児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

奈良県生駒市の学校内のスカート内撮影行為につき、牧野和夫弁護士「いたずらでは済まされません。犯罪として裁かれる可能性があります。盗撮の場合、都道府県の迷惑行為防止条例違反(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)にあたる可能性があります。」というのだが、奈良県条例は、公共の場所以外でのスカート内盗撮を処罰してませんよね。

奈良県生駒市の学校内のスカート内撮影行為につき、牧野和夫弁護士「いたずらでは済まされません。犯罪として裁かれる可能性があります。盗撮の場合、都道府県の迷惑行為防止条例違反(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)にあたる可能性があります。」というのだが、奈良県条例は、公共の場所以外でのスカート内盗撮を処罰してませんよね。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200211/k10012280681000.html
校内で女子生徒少なくとも十数人のスカートの中や着替えの様子を繰り返し盗撮していた

 校内でのスカート内撮影(逆さ撮)については、奈良県条例は、公共の場所以外でのスカート内盗撮を処罰してませんよね。
 公共の場所以外での盗撮については、条例12条2項2号で「写真機等を使用して、住居、浴場、更衣室、便所その他の人が着衣等の全部又は一部を着けない状態でいるような場所(公共の場所及び公共の乗物を除く。)」での盗撮を規制しているので、教室・廊下でのスカート内盗撮は含みません。
 校内着替え盗撮については、条例12条2項2号の罪もありますが、児童ポルノひそかに製造罪(7条 3年)とか、7項製造罪(5年)が考えられます。
 販売については6項提供罪(5年)、リベンジポルノ公表罪(3年)が検討されます。

児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(H26改正後)
第七条(児童ポルノ所持、提供等)
1 自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者(自己の意思に基づいて所持するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る。)は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。自己の性的好奇心を満たす目的で、第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録を保管した者(自己の意思に基づいて保管するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る。)も、同様とする。
2児童ポルノを提供した者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。電気通信回線を通じて第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を提供した者も、同様とする。
3前項に掲げる行為の目的で、児童ポルノを製造し、所持し、運搬し、本邦に輸入し、又は本邦から輸出した者も、同項と同様とする。同項に掲げる行為の目的で、同項の電磁的記録を保管した者も、同様とする。
4前項に規定するもののほか、児童に第二条第三項各号のいずれかに掲げる姿態をとらせ、これを写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。
5前二項に規定するもののほか、ひそかに第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。
6児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。電気通信回線を通じて第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を不特定又は多数の者に提供した者も、同様とする。
7前項に掲げる行為の目的で、児童ポルノを製造し、所持し、運搬し、本邦に輸入し、又は本邦から輸出した者も、同項と同様とする。同項に掲げる行為の目的で、同項の電磁的記録を保管した者も、同様とする。

奈良県公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例
(卑わいな行為の禁止)
第十二条 
1何人も、公共の場所又は公共の乗物において、他人を著しくしゆう恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法で、みだりに次の各号に掲げる行為をしてはならない。
一 他人の胸部、 臀でん 部、下腹部、大 腿たい 部等(以下「胸部等」という。)の身体に触れる行為(着衣その他の身に着ける物(以下「着衣等」という。)の上から触れる行為を含む。)であつて卑わいなもの
二 着衣等の全部若しくは一部を着けないでいる他人の姿態若しくは着衣で覆われている他人の下着若しくは胸部等の身体をのぞき見し、又は写真機等を使用して、その映像を記録する行為であつて卑わいなもの
三 前二号に掲げるもののほか、卑わいな言動
2 何人も、みだりに卑わいな行為であつて次の各号に掲げるものをしてはならない。
一 公共の場所及び公共の乗物以外の場所から、写真機等を使用して、透視する方法により、公共の場所にいる他人若しくは公共の乗物に乗つている他人の下着若しくは胸部等の身体を見、又はその映像を記録すること。
二 写真機等を使用して、住居、浴場、更衣室、便所その他の人が着衣等の全部又は一部を着けない状態でいるような場所(公共の場所及び公共の乗物を除く。)に当該状態でいる他人の姿態の映像を記録すること。
(平一二条例七・追加、平二〇条例三八・一部改正)

