弁護士奥村徹(大阪弁護士会) 事務所での面談相談・電話・メール・skype・zoom等で対応しています。

実績についてはこちらを参照してください。
www.courts.go.jp


通常態勢
平日は通常態勢
事務所は平日09:30〜17:30です。
それ以外は弁護士が下記の電話で対応します。
必要があれば、事務所で対応します。

弁護士への連絡は、
通常
   TEL 050-5861-8888(弁護士直通)
   FAX 06-6363-2161(外出先でも読んでいます)

   メール hp3@okumura-tanaka-law.com(携帯でチェックしています。パソコンからのメールを受信できるようにしてください。)
   Skype okumura_law

緊急相談用
   050-5861-8888
   hp3@okumura-tanaka-law.com(携帯でチェックしています。パソコンからのメールを受信できるようにしてください。)
となっています。

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児童ポルノ単純所持罪・単純保管罪の対応~女子高生TikToker(tiktok TikTok チックトック チックトッカー)の動画をダウンロードとか販売した人の対応 AiiPeep(アイイピープ)とか動画シェアとか、パンコレとか、アルバムコレクション等も

五月雨式に相談がくるので、まとめておきます

1 ダウンロード者

児童ポルノ単純所持罪が検討される。

7条1項
自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者(自己の意思に基づいて所持するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る。)は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する

 完全削除(できれば物理的破壊)で、刑事責任は回避できる。この罪だけでは逮捕はない。

 捜索を受けた時に備えて、
  ①間違ってダウンロードした場合は、「自己の性的好奇心を満たす目的」に欠けるという弁解
  ②ダウンロード元の情報として、児童(「15歳」とか「17歳」とか)と表示されていない場合には、「児童と知らなかった」という弁解
を用意しておく。弁護士に相談して、最寄り警察に相談しておけば捜索の危険はかなり下がる。

 被害者対応は、警察相談と併行して。
 あちらからの流出経緯・こちらの入手状況・児童性の認識の程度によっては、不法行為責任は小さくなる可能性。
 撮影した者は製造罪になる。出演児童も共犯になりうるという裁判例もある。

リベンジポルノ罪については、普通、画像上はわからないので、そう弁解する。

私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律
(定義)
第二条 この法律において「私事性的画像記録」とは、次の各号のいずれかに掲げる人の姿態が撮影された画像(撮影の対象とされた者(以下「撮影対象者」という。)において、撮影をした者、撮影対象者及び撮影対象者から提供を受けた者以外の者(次条第一項において「第三者」という。)が閲覧することを認識した上で、任意に撮影を承諾し又は撮影をしたものを除く。次項において同じ。)に係る電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。同項において同じ。)その他の記録をいう。
一 性交又は性交類似行為に係る人の姿態
二 他人が人の性器等(性器、肛こう門又は乳首をいう。以下この号及び次号において同じ。)を触る行為又は人が他人の性器等を触る行為に係る人の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
三 衣服の全部又は一部を着けない人の姿態であって、殊更に人の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀でん部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの
2 この法律において「私事性的画像記録物」とは、写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物であって、前項各号のいずれかに掲げる人の姿態が撮影された画像を記録したものをいう。
(私事性的画像記録提供等)
第三条 第三者が撮影対象者を特定することができる方法で、電気通信回線を通じて私事性的画像記録を不特定又は多数の者に提供した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
2 前項の方法で、私事性的画像記録物を不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者も、同項と同様とする。
3 前二項の行為をさせる目的で、電気通信回線を通じて私事性的画像記録を提供し、又は私事性的画像記録物を提供した者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
4 前三項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
5 第一項から第三項までの罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第三条の例に従う。

 捜索はあるかないかわからないし、破棄してあれば捜索は空振りに終わるので、捜索を甘受するという選択肢もあるという説明をします。
 どうしても、捜索を回避したい(士業・医師・歯科医・教授・教員・就職活動中の学生等)の場合には、弁護士が対応します。
 弁護士費用としては
  相談料は22000円(確実に支払って頂けるのであれば長期分割可能)
  対応する場合の費用は、220000円程度(士業・教員・公務員は330000円 他に出張日当55000円+交通費 被害者対応をしない場合、報酬金はなし。確実に支払って頂けるのであれば長期分割可能)
と回答しています。
 県警によっては、「捜索差押しない・刑事処分ない」という回答をもらえることがある。


2 販売者・アップロード者
 わいせつ電磁的記録頒布罪・公然陳列罪
 児童ポルノ提供罪・公然陳列罪・提供目的製造罪
 リベンジポルノ公表罪
などが検討されるので、弁護士に相談して、逮捕を回避したい。

7条
6児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。電気通信回線を通じて第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を不特定又は多数の者に提供した者も、同様とする。
7前項に掲げる行為の目的で、児童ポルノを製造し、所持し、運搬し、本邦に輸入し、又は本邦から輸出した者も、同項と同様とする。同項に掲げる行為の目的で、同項の電磁的記録を保管した者も、同様とする。

 弁護士費用は、逮捕危険があるので、応相談としています。分割払は可能。
 中心的な弁護士費用としては
  相談料は22000円
  対応する場合の費用は、
   着手金330000円程度(他に出張日当55000円+交通費 被害者対応をしない場合。確実に支払って頂けるのであれば長期分割可能)
   報酬金220000円程度(逮捕されなかった場合。確実に支払って頂けるのであれば長期分割可能)
と回答しています。


追記2021/08/27
 ダウンロード・購入者の捜索回避の警察相談は各地に数件かかりました。
 いずれはどこかの警察(被害者の住所など)に集中するんじゃないでしょうか。

追記2021/09/17
 児童ポルノ製造罪・提供罪・単純所持罪について捜査している警察(A都道府県警察のB警察署)は判明し、連絡が取れました。
 購入者は地元警察・B警察署へ相談。
 販売者は、B警察署へ。(B警察署名は教えられません。例えば大阪市西天満に済む花子さん(17歳)が、「はなちゃん」という芸名で活動していて、その裸体画像が流出した場合に、「はなちゃんさんが天満警察署に相談した」と公表してしまうと、はなちゃんの児童ポルノであること・天満警察管内に住所があることがバレてしまい、被害者が特定されてしまうからです。)


 所持罪の捜索があったという知恵袋の書き込みがありましたが削除されました。 
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12249473407
推知報道禁止と思われます。

 第一三条(記事等の掲載等の禁止)
 第四条から第八条までの罪に係る事件に係る児童については、その氏名、年齢、職業、就学する学校の名称、住居、容貌ぼう等により当該児童が当該事件に係る者であることを推知することができるような記事若しくは写真又は放送番組を、新聞紙その他の出版物に掲載し、又は放送してはならない。

追記 2022/01/01
AiiPeepの購入者については、
埼玉県警以外の警察による捜索が複数観測されましたので、
埼玉県警からの情報提供を受けて各地の警察が捜査しているものと思います(全国協働方式)

追記 2022/03/31
AiiPeepの購入者については、
埼玉県警以外の警察による捜索が複数観測されましたが、
破棄して警察相談した人は捜索は受けず
捜索を受けて現認された人は、ほぼ罰金という処理になっています。

併合審理の利益~前刑の審理経過を見ると、本件は前刑の1審判決直後に発覚して、前刑の控訴中に起訴・追起訴されたという関係で、一部手続が並行している。  こういう場合は、併合審理の利益を重視して、不同意性交罪3件の量刑がふさわしい。

控訴理由 法令適用の誤り~前刑と通算して処断刑期の下限を決めるべきである
1 併合審理の利益
 前刑の審理経過を見ると、本件は前刑の1審判決直後に発覚して、前刑の控訴中に起訴・追起訴されたという関係で、一部手続が並行している。
 こういう場合は、併合審理の利益を重視して、不同意性交罪3件の量刑がふさわしい。

2 強姦48件でも酌量減軽した処断刑期の下限は2年6月なのに、前刑と同時処理しなかったために、本件では処断刑期の下限が5年となること
 令和5年の刑法改正で不同意性交罪の対象年齢が16歳未満に引き上げられ、従前は児童買春罪・青少年条例違反罪として罰金で処理されてきた事案が、一挙に不同意性交罪(177条3項)で法定合議事件とされた。
 その結果、不同意性交罪の量刑は酌量減軽が多用されて、1罪前科無し・余罪無しだと、だいたい「懲役3年執行猶予」となっている。

 本件でも、前刑と併合審理されていれば、処断刑期の下限は2年6月で、前刑は高額の示談が成立しているために、実刑を選択して、法定刑を下回る量刑が期待できた。
 しかし、結果的に同時処理可能であった前刑( 年 月)が確定しているために、通算した場合の酌量減軽した処断刑の下限が、2年6月+2年6月=5年になってしまう。確定した前刑年月を考慮すれば、本件で酌量減軽しても、年月+年月=年が下限となる。

 強姦等を100件やっても、同時処理されれば処断刑期は2年6月まで下げられるのに、被告人は3件で、処断刑期が5年までしか下げられないというのは不当不公平である。

広島地裁h21.9.141
(量刑の理由)
1 本件は,小学校教師であった被告人が,約4年8か月の間に,その勤務先の女子児童であった計10名の13歳未満の少女に対し,多数回にわたりわいせつ行為等を行ったという,強姦46件,強姦未遂11件,強制わいせつ25件,児童福祉法違反(児童に淫行させる行為)13件からなる事案である。

 同時処理されれば、不同意性交罪11件でも酌量減軽されて(処断刑期の下限は2年6月とされて)執行猶予となる。

新潟地裁長岡支部R7.3.26
懲役3年 執行猶予5年

 僅かのタイミングのずれで同時処理されなかったがゆえに、酌量減軽した処断刑期の下限が5年になってしまうのは、不公平である。

3 併合罪加重された場合の下限については明文規定がない。
 だいたい、処断刑の下限については、法律がない。古い高裁判決があるだけである。

第四七条(有期拘禁刑の加重)
1 併合罪のうちの二個以上の罪について有期拘禁刑に処するときは、その最も重い罪について定めた刑の長期にその二分の一を加えたものを長期とする。ただし、それぞれの罪について定めた刑の長期の合計を超えることはできない。
判例番号】 L01520255
       窃盗、強盗未遂被告事件
【事件番号】 東京高等裁判所判決/昭和34年(う)第2705号
【判決日付】 昭和35年4月19日
【判示事項】 1、法律上の減軽をした後、併合罪の加重をする場合における、「最も重き罪」の定め方
       2、併合罪の加重をした場合における短期の定め方
【参照条文】 刑法47
       刑法10
       刑法72
【掲載誌】  高等裁判所刑事判例集13巻3号255頁
       東京高等裁判所判決時報刑事11巻4号83頁
       判例タイムズ104号45頁
       判例タイムズ133号33頁
       判例時報231号56頁
【評釈論文】 判例タイムズ133号33頁

 「同時処理だった前刑の刑期を考慮して、2年6月より下げる」とか「最も重い罪ではなく最も軽い罪について定めた刑の短期」にしても、明文には反しない。
 本件も最も軽い刑は、判示第4の保管罪(児童ポルノ法7条1項)だからその下限(1月)に酌量減軽すると15日とすることも法律上は可能である。

4 まとめ
前刑 不同意性交罪2
本件 不同意性交罪1
という審理経過で、同時処理した場合と同じく、通算した処断刑期の下限を2年6月としなかった点、あるいは、最も軽い児童ポルノ保管罪の下限(15日)を用いなかった点で、原判決には、平等原則(憲法14条1項)違反がある。この点で法令適用の誤りがあるから、原判決は破棄を免れない。
第一四条[法の下の平等、貴族制度の否認、栄典の限界]
1 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

 さらに、刑法47条1項について東京高裁s35.4.19の解釈を前提とすると、本件のように前刑との同時処理の可能性があるか、前刑と近接していて同時処理した場合の量刑が想定しやすい場合にも、下限についても重い刑のそれを選択するとした、刑法47条1項の規定は、平等原則(憲法14条1項)違反がある。この点で法令適用の誤りがあるから、原判決は破棄を免れない。

