本件女性職員の意に反し強いて性的関係を結んだ事実は認められず,本件処分は処分

「本件女性職員は,本件性的関係を結んだ後,原告に対し,前記1(9)認定に係る日常的なやりとりのメール,病院への送迎や金銭の交付を求めるメール,さらに原告の来訪や原告との身体的接触を求めるメールを送信していること,殊に,原告から関係の解消を…

児童4名へのわいせつ行為について1092万円を認容した事例(訴額は5286万円)(土浦支部H30.7.18)

損害というのは犯人の行為による損害なので、犯人が弁償していると自治体からは受けられない関係にあります。 判決書を取り寄せて、被害態様と認容額を分析します。 元教諭わいせつ、県に1092万円支払い命令 2018年07月21日 14時54分 公立学校の元教諭の…

中学生同士の性交について、自己の性的好奇心を満たす目的で被告から準強姦行為をされ,その結果妊娠,出産を余儀なくされたと主張する原告が,被告に対し,不法行為に基づく損害賠償請求権として,慰謝料等合計2236万1594円等の支払を求めた事案(請求棄却 東京地裁h30.1.30)

結論は「本件性交渉は準強姦行為であって,これが原告の権利を侵害する不法行為であることを認めるに足りる証拠はないというべきである。本件性交渉は不法行為とはいえない。」ということでした。 裁判年月日 平成30年 1月30日 裁判所名 東京地裁 裁判区分 …

教員による強制わいせつ罪(176条後段)につき、教育委員会に慰謝料200万円を認容(訴額は600万円)した事例(名古屋地裁H30.6.29)

刑事事件は 名古屋地裁岡崎支部H28.12.20懲役1年08月執行猶予3年没収 300万円で示談です。強制わいせつ罪(176条後段)と製造罪が観念的競合になっています。 損害が起訴されたわいせつ行為による慰謝料だとすると、教育委員会の監督責任(教員とは不真正連…

少年条例違反で逮捕→迷惑条例で送検→不処分→熊本県/避難所の迷惑行為 「無罪」男性賠償請求 女児の母棄却求める

見せたという動画も閲覧履歴も発見されませんでした。 条例の、わいせつ行為として逮捕したものと思われますが、「わいせつ行為を見せる」でもないし、性器を見せつけてわいせつと言えるかどうかという感じですので、わいせつ画像を見せるというのはわいせつ…

13歳女性に2回接吻の強制わいせつ罪で懲役1年6月執行猶予3年(松江地裁h30.2.26)

250万で示談。 量刑相場からいえば、示談しなくても同じ刑です。 民事訴訟になった場合の認容額は2桁だと思われます。 ■28261276 松江地方裁判所 平成30年02月26日主文 被告人を懲役1年6月に処する。 この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を…

「本件教諭は,●●●などして,他の生徒よりも密接な関係を構築し,●●●には,本件部活動の顧問教諭として,●●●,原告の体を触るなどの行為をしたところ,その月末頃には,原告の性器を触ったりキスをしたりするなどの性的行為を行うようになり,以降,1か月に数回の割合で性的行為を行い,本件教諭の主導により,その性的行為の内容をエスカレートさせてきたものである。以上の事実関係からすれば,本件教諭は,本件部活動の顧問教諭としての立場や,●●●本件教諭の指導に応じざるを得ない状況にあることを利用し,●●●,原告に対し上記

金沢市に330万円の賠償命じる判決 中学教諭わいせつ訴訟(金沢地裁H30.3.29) 刑事事件は児童福祉法違反(淫行させる行為・児童淫行罪)で故意否認。 児童淫行罪には金銭賠償になじまないから刑事損害賠償命令の制度が適用されないので、別途民事訴訟にな…

児童淫行罪で訴額1550万・和解400万円

児童淫行罪で訴額1550万・和解400万円 訴状によれば刑事判決は刑事事件は岩内支部H26.9.26 強制わいせつ:学童指導員、女児触る 容疑で逮捕--札幌 2014.09.17 北海道 毎日新聞 児童養護施設で性的虐待*道央、13~14年*男性職員、3女児に*道、法人 …

「厚労省保育士の犯歴照会、義務に 登録取り消しを徹底」と言われても、私立だと前科照会できないだろう

厚労省保育士の犯歴照会、義務に 登録取り消しを徹底 前科は法律上の欠格事由なので、現行法でも、公立の保育所であれば、前科照会可能だと思われます。公立以外の場合は前科照会は難しいと思います。 5訂版前科登録と犯歴事務p175 犯罪人名簿に基づく身分証…

高校生にキスの教諭、免職取り消し「真剣に交際」と認定 (さいたま地裁h29.11.24)

師弟関係にはなかったので、懲戒処分の基準によれば「免職又は停職とする」とされていて、キスは「わいせつ行為」でも軽い部類だという評価だと思われます。 教育委員会の調査能力は乏しいので、教員と青少年とが協力して交際関係を示すメールやLINEを出して…

福祉犯の損害賠償請求訴訟の訴額は200~300万、認容額は50~60万で、弁護士費用は24~34万円。

青少年条例違反とか児童買春罪の民事訴訟を受けたり関与したりするんですが、訴額は200~300万円です。 数回やってると、認容額とか和解額は50~60万円になります。 弁護士費用は、 旧報酬規定で計算すると 訴額200万円で着手金 160000円 訴額300万円で着手…

無断で性行為の様子などをビデオで撮影したと主張した事件で、人格権に基づく妨害排除請求権及び妨害予防請求権に基づき,本件各ビデオの引渡しを請求することができると判示した事例(宮崎地裁H28.3.28)

損害賠償請求事件(本訴、反訴) 宮崎地方裁判所判決平成28年3月28日 【掲載誌】 LLI/DB 判例秘書登載 主 文 1 原告の本訴請求を棄却する。 2 原告は,被告に対し,100万円及びこれに対する平成24年2月17日から支払済みまで年5分の割…

福祉犯罪の被害弁償につき、請求額1000万円のところ、250万円で示談した事例

裁判例によれば、民事訴訟になれば認容額100万円くらいになるような事案でしたが、被害者に状況をよく聞くと、代理人に着手金を約100万円払っているということなので、そういうのを含めて交通費とか日当とかの諸経費を積算して250万円で示談しました。被害者…

「マッサージしていたが,右手を原告の背に当てた状態で,原告のシャツの胸元から左手を差し込み,ブラジャーの中に左手を入れ,原告の右乳房を直接触った。」という市職員のわいせつ行為により33万円が認容された事例(津地裁H29.8.10) 訴額は多分220万円

訴額と認容額が記事によってまちまちです。 判決取り寄せたところでは、訴額220万円 認容額33万円でした。 弁護士費用はまかなえるのか 判決書 平成29年8月10日判決言渡同日原本領収裁判所書記官 損害賠償請求事件 口頭弁論終結日平成29年5月29日 裁判所の判…

施設内男児による女児に対するわいせつ行為8回で180万円が認容された事例(訴額は660万円)(津地裁H29.4.27)

判決書は三重県への文書開示で入手可能と思われます。 判決もらってきました 男子生徒本人の責任は、責任無能力で否定しています。 男子生徒の保護者の責任は欠席裁判で、慰謝料160万円(20万×8回)+弁護士費用20万円が認容されています。 被害者の保護者固…