迷惑防止条例」 逐条解説
奈良県警察本部生活環境課
5 解説
(1) 「公共の場所」「公共の乗物」とは、本条例第2条第,項と同様、道路公園、広場、駅、興行場、遊園地、観光施設、飲食店、公衆便所その他公衆が出入りすることのできる場所又は汽車、電車、乗合自動車その他公衆が利用することのできる乗物をいう。

(28) 「写真機等」とは、前記(16)に同じ。
(29) 「住居」とは、人の起臥寝食の用に供せられている建物をいう。住居の一部であれば、玄関、台所等のように通常着衣等を着けない状態でいることが予想されない場所であっても、ここにいう「住居」に当たる。
(30) 「浴場」とは、浴室のみならず脱衣場も含む。個人の住居における浴場は、通常、住居の一部として「住居」に当たる。また、公衆浴場は、公共の場所に当たることから、ここにいう浴場は、公衆浴場法(昭和23年法律第139号)第1条に規定する公衆浴場以外の浴場であり、会社、旅館、スポーツジム、病院等の浴場をいう。
よって、公衆浴場における盗撮行為は、本項を適用せず、本条第1項第2号を適一用することになる。
※旅館等の浴場は、原則として公衆浴場法の規制対象外であるが、日帰り温泉等として、同法第2条に基づく許可を受け一般客に開放している場合は、公衆浴場となる。
(31) 「更衣室」とは、人が着衣等を着替える場所のことであり、会社、学校、病院、スポーツジム等の更衣室をいう。営業時間中のプールの更衣室やデパート、衣料品店等の簡易の試着室は、公衆が利用する更衣室として公共の場所に当たることから同所における盗撮行為は、本項を適用せず、本条第1項第2号を適用することにな
る。
(32) 「便所」とは、会社の便所、営業時間外の興行場、遊園地、観光施設、飲食店等の便所、執務時間外の官公庁の便所等公衆が利用できない便所をいうが、その全体を指すのではなく、その中の個別に扉で仕切られた部分及び男子が小用を足すための一画が、ここにいう「便所」にあたる。
公衆便所における盗撮行為は、本項を適用せず、本条第1項第2号を適用することになる。
(33) 「その他の人が着衣等の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」とは、住居、浴場、更衣室、便所のほか、人が着衣等の全部又は一部を着けない状態でいる可能性のある場所をいう。
例示したもののほか、旅館又はホテルの客室、病院の診療室又は処置室、列車の寝台、キャンプ中のテント、キャンピングカー、救急車等がこれに当たる。
(34) 「公共の場所及び公共の乗物を除く。」とは、住居、浴場、更衣室、便所その他の人が着衣等の全部又は一部を着けない状態でいるような場所であっても、公衆浴場、公衆便所、公衆が利用する更衣室等の公共の場所又は公共の乗物に該当する場所は、本項が適用されないということを規定したものである。
よって、公共の場所又は公共の乗物における盗撮行為は、本条第1項第2号を適用することになる。
(35) 「当該状態でいる他人の姿態」とは、人が着衣等の全部又は一部を着けない状態でいる可能性のある場所において、全裸若しくは半裸、又は通常、着衣等で隠している胸部、臂部、下腹部、大腿部等の身体の一部を露出している状態でいる人の姿や形をいう。
(36) 「映像を記録する」とは、前記(17)に同じ。ただし、透視映像にあっては、通常、着衣等で隠している胸部、臂部、下腹部、大腿部等の身体の一部を露出している状態、いわゆるを半裸等の姿態を透視した映像を記録する場合に限る。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200221-00059888-otonans-soci
大人であれば、間違いなく法的責任を問われる内容ですが、今回のケースではどうなるのでしょうか。芝綜合法律事務所の牧野和夫弁護士に聞きました。
盗撮は迷惑行為防止条例違反の可能性
Q.今回、男子生徒が女子生徒の着替え中の姿やスカート内を盗撮し、LINEで画像を共有、売買したことは「いたずら」で済まされるのでしょうか。あるいは「犯罪」になるのでしょうか。
牧野さん「いたずらでは済まされません。犯罪として裁かれる可能性があります。盗撮の場合、都道府県の迷惑行為防止条例違反(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)にあたる可能性があります。
また、盗撮した画像をLINEで共有、売買したことは、児童買春・児童ポルノ禁止法の『子どものわいせつな画像の所持や製造、配布等』(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)にあたる可能性があります」