連邦法によるオンラインストレージ業者の児童ポルノ通報義務

連邦法によるオンラインストレージ業者の児童ポルノ通報義務
 グーグルアカウントとか、iCloudとかが停止になるというのは、規約上のことですが、児童ポルノ事案を実際に認識すると、NCMECへ報告されます。



after obtaining actual knowledge
(2)(A)に記載された事実または状況について実際に知った後、
にNCMECへの報告義務があるとされています。

gemini情報
条文 主な規制内容
§2251
児童ポルノの製造・ライブ送信のための児童の利用。撮影・ライブ送信を目的に、児童に性的に露骨な行為をさせることなど。関連する募集・広告も規制。
§2251A
児童ポルノ製造に関係する児童の売買・引渡し。撮影に利用されると知りながら、児童の監護・支配を売却・移転したり、取得したりすることなど
§2252
実在する児童を利用して製造された性的画像の流通・所持等。輸送、受領、配布、配布目的の複製、販売、所持、閲覧目的のアクセスなど。
§2252A
法定の「児童ポルノ」の流通・所持等。受領・配布・所持・閲覧目的のアクセスに加え、一定の宣伝・勧誘、特定可能な児童の画像を加工した児童ポルノの配布等も規制。
§2252B
誤認させるドメイン名の使用。人をだましてわいせつ物を閲覧させたり、未成年者をだまして有害な資料を閲覧させたりする目的で、紛らわしいドメイン名を使うこと。govinfo.gov
§2260 米国への輸入・送信を意図した、国外での児童ポルノ製造等。国外での製造・ライブ送信のほか、米国への輸入を意図した受領・輸送・販売・配布等も規制。

https://www.govinfo.gov/content/pkg/USCODE-2024-title18/html/USCODE-2024-title18-partI-chap110-sec2258A.htm?utm_source=chatgpt.com
2258A。提供者の報告義務
(a) 報告義務。—
(1) 一般的に。—
(A) 義務。—オンライン上の児童性的搾取の蔓延を減らし、児童のオンライン性的搾取を防ぐために、提供者は—
(i) 段落(2)(A)に記載された事実または状況について実際に知った後、合理的に可能な限り速やかに、(B)項に記載された措置を取ること;および
(ii) 第(2)(B)項に記載された事実や状況について実際に知った後、小項(B)に記載された行動を取ることができる。
(B) 記述された行為。—本小項で記述される行為は—
(i) NCMECのサイバーティップラインまたはその後継組織に対し、当該提供者の郵送先住所、電話番号、ファクシミリ番号、電子メール住所および個別の連絡窓口を提供すること;および
(ii) そのような事実や状況をCyberTiplineまたはNCMECが運営するCyberTiplineの後継機関に報告すること。


(2) 事実または状況。—
(A) 明らかな違反。—本小項に記載されている事実または状況は、児童ポルノを含むセクション2251、2251A、2252、2252A、2252B、または2260条、未成年者が関与する場合、または1 2422(b)条の明らかな違反がある事実または状況を指します。

(B) 差し迫った違反。—本小項に記載されている事実または状況とは、小項(A)に記載されたいかなる条項の違反が計画的または差し迫っている可能性があることを示す事実または状況を指します。


(b) 報告書の内容。—将来の子どもの性的被害を防ぐため、かつ情報が提供者の管理下にある範囲で、各報告書に記載される事実および状況は、提供者の単独裁量で以下の情報を含めることができます。
(1) 関係者に関する情報。—(a)(2)項に記載された連邦法に違反した、または違反する予定があると思われる個人の身元に関する情報。これには、合理的に実行可能な範囲で電子メールアドレス、インターネットプロトコルアドレス、統一リソースロケーター、支払い情報(個人識別情報を除く)、またはその他の識別情報を含む場合、 自己申告による識別情報も含まれます。

(2) 歴史的参照。—プロバイダーの顧客または加入者がレポートに関連するコンテンツをいつどのようにアップロード、送信、または受信したか、またはレポートに関連するコンテンツがいつどのようにプロバイダーに報告されたか、またはプロバイダーによって発見されたかに関する情報。日付、タイムスタンプ、タイムゾーンを含む。

(3) 地理的位置情報。—関係する個人やウェブサイトの地理的位置に関する情報で、インターネットプロトコルアドレスや認証済みアドレス、または合理的に入手できない場合は、顧客または加入者が提供する、またはプロバイダーが保存または取得した市外局番や郵便番号などの少なくとも1種類の地理識別情報を含む場合があります。

(4) 児童ポルノの視覚的描写。—報告書が扱う事件に関連する児童ポルノまたはその他の内容の視覚的描写。

(5) 完全なコミュニケーション。—児童ポルノやその他のコンテンツの視覚的描写を含む完全なコミュニケーション。以下を含む—

(A) 通信の送信に関するデータまたは情報;および

(B) 通信に含まれる、または添付された視覚的描写、データ、その他のデジタルファイル。


(c) 報告書の法執行機関への転送。—民間非営利組織としてのクリアリングハウスの役割に基づき、非営利の使命を推進するための審査終了時に、NCMECは(a)(1)項に基づく各報告書を以下の法執行機関のいずれかまたは複数に提供しなければなりません。
(1) 児童性的搾取、誘拐、誘拐犯罪の捜査に関与する連邦法執行機関。
(2) 児童性的搾取の捜査に関与する州または地方の法執行機関。
(3) 司法長官が(d)(3)項に基づき指定した外国の法執行機関、または連邦捜査局・移民税関執行局(INTERPOL)と確立された関係を持ち、児童性的搾取、誘拐、誘拐犯罪の捜査に関与している外国の法執行機関。


(d) 司法長官の責任。—
(1) 一般に。—司法長官は本条項を執行する。
(2) 連邦機関の指定。—司法長官は、(c)(1)項に基づき報告書を送付すべき連邦法執行機関を指定することができる。
(3) 外国機関の指定。—司法長官は—
(A) 国務長官と協議の上で、(c)(3)項に基づき報告書を送付可能な外国法執行機関を指定する;
(B) そのような報告書が当該機関に送付される条件を定める;および
(C) 外国の法執行機関が、(c)(3)項に基づき付託された報告書に関連する証拠を取得する際、連邦法執行機関に支援を求める手続きを策定すること。


(4) 指定された外国機関の報告。—司法長官は、国務省NCMEC、提供者、上院司法委員会、下院司法委員会に対し、第(3)項に基づき指定された外国法執行機関の一覧を維持・提供できる。

(5) 提供者への通知。—
(A) 一般的に。— NCMECは、(B)項に記載された情報を提供者に通知することができる場合、—
(i) 提供者が外国の法執行機関の要請により本条に基づく報告をNCMECに通知すること;および
(ii) NCMECは条項(i)に記載された報告書を以下に転送する—
(I) 外国の法執行機関を要請する場合;または
(II)同じ国の他の機関で、司法長官が(3)項に基づき指定し、連邦捜査局(FBI)、米国移民税関執行局(INTERPOL)と確立された関係を持ち、児童性的搾取、誘拐、誘拐犯罪の捜査に関与している。


(B) 記載された情報。—本小項で説明されている情報は—

(i) 報告書が送付された外国の法執行機関の身元;および

(ii) 報告書が送付された日付。


(C) 報告書の転送不能の通知。—提供者が外国の法執行機関の要請により本節に基づく報告を作成していることをNCMECに通知し、NCMECが(A)(ii)項に記載された報告書を転送できない場合、NCMECは提供者に対し、NCMECが報告書を転送できなかったことを通知するものとする。


(e) 報告義務違反。—(a)(1)項で求められる報告を故意かつ故意に行わなかった提供者は罰金を科されるものとする—

(1) 報告を故意かつ故意に行わなかった場合、月間アクティブユーザーが1億人未満のプロバイダーは最大85万ドル、月間アクティブユーザー数が1億未満の場合は60万ドル以下である。および

(2) 報告を2秒またはそれ以降に故意かつ知らずに報告しなかった場合、月間アクティブユーザーが1億人未満のプロバイダーは最大100万ドル、月間アクティブユーザー数が1億未満の場合は85万ドル以下。


(f) プライバシー保護。—本条のいかなる条項も、提供者に—を要求するものと解釈してはならない。

(1) そのプロバイダーのユーザー、加入者、顧客を監視すること;

(2) (1) 段落(1)に記載された人物の通信内容を監視すること;または

(3) (a)および(b)節に記載された事実や状況を積極的に検索、スクリーニング、またはスキャンすること。


(g) 報告書に含まれる開示条件に関する情報

(1) 一般的に。—(2)項に定める場合を除き、(c)項に基づく報告を受け取った法執行機関は、その報告書に含まれるいかなる情報も開示してはならない。

(2) 法執行機関による許可された開示。—

(A) 一般的に。— 法執行機関は(c)項に基づき受領した報告書において情報を開示することができます—

(i) 政府の弁護士に、その公務の遂行に使用すること;

(ii) 捜査および記録管理の遂行に必要な職員および職員に、

(iii) 連邦刑法の執行における弁護士の職務遂行を支援するために、弁護士が必要と判断した他の政府職員(州または州の下部部門の職員を含む);

(iv) 報告書が州の刑法違反を開示する場合、その州またはその下部行政区の適切な職員に対し、その州法の執行を目的として伝える。

(v) 刑事事件の被告人またはその弁護士に対して、3509(m)条または類似の州法に基づく条項および制限に従い、その被告に対する係属中の刑事告発に関する情報に関する情報;

(vi) 小項(B)に従い、その報告に関連する刑事捜査、起訴、または有罪判決後の救済措置に関連する法的手続きへの対応を促進するために提供者に提供される。および

(vii) 正当な理由の証明に基づき、裁判所が命じる保護命令やその他の条件に基づき、


(B) 制限。—小項(A)(vi)のいずれの規定も、法執行機関が提供者に対して明らかな児童ポルノの視覚的描写を提供することを許可していません。


(3) NCMECによる許可された開示。—NCMECは、(a)項に基づき報告書で得た情報を郵送、電子送信、その他の合理的な手段で開示できる。ただし、以下の者に限られます。

(A) 司法長官が(d)(2)項に基づき指定した連邦法執行機関、または児童性的搾取、誘拐、誘拐犯罪の捜査に関与している機関;

(B) any State, local, or tribal law enforcement agency involved in the investigation of child sexual exploitation, kidnapping, or enticement crimes;

(C) any foreign law enforcement agency designated by the Attorney General under subsection (d)(3) or that has an established relationship with the Federal Bureau of Investigation, Immigration and Customs Enforcement, or INTERPOL, and is involved in the investigation of child sexual exploitation, kidnapping, or enticement crimes;

(D) a provider as described in section 2258C; and

(E) respond to legal process, as necessary.


(4) Permitted disclosure by a provider.—A provider that submits a report under subsection (a)(1) may disclose by mail, electronic transmission, or other reasonable means, information, including visual depictions contained in the report, in a manner consistent with permitted disclosures under paragraphs (3) through (8) of section 2702(b) only to a law enforcement agency described in subparagraph (A), (B), or (C) of paragraph (3), to NCMEC, or as necessary to respond to legal process.


(h) Preservation.—

(1) In general.—For the purposes of this section, a completed submission by a provider of a report to the CyberTipline under subsection (a)(1) shall be treated as a request to preserve the contents provided in the report for 1 year after the submission to the CyberTipline.

(2) Preservation of commingled content.—Pursuant to paragraph (1), a provider shall preserve any visual depictions, data, or other digital files that are reasonably accessible and may provide context or additional information about the reported material or person.

(3) Protection of preserved materials.—A provider preserving materials under this section shall maintain the materials in a secure location and take appropriate steps to limit access by agents or employees of the service to the materials to that access necessary to comply with the requirements of this subsection.

(4) Authorities and duties not affected.—Nothing in this section shall be construed as replacing, amending, or otherwise interfering with the authorities and duties under section 2703.

(5) Extension of preservation.—A provider of a report to the CyberTipline under subsection (a)(1) may voluntarily preserve the contents provided in the report (including any comingled content described in paragraph (2)) for longer than 1 year after the submission to the CyberTipline for the purpose of reducing the proliferation of online child sexual exploitation or preventing the online sexual exploitation of children.

(6) Method of preservation.—Not later than 1 year after the date of enactment of this paragraph, a provider of a report to the CyberTipline under subsection (a)(1) shall preserve materials under this subsection in a manner that is consistent with the most recent version of the Cybersecurity Framework developed by the National Institute of Standards and Technology, or any successor thereto.

(Added Pub. L. 110–401, title V, §501(a), Oct. 13, 2008, 122 Stat. 4243; amended Pub. L. 115–395, §2, Dec. 21, 2018, 132 Stat. 5287; Pub. L. 118–59, §§3, 4(a), May 7, 2024, 138 Stat. 1016.)


Editorial Notes
References in Text
The date of enactment of this paragraph, referred to in subsec. (h)(6), is the date of enactment of Pub. L. 118–59, which was approved May 7, 2024.

Amendments
2024—Subsec. (a)(2)(A). Pub. L. 118–59, §4(a)(1), inserted ", of section 1591 (if the violation involves a minor), or of 2422(b)" after "child pornography".

Subsec. (e)(1). Pub. L. 118–59, §4(a)(2)(A), substituted "$850,000 in the case of a provider with not less than 100,000,000 monthly active users or $600,000 in the case of a provider with less than 100,000,000 monthly active users" for "$150,000".

Subsec. (e)(2). Pub. L. 118–59, §4(a)(2)(B), substituted "$1,000,000 in the case of a provider with not less than 100,000,000 monthly active users or $850,000 in the case of a provider with less than 100,000,000 monthly active users" for "$300,000".

小項 (h)(1)Pub. L. 118–59, §3(1)では、「90日間」を「1年」に置き換えた。

小節 (h)(5)、(6)。公法118–59条、第3条第2項、追加部分。(5)および(6)。

2018年—Pub. L. 115–395, §2(1)は、セクションキャッチラインで「電子通信サービスプロバイダーおよびリモートコンピューティングサービスプロバイダー」を「プロバイダー」に置き換える。

小節(a)(1)項。Pub. L. 115–395, §2(2)(A)、修正第(1)項を一般に修正。改正前は、(1)項は電子通信サービス提供者の一般報告義務に関するものでした。

小節(a)(2)項。公法115–395条第2条第2項(B)、一般に修正第(2)項。改正前に、第(2)項は報告が必要な明らかな違反の事実または状況を記述しました。

小項(b)項。Pub. L. 115–395, §2(3)(A)は序文で「子どもの将来の性的被害を防ぐため、かつ情報が提供者の管理または管理下にある範囲で、各報告書に記載された事実および状況は、提供者の単独裁量で、 「情報が電子通信サービス提供者またはリモートコンピューティングサービス提供者の管理下にある範囲において、各報告書に(a)(1)項に記載される事実および状況には含まれる場合があります」と述べています。

小節(b)(1)項。Pub. L. 115–395, §2(3)(B)では、「誰が違反したかのように見える」の後に、「または違反する計画」と、「支払い情報(個人特定情報を除く)」が「統一資源の位置特定」の後に挿入されました。

小節(b)(2)項。Pub. L. 115–395, §2(3)(C)は、「報告に関する内容をアップロード、送信、または受信した提供者」を「電子通信サービスまたはリモートコンピューティングサービスが明らかに児童ポルノをアップロード、送信、または受け取った」または「児童ポルノがいつどのように報告されたか」に置き換えました。 または電子通信サービスプロバイダーやリモートコンピューティングサービスプロバイダーによって発見される」といったものがあります。

小節(b)(3)項。公法第115–395条第2条第3項(D)、一般に修正第(3)項。改正前の文言は以下の通りです:

「(A) 一般に。—関係する個人またはウェブサイトの地理的位置に関する情報。これにはインターネットプロトコルアドレスや認証済みの請求先住所、または合理的に入手できない場合は、市外局番や郵便番号を含む少なくとも1種類の地理的識別情報が含まれます。

「(B) 包含。—小項(A)で記載された情報には、顧客または加入者から電子通信サービスまたはリモートコンピューティングサービスに提供された地理的情報も含まれる場合があります。」

小節(b)(4)項。Pub. L. 115–395, §2(3)(E)では、見出しで「画像」を「視覚的描写」に置き換え、「画像」を「視覚的描写」に置き換え、「明らかな児童ポルノ」の後に「またはその他の内容」を挿入しました。

小節(b)(5))。Pub. L. 115–395, §2(3)(F)では、「画像」を「視覚的描写」に置き換え、「明らかな児童ポルノ」の後に「またはその他の内容」を挿入し、「画像」を「視覚的描写」として「基準以下」に置き換えました。(B)。

小項(c)項。公法115–395条第2条第4項、改正小項(c)を一般に扱う。改正以前、(c)項は国内外の法執行機関への報告書の送付に関するものでした。

小節(d)(2)項。Pub. L. 115–395, §2(5)(A)では、「shall assignate the」に代えて「may signate a」と置き換えた。

小節(d)(3)項。Pub. L. 115–395, §2(5)(B)では、導入条項において「shall immediatelyly」を「may (may may )」、subpar において「指名(designate the)」を「指定(designate)」に置き換えました。(A)。

小節(d)(4)項。Pub. L. 115–395, §2(5)(C)において、「shall」を「may 」に置き換え、「National Center for Missing and Exploited Children」を「NCMEC」に、「電子通信サービスプロバイダー、リモートコンピューティングサービスプロバイダー」を「プロバイダー」に置き換えました。

小項(d)(5)項。公法115–395条第2条第5項(E)、(F)は、第(6)項を(5)に改称し、一般に改正しました。修正前は、外国の法執行機関の要請に基づき送付された報告の通知内容に関するセンターの内容に関するものでした。

公法115–395条第2条第5項(D)は、第5項を却下した。文中には次のように記されています:「議会の感覚は—

「(A) オンライン児童ポルノの国際的な製造、所持、取引と戦うには、有能で資格を持ち、適切に訓練された外国の法執行機関との協力が必要である。および

「(B) 司法長官は、国務長官と協力して、第(3)項に基づき指定された外国機関のリストを拡大するために大幅な努力をすべきである。」

小項(d)(6)項。公法115–395条第2条第5項(E)は、第(6)項に再指定されました。

小節(e)項。Pub. L. 115–395, §2(6)では、「電子通信サービス提供者またはリモートコンピューティングサービス提供者」に代わり「プロバイダー」と置き換えられました。

小節(f)。Pub. L. 115–395, §2(7)(A)は、導入条項において「電子通信サービス提供者または遠隔コンピューティングサービスプロバイダー」を「プロバイダー」に置き換えました。

小節(f)(3)項。Pub. L. 115–395, §2(7)(B)では、「seek」の代わりに「search , screen, or scan」が置き換えられました。

小節 (g)(2)(A)(vi)Pub. L. 115–395, §2(8)(A)(i)は、「電子通信サービス提供者またはリモートコンピューティングサービスプロバイダー」に「プロバイダー」を置き換えることを指示し、議会の意図を反映するために「電子通信サービスプロバイダーまたはリモートコンピューティングプロバイダー」に置き換えることで実行されました。

小節 (g)(2)(B)公法第115–395条、第2条(8)(A)(ii)、修正下位。(B) 一般的に。改正前の文言は以下の通りです:

「(i) さらなる開示の制限。—電子通信サービス提供者またはリモートコンピューティングサービス提供者は、法的手続きに対応するために必要な場合を除き、小項(A)(vi)に基づく報告書の内容をいかなる者にも開示することを禁じるものとする。

「(ii) 効果。—小項(A)(vi)のいずれの規定も、法執行機関が電子通信サービスプロバイダーやリモートコンピューティングサービスに児童ポルノ画像を提供することを許可するものではない。」

小節(g)(3)項。公法115–395条第2条(8)(B)(i)、(ii)は、見出しで「NCMEC」を「行方不明および搾取児のための全国センター」に置き換え、序文では「NCMECは(a)項に基づく報告書で得た情報を郵送、電子送信、またはその他の合理的な手段で開示することができる」と「行方不明・搾取児童センターは(a)項に基づく報告書で得た情報を開示できる」と置き換えました。

小節 (g)(3)(A)Pub. L. 115–395, §2(8)(B)(iii)では、「any Federal law forcement agencies」を「any Federal law forceance agency」に置き換え、「または児童性的搾取、誘拐、誘惑犯罪の捜査に関与している者」をセミコロンの前に挿入しました。

小節 (g)(3)(B)Pub. L. 115–395, §2(8)(B)(iv)では、「任意の州へ」を「任意の州へ」、また「児童ポルノ、児童搾取」を「児童性的搾取」に置き換えました。

小節(g)(3)(C)項。公法115–395条、§2(8)(B)(v)は、「いかなる外国の法執行機関」を「いかなる外国の法執行機関」と置き換え、「または連邦捜査局・移民・関税執行局(INTERPOL)と確立された関係を持ち、児童性的搾取、誘拐、誘拐犯罪の捜査に関与している者」を「;そして」

小節(g)(3)(D))。Pub. L. 115–395, §2(8)(B)(vi)では、「電子通信サービス提供者またはリモートコンピューティングサービスプロバイダー」に代わり「プロバイダー」と置き換え、「;そして「終わりのピリオド」を指す。

小節 (g)(3)(E)公法115–395条、第2条(8)(B)(vii)、さらに劣った内容が加えられました。(E)。

小節(g)(4)項。公法115–395条、第2条第8項(C)、追加第4条。

小項 (h)(1)Pub. L. 115–395, §2(9)(A)では、「サブセクション(a)(1)に基づく提供者によるサイバーティップラインへの報告書の完成した提出は、提出後90日間、報告書の内容を保存するよう要請する」と置き換えられ、「サブセクション(a)(1)に基づく報告書の受領をサイバーティプラインが電子通信サービスプロバイダーまたはリモートコンピューティングサービスプロバイダーに通知すること」とみなされます「その要請が第2703条(f)に基づいて行われたかのように、保存の要請として扱われるべきだ」と述べた。

小項(h)(2)項。Pub. L. 115–395, §2(9)(D)では、見出しで「content」を「画像」に置き換え、本文では「a provider」を「電子通信サービスプロバイダーまたはリモートコンピューティングサービス」に置き換え、「視覚的描写」を「画像」に置き換え、「合理的にアクセスしやすく、報告された資料や人物に関する文脈や追加情報を提供する可能性がある」とし、「特定の通信やユーザー作成のフォルダやディレクトリ内の明らかな児童ポルノ画像の間に混在または挿入される」としました。 最終的な置換は、「ユーザー作成」を含むテキストを削除することを指示しましたが、代わりに「ユーザー作成」を含むテキストに適用され、議会の意図を反映しました。

公法第115–395条、第2条第9項(B)、(C)は、第(3)項を(2)に再指定し、以前の第(2)項を除外した。改正前、(2)項の文言は次のように記されていました:「(1)項に基づき、電子通信サービス提供者またはリモートコンピューティングサービスは、サイバーティプラインによる通知から90日間、(b)項に基づく報告書の内容を保存しなければならない。」

小節(h)(3)です。公法115–395条第2条第9項(E)は、「プロバイダー」を「電子通信サービスまたはリモートコンピューティングサービス」に置き換えることを指示し、議会の意図を反映するために「電子通信サービスまたはリモートコンピューティングサービス」を置き換えることで実行されました。

公法115–395条第2条第9項(C)は、第(4)項を(3)に再指定しました。旧パラ(3)は(2)に再指定されました。

小節 (h)(4)、(5)公法115–395条第2条第9項(C)項、段落に再指定。(4)と(5)はそれぞれ(3)と(4)として扱われます。





§2258A. Reporting requirements of providers
(a) Duty To Report.—

(1) In general.—

(A) Duty.—In order to reduce the proliferation of online child sexual exploitation and to prevent the online sexual exploitation of children, a provider—

(i) shall, as soon as reasonably possible after obtaining actual knowledge of any facts or circumstances described in paragraph (2)(A), take the actions described in subparagraph (B); and

(ii) may, after obtaining actual knowledge of any facts or circumstances described in paragraph (2)(B), take the actions described in subparagraph (B).


(B) Actions described.—The actions described in this subparagraph are—

(i) providing to the CyberTipline of NCMEC, or any successor to the CyberTipline operated by NCMEC, the mailing address, telephone number, facsimile number, electronic mailing address of, and individual point of contact for, such provider; and

(ii) making a report of such facts or circumstances to the CyberTipline, or any successor to the CyberTipline operated by NCMEC.


(2) Facts or circumstances.—

(A) Apparent violations.—The facts or circumstances described in this subparagraph are any facts or circumstances from which there is an apparent violation of section 2251, 2251A, 2252, 2252A, 2252B, or 2260 that involves child pornography.

(B) Imminent violations.—The facts or circumstances described in this subparagraph are any facts or circumstances which indicate a violation of any of the sections described in subparagraph (A) involving child pornography may be planned or imminent.


(b) Contents of Report.—In an effort to prevent the future sexual victimization of children, and to the extent the information is within the custody or control of a provider, the facts and circumstances included in each report under subsection (a)(1) may, at the sole discretion of the provider, include the following information:

(1) Information about the involved individual.—Information relating to the identity of any individual who appears to have violated or plans to violate a Federal law described in subsection (a)(2), which may, to the extent reasonably practicable, include the electronic mail address, Internet Protocol address, uniform resource locator, payment information (excluding personally identifiable information), or any other identifying information, including self-reported identifying information.

(2) Historical reference.—Information relating to when and how a customer or subscriber of a provider uploaded, transmitted, or received content relating to the report or when and how content relating to the report was reported to, or discovered by the provider, including a date and time stamp and time zone.

(3) Geographic location information.—Information relating to the geographic location of the involved individual or website, which may include the Internet Protocol address or verified address, or, if not reasonably available, at least one form of geographic identifying information, including area code or zip code, provided by the customer or subscriber, or stored or obtained by the provider.

(4) Visual depictions of apparent child pornography.—Any visual depiction of apparent child pornography or other content relating to the incident such report is regarding.

(5) Complete communication.—The complete communication containing any visual depiction of apparent child pornography or other content, including—

(A) any data or information regarding the transmission of the communication; and

(B) any visual depictions, data, or other digital files contained in, or attached to, the communication.


(c) Forwarding of Report to Law Enforcement.—Pursuant to its clearinghouse role as a private, nonprofit organization, and at the conclusion of its review in furtherance of its nonprofit mission, NCMEC shall make available each report made under subsection (a)(1) to one or more of the following law enforcement agencies:

(1) Any Federal law enforcement agency that is involved in the investigation of child sexual exploitation, kidnapping, or enticement crimes.

(2) Any State or local law enforcement agency that is involved in the investigation of child sexual exploitation.

(3) A foreign law enforcement agency designated by the Attorney General under subsection (d)(3) or a foreign law enforcement agency that has an established relationship with the Federal Bureau of Investigation, Immigration and Customs Enforcement, or INTERPOL, and is involved in the investigation of child sexual exploitation, kidnapping, or enticement crimes.


(d) Attorney General Responsibilities.—

(1) In general.—The Attorney General shall enforce this section.

(2) Designation of federal agencies.—The Attorney General may designate a Federal law enforcement agency or agencies to which a report shall be forwarded under subsection (c)(1).

(3) Designation of foreign agencies.—The Attorney General may—

(A) in consultation with the Secretary of State, designate foreign law enforcement agencies to which a report may be forwarded under subsection (c)(3);

(B) establish the conditions under which such a report may be forwarded to such agencies; and

(C) develop a process for foreign law enforcement agencies to request assistance from Federal law enforcement agencies in obtaining evidence related to a report referred under subsection (c)(3).


(4) Reporting designated foreign agencies.—The Attorney General may maintain and make available to the Department of State, NCMEC, providers, the Committee on the Judiciary of the Senate, and the Committee on the Judiciary of the House of Representatives a list of the foreign law enforcement agencies designated under paragraph (3).

(5) Notification to providers.—

(A) In general.—NCMEC may notify a provider of the information described in subparagraph (B), if—

(i) a provider notifies NCMEC that the provider is making a report under this section as the result of a request by a foreign law enforcement agency; and

(ii) NCMEC forwards the report described in clause (i) to—

(I) the requesting foreign law enforcement agency; or

(II) another agency in the same country designated by the Attorney General under paragraph (3) or that has an established relationship with the Federal Bureau of Investigation, U.S. Immigration and Customs Enforcement, or INTERPOL and is involved in the investigation of child sexual exploitation, kidnapping, or enticement crimes.


(B) Information described.—The information described in this subparagraph is—

(i) the identity of the foreign law enforcement agency to which the report was forwarded; and

(ii) the date on which the report was forwarded.


(C) Notification of inability to forward report.—If a provider notifies NCMEC that the provider is making a report under this section as the result of a request by a foreign law enforcement agency and NCMEC is unable to forward the report as described in subparagraph (A)(ii), NCMEC shall notify the provider that NCMEC was unable to forward the report.


(e) Failure To Report.—A provider that knowingly and willfully fails to make a report required under subsection (a)(1) shall be fined—

(1) in the case of an initial knowing and willful failure to make a report, not more than $150,000; and

(2) in the case of any second or subsequent knowing and willful failure to make a report, not more than $300,000.


(f) Protection of Privacy.—Nothing in this section shall be construed to require a provider to—

(1) monitor any user, subscriber, or customer of that provider;

(2) monitor the content of any communication of any person described in paragraph (1); or

(3) affirmatively search, screen, or scan for facts or circumstances described in sections (a) and (b).


(g) Conditions of Disclosure Information Contained Within Report.—

(1) In general.—Except as provided in paragraph (2), a law enforcement agency that receives a report under subsection (c) shall not disclose any information contained in that report.

(2) Permitted disclosures by law enforcement.—

(A) In general.—A law enforcement agency may disclose information in a report received under subsection (c)—

(i) to an attorney for the government for use in the performance of the official duties of that attorney;

(ii) to such officers and employees of that law enforcement agency, as may be necessary in the performance of their investigative and recordkeeping functions;

(iii) to such other government personnel (including personnel of a State or subdivision of a State) as are determined to be necessary by an attorney for the government to assist the attorney in the performance of the official duties of the attorney in enforcing Federal criminal law;

(iv) if the report discloses a violation of State criminal law, to an appropriate official of a State or subdivision of a State for the purpose of enforcing such State law;

(v) to a defendant in a criminal case or the attorney for that defendant, subject to the terms and limitations under section 3509(m) or a similar State law, to the extent the information relates to a criminal charge pending against that defendant;

(vi) subject to subparagraph (B), to a provider if necessary to facilitate response to legal process issued in connection to a criminal investigation, prosecution, or post-conviction remedy relating to that report; and

(vii) as ordered by a court upon a showing of good cause and pursuant to any protective orders or other conditions that the court may impose.


(B) Limitation.—Nothing in subparagraph (A)(vi) authorizes a law enforcement agency to provide visual depictions of apparent child pornography to a provider.


(3) Permitted disclosures by NCMEC.—NCMEC may disclose by mail, electronic transmission, or other reasonable means, information received in a report under subsection (a) only to—

(A) any Federal law enforcement agency designated by the Attorney General under subsection (d)(2) or that is involved in the investigation of child sexual exploitation, kidnapping, or enticement crimes;

(B) any State, local, or tribal law enforcement agency involved in the investigation of child sexual exploitation, kidnapping, or enticement crimes;

(C) any foreign law enforcement agency designated by the Attorney General under subsection (d)(3) or that has an established relationship with the Federal Bureau of Investigation, Immigration and Customs Enforcement, or INTERPOL, and is involved in the investigation of child sexual exploitation, kidnapping, or enticement crimes;

(D) a provider as described in section 2258C; and

(E) respond to legal process, as necessary.


(4) Permitted disclosure by a provider.—A provider that submits a report under subsection (a)(1) may disclose by mail, electronic transmission, or other reasonable means, information, including visual depictions contained in the report, in a manner consistent with permitted disclosures under paragraphs (3) through (8) of section 2702(b) only to a law enforcement agency described in subparagraph (A), (B), or (C) of paragraph (3), to NCMEC, or as necessary to respond to legal process.


(h) Preservation.—

(1) In general.—For the purposes of this section, a completed submission by a provider of a report to the CyberTipline under subsection (a)(1) shall be treated as a request to preserve the contents provided in the report for 90 days after the submission to the CyberTipline.

(2) Preservation of commingled content.—Pursuant to paragraph (1), a provider shall preserve any visual depictions, data, or other digital files that are reasonably accessible and may provide context or additional information about the reported material or person.

(3) Protection of preserved materials.—A provider preserving materials under this section shall maintain the materials in a secure location and take appropriate steps to limit access by agents or employees of the service to the materials to that access necessary to comply with the requirements of this subsection.

(4) Authorities and duties not affected.—Nothing in this section shall be construed as replacing, amending, or otherwise interfering with the authorities and duties under section 2703.

(Added Pub. L. 110–401, title V, §501(a), Oct. 13, 2008, 122 Stat. 4243; amended Pub. L. 115–395, §2, Dec. 21, 2018, 132 Stat. 5287.)


Editorial Notes
Amendments
2018—Pub. L. 115–395, §2(1), substituted "providers" for "electronic communication service providers and remote computing service providers" in section catchline.

Subsec. (a)(1). Pub. L. 115–395, §2(2)(A), amended par. (1) generally. Prior to amendment, par. (1) related to general reporting duty of electronic communication service providers.

Subsec. (a)(2). Pub. L. 115–395, §2(2)(B), amended par. (2) generally. Prior to amendment, par. (2) described facts or circumstances of apparent violations requiring report.

Subsec. (b). Pub. L. 115–395, §2(3)(A), in introductory provisions, substituted "In an effort to prevent the future sexual victimization of children, and to the extent the information is within the custody or control of a provider, the facts and circumstances included in each report under subsection (a)(1) may, at the sole discretion of the provider, include" for "To the extent the information is within the custody or control of an electronic communication service provider or a remote computing service provider, the facts and circumstances included in each report under subsection (a)(1) may include".

Subsec. (b)(1). Pub. L. 115–395, §2(3)(B), inserted "or plans to violate" after "who appears to have violated" and "payment information (excluding personally identifiable information)," after "uniform resource locator,".

Subsec. (b)(2). Pub. L. 115–395, §2(3)(C), substituted "a provider uploaded, transmitted, or received content relating to the report or when and how content relating to the report was reported to, or discovered by the provider" for "an electronic communication service or a remote computing service uploaded, transmitted, or received apparent child pornography or when and how apparent child pornography was reported to, or discovered by the electronic communication service provider or remote computing service provider".

Subsec. (b)(3). Pub. L. 115–395, §2(3)(D), amended par. (3) generally. Prior to amendment, text read as follows:

"(A) In general.—Information relating to the geographic location of the involved individual or website, which may include the Internet Protocol address or verified billing address, or, if not reasonably available, at least 1 form of geographic identifying information, including area code or zip code.

"(B) Inclusion.—The information described in subparagraph (A) may also include any geographic information provided to the electronic communication service or remote computing service by the customer or subscriber."

Subsec. (b)(4). Pub. L. 115–395, §2(3)(E), in heading, substituted "Visual depictions" for "Images" and, in text, substituted "visual depiction" for "image" and inserted "or other content" after "apparent child pornography".

Subsec. (b)(5). Pub. L. 115–395, §2(3)(F), substituted "visual depiction" for "image" and inserted "or other content" after "apparent child pornography" in introductory provisions and substituted "visual depictions" for "images" in subpar. (B).

Subsec. (c). Pub. L. 115–395, §2(4), amended subsec. (c) generally. Prior to amendment, subsec. (c) related to forwarding of reports to domestic and foreign law enforcement agencies.

Subsec. (d)(2). Pub. L. 115–395, §2(5)(A), substituted "may designate a" for "shall designate promptly the".

Subsec. (d)(3). Pub. L. 115–395, §2(5)(B), substituted "may" for "shall promptly" in introductory provisions and "designate" for "designate the" in subpar. (A).

Subsec. (d)(4). Pub. L. 115–395, §2(5)(C), substituted "may" for "shall", "NCMEC" for "the National Center for Missing and Exploited Children", and "providers" for "electronic communication service providers, remote computing service providers".

Subsec. (d)(5). Pub. L. 115–395, §2(5)(E), (F), redesignated par. (6) as (5) and amended it generally. Prior to amendment, par. related to contents of Center's notification to providers of report forwarded at request of foreign law enforcement agency.

Pub. L. 115–395, §2(5)(D), struck out par. (5). Text read as follows: "It is the sense of Congress that—

"(A) combating the international manufacturing, possession, and trade in online child pornography requires cooperation with competent, qualified, and appropriately trained foreign law enforcement agencies; and

"(B) the Attorney General, in cooperation with the Secretary of State, should make a substantial effort to expand the list of foreign agencies designated under paragraph (3)."

Subsec. (d)(6). Pub. L. 115–395, §2(5)(E), redesignated par. (6) as (5).

Subsec. (e). Pub. L. 115–395, §2(6), substituted "A provider" for "An electronic communication service provider or remote computing service provider".

Subsec. (f). Pub. L. 115–395, §2(7)(A), substituted "a provider" for "an electronic communication service provider or a remote computing service provider" in introductory provisions.

Subsec. (f)(3). Pub. L. 115–395, §2(7)(B), substituted "search, screen, or scan for" for "seek".

Subsec. (g)(2)(A)(vi). Pub. L. 115–395, §2(8)(A)(i), which directed substitution of "a provider" for "an electronic communication service provider or remote computing service provider", was executed by making the substitution for "an electronic communication service provider or remote computing provider", to reflect the probable intent of Congress.

Subsec. (g)(2)(B). Pub. L. 115–395, §2(8)(A)(ii), amended subpar. (B) generally. Prior to amendment, text read as follows:

"(i) Limitations on further disclosure.—The electronic communication service provider or remote computing service provider shall be prohibited from disclosing the contents of a report provided under subparagraph (A)(vi) to any person, except as necessary to respond to the legal process.

"(ii) Effect.—Nothing in subparagraph (A)(vi) authorizes a law enforcement agency to provide child pornography images to an electronic communications service provider or a remote computing service."

Subsec. (g)(3). Pub. L. 115–395, §2(8)(B)(i), (ii), in heading, substituted "NCMEC" for "the national center for missing and exploited children" and, in introductory provisions, substituted "NCMEC may disclose by mail, electronic transmission, or other reasonable means, information received in a report under subsection (a) only to" for "The National Center for Missing and Exploited Children may disclose information received in a report under subsection (a) only".

Subsec. (g)(3)(A). Pub. L. 115–395, §2(8)(B)(iii), substituted "any Federal law enforcement agency" for "to any Federal law enforcement agency" and inserted "or that is involved in the investigation of child sexual exploitation, kidnapping, or enticement crimes" before semicolon at end.

Subsec. (g)(3)(B). Pub. L. 115–395, §2(8)(B)(iv), substituted "any State" for "to any State" and "child sexual exploitation" for "child pornography, child exploitation".

Subsec. (g)(3)(C). Pub. L. 115–395, §2(8)(B)(v), substituted "any foreign law enforcement agency" for "to any foreign law enforcement agency" and "or that has an established relationship with the Federal Bureau of Investigation, Immigration and Customs Enforcement, or INTERPOL, and is involved in the investigation of child sexual exploitation, kidnapping, or enticement crimes;" for "; and".

Subsec. (g)(3)(D). Pub. L. 115–395, §2(8)(B)(vi), substituted "a provider" for "an electronic communication service provider or remote computing service provider" and "; and" for period at end.

Subsec. (g)(3)(E). Pub. L. 115–395, §2(8)(B)(vii), added subpar. (E).

Subsec. (g)(4). Pub. L. 115–395, §2(8)(C), added par. (4).

Subsec. (h)(1). Pub. L. 115–395, §2(9)(A), substituted "a completed submission by a provider of a report to the CyberTipline under subsection (a)(1) shall be treated as a request to preserve the contents provided in the report for 90 days after the submission to the CyberTipline" for "the notification to an electronic communication service provider or a remote computing service provider by the CyberTipline of receipt of a report under subsection (a)(1) shall be treated as a request to preserve, as if such request was made pursuant to section 2703(f)".

Subsec. (h)(2). Pub. L. 115–395, §2(9)(D), in heading, substituted "content" for "images" and, in text, substituted "a provider" for "an electronic communication service provider or a remote computing service", "visual depictions" for "images", and "reasonably accessible and may provide context or additional information about the reported material or person" for "commingled or interspersed among the images of apparent child pornography within a particular communication or user-created folder or directory". Final substitution, which directed striking out text containing "user created", was executed instead to text which contained "user-created", to reflect the probable intent of Congress.

Pub. L. 115–395, §2(9)(B), (C), redesignated par. (3) as (2) and struck out former par. (2). Prior to amendment, text of par. (2) read as follows: "Pursuant to paragraph (1), an electronic communication service provider or a remote computing service shall preserve the contents of the report provided pursuant to subsection (b) for 90 days after such notification by the CyberTipline."

Subsec. (h)(3). Pub. L. 115–395, §2(9)(E), which directed substitution of "A provider" for "An electronic communication service or remote computing service", was executed by making the substitution for "An electronic communications service or remote computing service", to reflect the probable intent of Congress.

Pub. L. 115–395, §2(9)(C), redesignated par. (4) as (3). Former par. (3) redesignated (2).

Subsec. (h)(4), (5). Pub. L. 115–395, §2(9)(C), redesignated pars. (4) and (5) as (3) and (4), respectively.

 送らせる製造罪は間接正犯構成・映像送信要求罪と児童ポルノ製造罪は吸収関係ではなく観念的競合(広島高裁r8.9.17)

 送らせる製造罪は間接正犯構成・映像送信要求罪と児童ポルノ製造罪は吸収関係ではなく観念的競合(広島高裁r8.9.17)
 製造の態様が限定されてないから、撮影送信させるも製造に含むとしてしまう高裁判例もあります。
 間接正犯構成だと、道具性は要件になって、児童が販売してたりすると、製造罪になりにくくなりますよね。
 広島高裁は、昔、間接正犯構成の判決があったので、確認してみました。


広島高裁r8.9.17
1 論旨は、原判示第1の事実について、被告人に児童ポルノ製造罪の間接正犯は成立せず、映像送信要求罪も成立しないから、被告人にこれらの罪が成立すると判断した原判決には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令適用の誤りがあるというものである。
2 この論旨について、所論はまず、Aは、被告人が原判示第1の映像送信を要求するより前から、SNS上に自慰行為をしている動画を投稿していた上、被告人がAを脅迫するなどしたこともないから、Aが被告人の道具であったとはいえず、被告人に児童ポルノ製造罪の間接正犯は成立しないと主張する。
しかしながら、Aは、当時○○歳で、一般的にいまだ性的行為について対処する能力が不十分とされる年齢であり、現に、被告人から「お金あげるから○○しよう」という趣旨のことを伝えられた上で、性的な動画を送信してほしいと要求されると、その要求に応じて原判示第1記載の動画を撮影し、これを被告人に送信したのであるから、所論指摘の諸事情を踏まえても、被告人がAを道具として利用したことは明らかであり、被告人には児童ポルノ製造罪の間接正犯が成立するというべきである。
なお、所論は、原判示第1について、間接正犯の構成要件である被告人がAを道具として利用した旨の記載が欠けているから、原判決には理由不備の違法があるとも主張しているが、原判決は、被告人が、本件当時14歳のAが16歳未満の者であることを知りながら、Aに上記姿態をとらせ、これを動画撮影させたという事実を摘示しており、これらの事実により、被告人が、性的行為について対処する能力が不十分なAを道具として利用したことは十分に示されているから、何ら理由不備の違法は認められない。
3 所論はまた、仮に、被告人に児童ポルノ製造罪の間接正犯が成立するとしても、映像送信要求罪は児童ポルノ製造罪に吸収されるから、被告人に映像送信要求罪は成立しないと主張する。
しかしながら、両罪は相手方の児童に性的な姿態をとらせるという点で実行行為が一部類似しているだけで、両罪の実行行為の主要部分である映像送信要求行為と児童ポルノ製造行為とでは、その態様に明らかな差異があり、包摂関係にはないから、映像送信要求罪が児童ポルノ製造罪に吸収されると解することはできない。
4 所論はさらに、仮に被告人に映像送信要求罪が成立するとしても、同罪と児童ポルノ製造罪は牽連犯の関係にあるから、これらが観念的競合の関係にあるとした原判決の判断には誤りがあるとも主張するが、原判示第1の映像送信要求行為と児童ポルノ製造行為は、Aに自らの性的な姿態を撮影させたという点では重なり合っており、社会的見解上一個のものとみることもできるから、原判決の上記判断に誤りがあるとはいえない。
5 以上のとおりであって、所論はいずれも採用できず、この論旨も理由がない。

児童買春罪と不同意わいせつ罪(176条3項)の関係(某高裁r08)

児童買春罪と不同意わいせつ罪(176条3項)の関係(某高裁r08)
 性器接触行為による児童買春罪の実行行為=対償供与約束+基づく性器接触行為なんだから、対償供与約束の点は重なりませんが、対償供与約束の点は重ならないとしつつ「主要な点で重なり合っている」として、観念的競合とされています。
 

4 所論はまた、被告人は、Aに対して性交の対償供与を約束したのであって、性器接触行為の対償供与は約束していないから、原判決には、被告人が性器接触行為の対償供与の約束をしたと認めた点で事実誤認がある上、性器接触行為による児童買春罪の成立を認めた点で法令適用の誤りがあると主張する。
しかしながら、本件の経緯等に照らせば、被告人とAが性交のみの対価として現金の授受を約束したなどとは到底考えられず、上記対償供与の約束には性器接触行為を行うことも当然に含まれていたと認められるから、原判決に所論のいう事実誤認及び法令適用の誤りがないことは明らかである。
5 所論はさらに、仮に被告人に児童買春罪が成立するとしても、被告人の児童買春行為と不同意わいせつ行為は、対償供与の約束の点で重なり合いがなく、性的な行為も全部重なっているわけではないから、原判決には、両罪が観念的競合の関係にあると認めた点で法令適用の誤りがあると主張する。
しかしながら、被告人の児童買春行為と不同意わいせつ行為は、Aに原判示第記載の性的な行為を行ったという主要な点で重なり合っている上、刑法176条3項所定のいわゆる5歳差要件を満たす者が、16歳未満の児童に対して自己の性的好奇心を満たす目的で性器接触行為をする児童買春罪を犯した場合、通常は不同意わいせつ罪にも該当するという関係もあるから、これらの行為者の動態は社会的見解上一個のものであり、両罪は観念的競合の関係にあるというべきである。
6 所論はいずれも採用できず、この論旨も理由がない。

生成AI・ディープフェイクと児童ポルノ罪

生成AI・ディープフェイクと児童ポルノ罪

弁護士ドットコムの取材を受けたので
https://news.yahoo.co.jp/articles/8565fed6c2d331c1449c004ced30202a335b2883
回答のメモをupしておきます。



生成AIで、実在する女子児童の写真を加工した画像を所持したなどとして、児童ポルノ規制法違反などの罪に問われた元小学校教諭、水藤翔太被告(35)の判決公判が6月4日、名古屋地裁であった。

判決要旨によれば、松本高明裁判官は、AIで加工した画像について「一般人が見れば当該女子児童の裸の姿態が撮影されたものであると誤信するに足りる精巧なもの」と述べて児童ポルノに当たると認定し、懲役3年6カ月(求刑懲役6年)を言い渡した。性的ディープフェイクを児童ポルノと認定した初の司法判断とみられる。

(名古屋地裁によれば、この判決は6月〜に確定した。)

判決要旨によると、認定した罪となるべき事実は第1から第15までの計15件に上る。被告は児童ポルノ所持のほか、担任していた女子児童のリコーダーに精液を付着させて口にくわえさせたり、給食に精液を混入させて食べさせようとしたりしたほか、教室で着替え中の女子児童計3人を3回にわたって盗撮。その動画を、同様の性的嗜好を持つ複数の教員が秘匿性の高いアプリで作成したグループトークで共有するなどしていた。

AI画像が児童ポルノに該当するかが判断されたのは、そのうちのひとつ。

被告は自己の性的好奇心を満たす目的で、2025年3月10日、インターネット上の画像編集サイトを用いて編集・加工され、「あたかも殊更に各児童(いずれも当時8歳の女児2人)の胸部及び陰部が露出された姿態を描写したものであるように認識される」静止画2点の画像データを記録した携帯電話機1台を所持した。

判決は、これが「殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した」児童ポルノに該当すると判断した。

画像は、被告が参加していた教員らのグループのメンバーが、AIを利用した画像編集サイトで作成したものだった。

松本裁判官は量刑理由で、「女子児童らの裸の画像については、身体部分はAIによって描写されたものであるが、被告人が担任をしていた実在の女子児童の写真を使用し、顔貌部分やポーズは元の写真と同一であって、一般人が見れば当該女子児童の裸の姿態が撮影されたものであると誤信するに足りる精巧なものであった」と指摘。「女子児童らの性的画像が拡散、悪用される可能性がある危険な状態を作出した」と述べ、「児童の健全な心身の育成を担う教員の責務に大きく背く行為であり、極めて卑劣かつ悪質である」と非難した。

一部被害者との示談や被害弁償などの事情を考慮しても「刑の執行を猶予するのは相当でなく、被告人を実刑に処するのはやむを得ない」として、実刑を選択した。

【奥村徹先生にお尋ねしたいこと】

1)生成AIで加工した「性的ディープフェイク」を児童ポルノと認定した司法判断として、今回の判決が初めての事例と評価できるでしょうか。過去の裁判例との違いがあれば教えてください。
 本件の単純所持罪の罪となるべき事実は「被告人は、自己の性的好奇心を満たす目的で、被告人方において、インターネット上の画像編集サイトを用いて編集・加工された、あたかも殊更に児童Aの胸部及び陰部が露出された姿態を描写したものであるように認識される静止画の画像データを記録した電磁的記録に係る記録媒体を内蔵した携帯電話機1台を所持し、もって衣服の全部又は一部を着けない前記各児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した前記画像データを記録した児童ポルノである前記記録媒体を所持した。」となっています。児童は実在するものの、その児童の裸の姿態は実在しない場合にも児童ポルノとされたのは初めてだと思います。
2)裁判所は「身体部分はAIによって描写されたもの」であっても、実在児童の写真を使い「一般人が誤信するに足りる精巧なもの」だとして児童ポルノと認定しました。この「精巧さ」や「一般人の誤信」を基準とする考え方をどう評価しますか。妥当な考え方といえるでしょうか。

 聞くところによると、問題になったのは、普段着を児童の画像を全裸に加工したもののようです。
 そのような画像が、児童ポルノ法2条3項3号の「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀でん部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているもの」に該当するかの問題です。
 法文上は、同号の「児童」は、同条1項に定義される「18歳未満の実在人」を意味しますので、「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態」というのも、「実在する児童」の「実在する(裸の)姿態」を意味することになります。他の条項を見ても、姿態をとらせて製造罪(7条4項)、ひそかに製造罪(同条5項)も児童ポルノは「実在する姿態」を記録したものであることを前提にしています。この観点からは、着衣の児童の画像にAIで加工した場合は、加工した部分は、「実在する児童」の姿態でもなく、「実在する姿態」ではないので、児童ポルノではないことになります。



 また、児童ポルノ規制法2条3項の「児童の姿態」という要件との関係で、裸体部分が実在しない(AI生成)画像についても「児童の姿態を描写したもの」と評価できる法的根拠をどのように考えますか。
 法文上は「児童」については実在性を要件として、「児童の姿態」については実在性を要件としないことは矛盾します。
 7条4項、5項、8条の場合は「児童の姿態」は「実在する姿態」を意味すると理解されますが、1項の場合だけ実在性を要件としないことは一貫しない

第七条(児童ポルノ所持、提供等)
4前項に規定するもののほか、児童に第二条第三項各号のいずれかに掲げる姿態をとらせ、これを写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。
5前二項に規定するもののほか、ひそかに第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。

8第六項に掲げる行為の目的で、児童ポルノを外国に輸入し、又は外国から輸出した日本国民も、同項と同様とする。


第八条(児童買春等目的人身売買等)
1 児童を児童買春における性交等の相手方とさせ又は第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を描写して児童ポルノを製造する目的で、当該児童を売買した者は、一年以上十年以下の拘禁刑に処する。
2前項の目的で、外国に居住する児童で略取され、誘拐され、又は売買されたものをその居住国外に移送した日本国民は、二年以上の有期拘禁刑に処する。
3前二項の罪の未遂は、罰する。


第九条(児童の年齢の知情)
 児童を使用する者は、児童の年齢を知らないことを理由として、第五条、第六条、第七条第二項から第八項まで及び前条の規定による処罰を免れることができない。ただし、過失がないときは、この限りでない。

3)仮に実在する児童の写真を一切使わず、完全に架空の児童をAI生成した画像であった場合でも、同様に児童ポルノと認定される可能性はありますか。今回の判決は「実在児童の写真使用」をどの程度重視した判断だと読めるでしょうか。

4)AI加工による性的画像の所持は、本件の量刑(懲役3年6カ月)の判断にどの程度影響したと考えられますか。

5)そのほか、今回の判決が今後のAI生成画像規制や児童ポルノ事案の実務に与える影響について、ご見解をお聞かせください。

島戸純「『児童買春、児童ポルノに係る行為等の処刑及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律』について」(警察学論集第57巻第8号、2004年)
p105
2 実在しない児童のポルノの問題
実在しない児童のポルノについても、その規制の安否について将来的に検討を続けることとした。
本法が児童ポルノを規制対象とするのは、それが児童を性の対象とする風潮を助長することになるのみならず、描写の対象となった児童の人権を害することによるものである。この観点から、従来から、実在しない児童を描写したポルノについては、本法第2条第3項にいう「児童ポルノ」に該当しないとされており、今回の見直しにおいても、この部分に変更はない。実在しない児童を描写した漫画その他のポルノに閲し、どのような規制が必要なのか、必要でないかについては、今後の議論に委ねている(注31)。

p112~113
注31)サイバー犯罪条約においても、実在しない児童に係るポルノに係る犯罪化条項については、成人が児童のふりをしている場合か、コンピュータ・グラフィックのように極めて写実的なものに限られているうえ、犯罪化すべき部分についても、条約上留保可能となっている。また、児童の権利条約選択議定書においても、対象となっているのは、実在する児童を描写した児童ポルノであると解される。

http://kanpou.npb.go.jp/20120704/20120704g00146/pdf/20120704g001460030.pdf
〇外務省告示第二百三十一号
日本国政府は、平成十三年十一月二十三日にブダペストで作成された「サイバー犯罪に関する条約」の受諾書を平成二十四年七月三日に欧州評議会事務局長に寄託した。
よって、同条約は、その第三十六条4の規定に従い、平成二十四年十一月一日に日本国について効力を生じる。
なお、日本国政府は、同条約の受諾書を寄託する際に、同条約の規定に基づいて次の宣言を欧州評議会事務局長に通告した。
5
第四十二条及び第九条(児童ポルノに関連する犯罪)4の規定に基づき、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(平成十一年法律第五十二号)第七条の犯罪に該当する行為以外の行為については、第九条1d及びe並びに2b及びcの規定を適用しない権利を留保すること。
・・・
サイバー犯罪に関する条約
第九条
2 1の規定の適用上「児童ポルノ」とは、次のものを視覚的に描写するポルノをいう。
a性的にあからさまな行為を行う未成年者
b性的にあからさまな行為を行う未成年者であると外見上認められる者
c性的にあからさまな行為を行う未成年者を表現する写実的影像
3 2の規定の適用上、「未成年者」とは、十八歳未満のすべての者をいう。もっとも、締約国は、より低い年齢(十六歳を下回ってはならない。)の者のみを未成年者とすることができる。
4 締約国は、1d及びe並びに2b及びcの規定の全部又は一部を適用しない権利を留保することができる


和訳
1.  締約国は、自国の国内法により、権限なしに故意に行われる次の行為を犯罪とするため、
必要な立法その他の措置をとる。
    (a) コンピュータ・システムを通じて配布するために児童ポルノを製造すること。
  (b) コンピュータ・システムを通じて児童ポルノの取得を勧誘し又はその利用を可能にすること。
  (c) コンピュータ・システムを通じて児童ポルノを配布し又は特定の者に送信すること。
  (d) 自己又は他人のためにコンピュータ・システムを通じて児童ポルノを取得すること。
  (e) コンピュータ・システム内又はコンピュータ・データ記憶媒体内に児童ポルノを保有すること。
2.  1の規定の適用上、「児童ポルノ」とは、次のものを視覚的に描写するポルノをいう。
    (a) あからさまな性的なふるまいを行う未成年者
  (b) あからさまな性的なふるまいを行う未成年者であるようにみえる者
  (c) あからさまな性的なふるまいを行う未成年者を表現する写実的画像
3.  2の規定の適用上、「未成年者」とは、十八歳未満のすべての者をいう。ただし、締約国は、より低い年齢の者のみを未成年者とすることができるが、十六歳を下回ってはなら
ない。
4.  締約国は、1d及びe並びに2b及びcの規定の全部又は一部を適用しない権利を留保することができる。

立法のときは、
漫画、アニメーション、コンピュータを利用して作成された映像、外見上児童の姿態であると認められる児童以外の者の姿態を描写した写真等であって児童ポルノに類するもの(次項において「児童ポルノに類する漫画等」という。)
は、児童ポルノには含まれないと考えていた

https://shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g16905032.htm
児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案
第一六九回
衆第三二号
附 則
(施行期日等)
第一条 この法律は、平成二十年十一月二十日から施行する。
2 この法律による改正後の第七条第一項の規定は、この法律の施行の日から一年間は、適用しない。
(検討)
第二条
政府は、漫画、アニメーション、コンピュータを利用して作成された映像、外見上児童の姿態であると認められる児童以外の者の姿態を描写した写真等であって児童ポルノに類するもの(次項において「児童ポルノに類する漫画等」という。)と児童の権利を侵害する行為との関連性に関する調査研究を推進するとともに、インターネットを利用した児童ポルノに係る情報の閲覧等を制限するための措置(次項において「インターネットによる閲覧の制限」という。)に関する技術の開発の促進について十分な配慮をするものとする。
2 児童ポルノに類する漫画等の規制及びインターネットによる閲覧の制限については、この法律の施行後三年を目途として、前項に規定する調査研究及び技術の開発の状況等を勘案しつつ検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。

3)仮に実在する児童の写真を一切使わず、完全に架空の児童をAI生成した画像であった場合でも、同様に児童ポルノと認定される可能性はありますか。今回の判決は「実在児童の写真使用」をどの程度重視した判断だと読めるでしょうか。

 架空の児童を用いた裸体画像については、検察庁は「本法が児童ポルノを規制対象とするのは、それが児童を性の対象とする風潮を助長することになるのみならず、描写の対象となった児童の人権を害することによるものである。この観点から、従来から、実在しない児童を描写したポルノについては、本法第2条第3項にいう「児童ポルノ」に該当しないとされており」と説明してサイバー犯罪に関する条約第九条の「2b性的にあからさまな行為を行う未成年者であると外見上認められる者」「2c性的にあからさまな行為を行う未成年者を表現する写実的影像」を留保していますので、(島戸純「『児童買春、児童ポルノに係る行為等の処刑及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律』について」(警察学論集第57巻第8号)、現行法の児童ポルノとされることはないでしょう。

4)AI加工による性的画像の所持は、本件の量刑(懲役3年6カ月)の判断にどの程度影響したと考えられますか。
 単純所持罪(7条1項)は法定刑が比較的軽い罪で、画像数も少ないので、量刑としては1~2月だと思われます。


5)そのほか、今回の判決が今後のAI生成画像規制や児童ポルノ事案の実務に与える影響について、ご見解をお聞かせください。
 生成AIによる性的画像については、児童に限らない問題で、従来は、わいせつ物の罪(刑法175条)、名誉毀損罪(刑法230条)、児童ポルノ法、著作権法などで対応されてきましたが、対応しきれていません。
 そこで、諸外国では新規に規制する法律が検討されて制定されているようです。
 例えば韓国では「画像、動画又は音声の対象者の意思に反して映像物等を性的欲望等を誘発する形で編集、合成又は加工をした者及び性的欲望等を誘発する形で映像物等を編集、合成又は加工したもの又はその複製物等を対象者の意思に反して流布した者」が処罰されていて、対象者が児童の場合には刑が加重されるようです。(「性暴力犯罪の処罰等に関する特例法」「児童・青少年の性保護に関する法律」 外国の立法 No.302-1(2025.1))
 児童ポルノ法の無理な解釈で対応するのではなく、新規の立法を検討すべきだと思います。

性的姿態撮影罪2罪(8名)で実刑(一部執行猶予)川越支部r8.1.7

性的姿態撮影罪2罪(8名)で実刑(一部執行猶予)川越支部r8.1.7

 さいたま地裁だと、100名くらいでも執行猶予でしたが、最近では「本件の犯情は悪質であるというほかはなく(下着盗撮による性的姿態等撮影の事案であれば、罰金刑又は全部執行猶予付き拘禁刑に処されることが多いであろうが、そうした事案とは比較にならないほど本件の犯情は悪質である。)、また、再犯のおそれも否定し得ないから、被告人に対しては、実刑をもって臨むのを基本とすべきである。」ということになっています。
 100名執行猶予事案とは不公平だと思います。

westlaw
裁判年月日 令和 8年 1月 7日 裁判所名 さいたま地裁川越支部 裁判区分 判決
事件番号 令7(わ)305号 ・ 令7(わ)334号
事件名 性的姿態等撮影被告事件
文献番号 2026WLJPCA01076005
主文
 1 被告人を拘禁刑1年2か月に処する。
 2 未決勾留日数中10日をその刑に算入する。
 3 その刑の一部である拘禁刑6か月の執行を2年間猶予する。
 4 その猶予の期間中、被告人を保護観察に付する。
 
 
理由

 (罪となるべき事実)
 被告人は、13歳未満の児童が通う別表記載の本件小学校で教諭として勤務していた者であるが、正当な理由がないのに、別表「撮影日時」「撮影場所」欄各記載の日時・場所において、当該教室が同校女子児童の更衣場所になっていることを知りながら、ひそかに、当該「撮影場所」欄記載の場所に設置した筆箱に隠匿した動画撮影機能付き携帯電話機(iPhone)を使用し、当該教室で着替え中の別表「被害児童」「撮影部位」欄各記載の女子児童の性的部位を動画撮影した。
 (証拠の標目))
 (法令の適用)
 1 罰条
  (1) 別表番号1の所為 被害児童ごとに、いずれも性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律2条1項(4号、1号イ)
  (2) 別表番号2の所為 被害児童ごとに、いずれも同法2条1項(4号、1号イ)
 2 科刑上一罪の処理
  (1) 別表番号1の罪 刑法54条1項前段、10条(1個の行為が4個の罪名に触れる場合であり、犯情が被害児童ごとに異ならないので、その1つを選ぶことをせず、性的姿態等撮影1罪として処断)
  (2) 別表番号2の罪 刑法54条1項前段、10条(1個の行為が4個の罪名に触れる場合であり、犯情が被害児童ごとに異ならないので、その1つを選ぶことをせず、性的姿態等撮影1罪として処断)
 3 刑種の選択 いずれも拘禁刑
 4 併合罪の処理 刑法45条前段、47条本文、10条(各罪の犯情が異ならないので、その1つを選ぶことをせず、性的姿態等撮影罪の刑に法定の加重)
 5 未決勾留日数の算入 刑法21条
 6 刑の一部の執行猶予 刑法27条の2第1項、27条の3第1項(付保護観察)
 (量刑の理由)
 被告人が撮影した動画には、教室内で着替え中の女子である被害児童E、F、G、H(甲18ではそれぞれ児童B、A、C、Dと表記)及び被害児童A、B、C、D(甲3ではそれぞれ児童A、B、D、Cと表記)が性的部位を露出した有られもない姿態が映っている。被害児童8名は、その年齢に照らし、このような性的姿態を撮影されることの意味合いや、このような性的姿態を他人に見られた場合に被害児童自身に及ぼす悪影響を理解できていないまま、ひそかに、性的姿態を撮影されたものであって、自由意思による自己決定に基づかない性的行為を他者から行われない権利・利益であるところの性的自由・性的自己決定権を侵害されたというべきである。しかも、本件各犯行は、本来は安心して勉学に励める安全な居場所であるべき小学校内で、信頼を寄せていた筈の教諭によって敢行されたものである。心身ともに生育途上にある被害児童8名に及ぼした害悪には大きなものがある。被害児童の保護者らは、いずれも被告人に対する厳しい処罰を求めている。
 被告人は、教諭として、「心身ともに健康な国民の育成」を期して行われる教育を最前線で担うべきという「崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない」立場にありながら(教育基本法1条、9条1項)、その供述によれば、黒色に塗った携帯電話機やこれを隠匿設置できる筆箱、盗撮に用いる小型カメラを準備するなどし、この種犯行を繰り返していたというのであり、その末に及んだ本件各犯行について、計画性や常習性を優に肯認することができる。もとより、女子児童の更衣場所となっていた教室に撮影可能な機器を隠匿設置することは、その性質上、無差別的に多数の女子児童に対し、その性的自由・性的自己決定権侵害の危険を生じさせるものとして、悪質性の高い犯行態様というべきである。
 この点、被告人は、本件小学校では教務主任となり、業務量が増えたストレスや、児童たちとの触れ合いが減る寂しさから女子児童の盗撮をするようになったなどと供述するが、そのストレス等の捌け口として本件小学校の女子児童、換言すれば、教え子に性的侵襲の矛先を向けた本件の動機に酌量の余地などあろう筈がない。むしろ、自らが置かれた立場を顧み、付託を受けた児童の心身の健全な発達を害する犯行に及ぶことは厳に慎むべきとの反対動機を形成することを強く期待されながら、これに計画的・常習的に背馳し、前記のような悪質な態様により、8名もの被害児童への性的侵襲に及んだ被告人に対する責任非難の程度は非常に高い。
 以上によれば、本件の犯情は悪質であるというほかはなく(下着盗撮による性的姿態等撮影の事案であれば、罰金刑又は全部執行猶予付き拘禁刑に処されることが多いであろうが、そうした事案とは比較にならないほど本件の犯情は悪質である。)、また、再犯のおそれも否定し得ないから、被告人に対しては、実刑をもって臨むのを基本とすべきである。後述する一般情状を踏まえてもなお、被告人について、実刑を回避するのを相当とするような事情があるとはいえない。
 一般情状をみるに、前記のような被害児童の保護者の処罰感情は宥和していない。被告人が、捜査段階の当初から素直に事実を認め、本件により公立学校教員の懲戒免職処分及び退職手当等(約1113万円)の全部不支給処分を受けたのと前後してしょく罪寄付を試みるなどして反省の態度を示し、保釈後はクリニックに通院して専門プログラムを受講等していることや、妻が、今後も長期間にわたって被告人のサポートをする旨証言していることなどの事情が認められるところ、これらの事情は、被告人の刑期を決めるに際してしん酌すべき事情と位置付けられるとともに、刑事施設内での処遇に引き続いて専門的な社会内処遇を実効的に実施できることを裏付ける事情とも位置付けられる。そこで、被告人に対しては、実刑に処した上、専門機関による指導監督等の下、その刑の一部の執行を猶予することとした。
 (検察官佐藤晃並びに私選弁護人長沼正敏〔主任〕及び私選弁護人市川博久各出席)
 (求刑:拘禁刑1年6月)
 さいたま地方裁判所川越支部第1部
 (裁判官 片岡理知)

「大阪市内の路上で制服姿の女性を尾行し、後ろ姿を数回撮影した。さらに撮影しようとした」行為は「卑わいな行為(大阪府迷惑条例6条2項2号)」か

「大阪市内の路上で制服姿の女性を尾行し、後ろ姿を数回撮影した。さらに撮影しようとした」行為は「卑わいな行為(大阪府迷惑条例6条2項2号)」か
 「前号に掲げるもののほか、人に対し、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような卑わいな言動をすること」という法文は無限定なので、なんでも入りそうです。

 警察の解説によれば背後撮影1回では「卑わいな行為・卑わいな言動」にはあたらないですが「執拗に」行うと、該当しうるということのようです。
 アスリート盗撮の迷惑条例違反も同様の解釈で運用されています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5ed5637c2c793dcbc991a7cbdc866f738a9e6913
発表によると、男性教諭は4月14日の退勤後、大阪市内の路上で制服姿の女性を尾行し、後ろ姿を数回撮影した。さらに撮影しようとしたところ、近くの工事現場にいた作業員が不審に思い110番した。

大阪府公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例
https://www.pref.osaka.lg.jp/houbun/reiki/reiki_honbun/k201RG00001067.html
(卑わいな行為の禁止)
第六条 何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
一 人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、衣服等で覆われている内側の人の身体又は下着を見、又は撮影すること。
二 みだりに、写真機等を使用して透かして見る方法により、衣服等で覆われている人の身体又は下着の映像を見、又は撮影すること。
2 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、次に掲げる行為をしてはならない。
一 人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、衣服等の上から、又は直接人の身体に触れること。
二 前号に掲げるもののほか、人に対し、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような卑わいな言動をすること(前項又は第四項の規定に違反する行為を除く。)。

迷惑防止条例・軽犯罪法違反取扱要領(2017)
大阪癌警察本部生活安全部府民安全対策課
第1項第4号関係
・「前三号に掲げるもののほか、卑わいな言動をする」とは、前3号に掲げられた行為のほか、他人に向かって卑わいな言葉を言う、あるいは卑わいな動作を行うことによって、他人に著しく董恥又は不安を覚えさせることをいう。
・「人に対し」とは、被迷惑行為者に対し、卑わいな書動を積極的に仕向けることをいう(と解する。〉。
・「卑わいな」とは、いやらしくみだらなことで、普通人の性的羨恥心を害し、嫌悪感を催させ、又は不安を覚えさせるに足りる行為をいう。刑法第174条(公然わいせつ)のわいせつより広い概念であり、わいせつに至らないものの性的道義観念に反し、他人に性的差恥心、嫌悪の情、ないし不安を覚えさせるものも含む。
「卑わいな言動」と書えるためには、動作の場合、通常人が見聞きすれば、「卑わいな」と認識できる「行為(アクション)」が必要となる。
本号に規定する、「人を著しく差恥させ、又は人に不安を覚えさせるような卑わいな言動を例示すると、
○女性に対して、■■■■■■■■■■■■■■■■などと言う行為
○人の顔などに口をつけようとしたり、胸や尻などを触ろうとする行為
○耳、うなじ等に息を吹きかける行為
○性交や手淫を連想させるような動きをする行為
○スカートをめくり上げる行為
○■■■■■■■■■■■■■■■■行為
○女性を追随して、執拗にその磐部を衣服の上から撮影する行為
○スマートフォンのわいせつ画像を無言で女性に見せつける行為
○■■■■■■■■■■■■■■■■行為
○通行中の女性に対し、着ていたズボンを下げて、下着を着用した磐部を見せつける行為
などがある

・・・
違反事例
(4)第1項第4号
ア言語
○多人数の面前で、女性の陰部の俗称を繰り返し発して、付近にいる者を著しくしゅう恥させる行為
○耳元で卑わいな言葉をささやく行為
○女性に声をかけ「おっぽい大きいね。おじちゃんとエッチしよう。」などと言う行為
○男児に声をかけ、「マスターべ一ションをしたことがあるか。おじちゃんが教えてやる。」などと言う行為
イ動作
○女性の胸の前に手を差し出し、衣服や身体に接触しないようにして、乳房をもむような仕草をする行為
○スカートを捲り上げる行為
○キスをしようとしたり、耳元等に息を吹きかける行為
○卑わいな文書や写真を相手に見せつける行為
○傘の柄等を他人の胸部や磐部に押しつける行為

送信要求罪と、不同意わいせつ罪(176条3項)と、性的姿態撮影罪と姿態をとらせて製造罪は観念的競合。(福山支部r070625 広島高裁r071026)

送信要求罪と、不同意わいせつ罪(176条3項)と、性的姿態撮影罪と姿態をとらせて製造罪は観念的競合。(福山支部r070625 広島高裁r071026)

送信させる型を併合罪とするもの
広島高裁岡山支部h22.12.15
東京高裁h28.2.19(新潟地裁高田支部H27.8.25)
名古屋高裁金沢支部h27.7.23(高岡支部事件)
名古屋高裁金沢支部h27.7.23(福井地裁事件)
大阪高裁r7.1.15

■28333348
広島地方裁判所福山支部
令和6年(わ)第172号/令和6年(わ)第185号/令和6年(わ)第231号

令和07年06月25日
(罪となるべき事実)
 被告人は、
第1(令和6年12月25日付け起訴状記載の公訴事実)
  別紙記載のA(当時12歳)が13歳に満たない者であることを知りながら、令和6年1月14日午前1時42分頃から同日午前1時56分頃までの間、B市(以下略)被告人方において、Aに対し、自己が使用する携帯電話機のアプリケーションソフト「LINE」のメッセージ機能を使用して、「おっぱいいじっとるのまたみたい」「下も指いれて」「指中で動かして」「それ電話でして」「してほしい」などと記載したメッセージを送信し、その頃、Aにこれを閲読させ、もって性的な部位を露出した姿態をとってその映像を送信することを要求し、同日午前2時14分頃から同日午前3時2分頃までの間、3回にわたり、別紙記載のA方において、同人に、自己の携帯電話機に内蔵されたカメラの前で、その乳房を手でもみ、その陰部に指を挿入する姿態をとらせ、前記「LINE」のビデオ通話機能を使用して、その映像を被告人が使用する携帯電話機の画面に表示させた上、その頃、同姿態を、ひそかに、同携帯電話機の画面収録機能を使用して撮影する方法により、その動画データ計5点をそれぞれ作成し、これらを同携帯電話機内蔵の記録装置にそれぞれ記録して保存し、もってわいせつな行為をし、正当な理由がないのに、13歳未満の者を対象として、人のわいせつな行為がされている間における人の姿態を撮影するとともに、衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した電磁的記録に係る記録媒体である児童ポルノを製造し、
第2(令和6年10月18日付け起訴状記載の公訴事実第1)
  A(当時12歳)が13歳に満たない者であることを知りながら、令和6年5月13日午後9時50分頃から同日午後11時3分頃までの間、前記被告人方において、Aに対し、前記「LINE」のメッセージ機能を使用して、「見せて~?」「えー、お願い」「胸」「今がいい」などと記載したメッセージを送信し、その頃、Aにこれを閲読させ、もって性的な部位を露出した姿態をとってその映像を送信することを要求し、同日午後11時3分頃、A方において、同人に乳房を露出した姿態をとらせ、これを同人が使用する写真撮影機能付き携帯電話機で撮影させ、同日時頃、その静止画像データ1点を、同携帯電話機から前記「LINE」を使用して送信させ、E株式会社が日本国内に設置して管理している電磁的記録媒体であるサーバコンピュータに記録させて保存し、もってわいせつな行為をし、正当な理由がないのに、13歳未満の者を対象として、性的姿態等を撮影させるとともに、衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した電磁的記録に係る記録媒体である児童ポルノを製造し、
第3(令和6年10月18日付け起訴状記載の公訴事実第2)
  A(当時12歳)が13歳に満たない者であることを知りながら、令和6年5月18日午後11時2分頃、前記被告人方において、Aに対し、前記「LINE」のメッセージ機能を使用して、「あと、おっぱい見せて?」などと記載したメッセージを送信し、その頃、Aにこれを閲読させ、もって性的な部位を露出した姿態をとってその映像を送信することを要求し、同日時頃、A方において、同人に乳房を露出した姿態をとらせ、これを同人が使用する写真撮影機能付き携帯電話機で撮影させ、同日午後11時4分頃、その静止画像データ1点を、同携帯電話機から前記「LINE」を使用して送信させ、E株式会社が日本国内に設置して管理している電磁的記録媒体であるサーバコンピュータに記録させて保存し、もってわいせつな行為をし、正当な理由がないのに、13歳未満の者を対象として、性的姿態等を撮影させるとともに、衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した電磁的記録に係る記録媒体である児童ポルノを製造し、
(法令の適用)
 罰条
  判示第1ないし第3の各行為のうち
  16歳未満の者に対する映像送信要求の点 いずれも令和4年法律第68号(以下「整理法」という。)441条1項により同年法律第67号による改正前の刑法(以下「旧刑法」という。)182条3項2号(令和5年法律第66号附則3条後段)
  不同意わいせつの点 いずれも旧刑法176条3項、1項(令和5年法律第66号附則3条後段)
  性的姿態等撮影の点 いずれも整理法441条1項により同法による改正前の性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の撮影に係る電磁的記録の消去等に関する法律2条1項4号(判示第1につきさらに1号ロ、判示第2、第3につきさらに1号イ)、附則2条後段
  児童ポルノ製造の点 いずれも整理法441条1項により同法による改正前の児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律7条4項、2条3項3号
  判示第4の行為 旧刑法177条3項、1項(令和5年法律第66号附則3条後段)
  判示第5の行為のうち
  性的姿態等撮影の点 整理法441条1項により同法による改正前の性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の撮影に係る電磁的記録の消去等に関する法律2条1項4号、1号ロ、附則2条後段
  児童ポルノ製造の点 整理法441条1項による同法による改正前の児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律7条4項、2条3項1号
 科刑上一罪の処理
  判示第1ないし第3につき いずれも刑法54条1項前段、10条(ただし、同条1項は旧刑法であり、以下同じ。1罪として最も重い不同意わいせつ罪の刑で処断)

■28341803
広島高等裁判所
令和7年(う)第82号
令和07年10月16日
なお、所論は、原判決は、原判示第1ないし同第3の各行為がそれぞれ観念的競合であると判断している以上、原判示第4及び第5の各行為も同様に扱うのが理に適うとも主張するが、原判示第1ないし第3の行為は、被告人がAと直接対面することなく、LINEを用いてやり取りをする中で、Aに対し、自身の携帯電話機のカメラの前で性的な姿態をとらせたりしたもので、原判示第4及び同第5の各行為とは犯行態様が相当に異なっているから、所論は採用できない。

送らせる製造罪の論点(児童正犯説)

送らせる製造罪の論点(児童正犯説)
 客観的には、児童が提供目的製造罪・提供罪の正犯になるのを、どうやって、頼んだ方だけの4項提供罪(姿態をとらせて製造罪)に転換できるのか。
 家裁裁判官の論稿とか、裁判例があります。

控訴理由 法令適用の誤り~本件の各児童ポルノ製造罪は「被害者を利用した間接正犯」になっていなければ被告人は製造罪の単独正犯とはなり得ないところ、被害者は道具化していないから、間接正犯になっていないこと(判示第1の製造罪) 19
1 自ら,直接手を下さず,人を道具のように利用して犯罪を実行することを間接正犯という 19
2 被告人と被害児童の関係は対等 20
3 本件の要求文言 23
4 被害者を利用した間接正犯構成だとして、脅迫等によって道具と化していないこと 25
5 児童に正犯性を認める裁判例・間接正犯を否定する裁判例 27
神戸地裁H24.12.125 27
広島高裁h26.5.16(山口地裁h25.12.187) 28
6 児童に正犯性を認める裁判官の論稿 29
岸野康隆判事ら「ネット利用型性非行の法律的問題点と調査・審判における工夫・留意点 (特集 インターネットと少年の性非行)」家庭の法と裁判32巻 2021年6月 29
7 学説 31
瀧本京太朗「いわゆる「自画撮り」行為の刑事規制に関する序論的考察 (1) : 児童ポルノの自画撮りを題材として」北大法学論集 68(3): 118[71]-63[126] 31
仲道祐樹 児童ポルノ法の判例と理論的課題:自画撮りの問題をめぐって(警察学論集76巻12号) 32
8 まとめ 被告人は教唆である。 33

 児童側の対償供与約束能力の問題・不同意わいせつ罪(176条3項)・不同意性交罪(177条3項)に児童買春罪が観念的競合になっている場合に、児童買春罪をそぎ落とせないかという主張

 児童側の対償供与約束能力の問題・不同意わいせつ罪(176条3項)・不同意性交罪(177条3項)に児童買春罪が観念的競合になっている場合に、児童買春罪をそぎ落とせないかという主張
 児童買春法の立法時に、約束の要件について「売春防止法と同じ」程度しか議論がされてないので、児童側の意思能力・行為能力がよくわかりません。10歳程度となっているようです。

本件の児童(16歳未満)には、対償供与約束能力がない以上、児童買春罪の構成要件である、「対償供与約束」が成立ないから、児童買春罪は成立しない。 35
1 はじめに 35
2 被害児童が16歳未満の場合、児童側に対償供与約束をする能力・対償供与を受ける能力・対償を受けて性交等する能力が無いから、児童買春罪は成立しない。 35
(1)対償とは 35
(2)「対償供与約束」能力 36
①売春防止法 36
② 賄賂供与罪 39
(3) 双方に「対償」を授受する真意が必要であること 40
①売春防止法の規定の解釈が採用されるべきこと 40
②売春防止法の「売春」は,「対償を受ける約束」が双方の真意に基づいてなされることが要件とされていること 42
③ 小括 43
(4)児童買春罪の法定刑は、強姦・強制わいせつ罪との比較において、暴行・脅迫がないことに着目して決められた。 43
(5)児童買春罪の対償供与約束でも客観面だけではなく、内心を含めて意思表示の解釈を行うというのが判例 45
(6)16歳未満の場合は、児童買春罪ではなく不同意わいせつ罪(176条3項)・不同意性交罪(177条3項)を適用した方が、児童保護に厚い 46
(7)13歳未満の者には一律に性的自己決定能力がないこと 47
木村光江「児童買春等処罰法」ジュリスト第1166号p67 47
(8)一般法である刑法の性的自己決定の規定が適用される。 53
谷田川知恵「性的自由の保護と強姦処罰規定」 54
慶應義塾大学大学院法学研究科内「法学政治学論究」刊行会 編 (46) 2000.秋季 p.510~531 54
嶋矢貴之「旧刑法期における性犯罪規定の立法・判例・解釈論」~樋口亮介 性犯罪規定の比較法研究 61
p778 61
3 児童買春罪の被害児童の最年少は10歳であること 63
4 売買春の交渉をこなしているからといって、承諾能力が備わっているとも言えない。 65
5 まとめ 67

13歳未満の者に映像送信要求して膣に指挿入させて撮影させ送信させる行為は、不同意性交罪と性的姿態撮影罪と児童ポルノ製造罪が観念的競合になって、映像送信要求罪とそれらが牽連犯なので、結局科刑上一罪(某地裁r06)

13歳未満の者に映像送信要求して膣に指挿入させて撮影させ送信させる行為は、不同意性交罪と性的姿態撮影罪と児童ポルノ製造罪が観念的競合になって、映像送信要求罪とそれらが牽連犯なので、結局科刑上一罪(某地裁r06)
 オンラインレイプ事例
 山形、葛城に続いて3つめかな
 立法事実がないから、この罪名はおかしい

某地裁r06
第1 A(12)が 13歳未満の者と知りながら
r8.6.19 ○の駐車場において
被告人の使用するスマホからアプリのメッセージ機能を利用して
1 正当な理由がないのに
aが使用するスマホに
○○などと記載したメッセージを送信して
a方においてこれを閲読させ
もって性的な姿態をとってその映像を送信するよう要求して
a方において aにその乳首や性器等を露出した姿態をとらせてこれをaが使用するスマホから前記アプリを用いて送信させ
××(株)が国内に設置する電磁的記録であるサーバに記録させて保存して
もってわいせつを行為をするとともに、同人をして同人の乳首性器を撮影させ
さらに、衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した電磁的記録にかかる記録媒体である児童ポルノを製造し
さらに、aが使用するスマホに
○○などと記載したメッセージを送信して、もって Aの膣に手指を挿入する姿態をとらせてその映像を送信することを要求して a方において、aにこれを閲読させて
aの膣に同人の手指を挿入させて性交等させ、これをaが使用するスマホに動画として撮影させ
1 面会要求

法令適用
第1の1 
177条3項 1項 映像送信要求 性的姿態撮影罪 児童ポルノ製造

科刑上一罪の処理
 第1の1 刑法54条1項前段・後段(不同意性交罪と性的姿態撮影罪と児童ポルノ製造竿は1個の行為が3罪に触れる場合であり、映像送信要求と不同意性交罪・性的姿態撮影罪・製造罪の間には手段結果の関係があるので、以上を1罪として重い不同意性交罪の刑で処断

口腔性交等につき、不同意わいせつ罪の場合と区別し、不同意性交等罪として加重処罰することとされた刑法177条の規定は、憲法14条に違反しない。(東京高裁r07.10.16)

口腔性交等につき、不同意わいせつ罪の場合と区別し、不同意性交等罪として加重処罰することとされた刑法177条の規定は、憲法14条に違反しない。(東京高裁r07.10.16)

 東京高裁r07.10.16は口腔性交と膣性交を比較して「性交と同等の身体接触」というのだが、オンラインで自慰させる場合は、道東の身体的接触がないから、合理的・相当性がないよね。

口腔性交等につき性交と同様の身体的接触を伴う性交渉としてこれを強いられて性的自由が侵害された場合の悪質性・重大性に鑑み、それらに至らない態様の不同意わいせつの場合と区別し、性交と同等のものとして厳重に処罰してこれを規制することとした立法目的は正当なものであり、また、不同意わいせつ罪の法定刑が6月以上10年以下の懲役(原判示の各行為当時)とされるのに対して口腔性交等を含む不同意性交等罪のそれが5年以上の有期懲役(前同)とされた刑罰加重の内容・程度も、その悪質性・重大性が性交と同等と考えられること等に鑑みると、上記立法目的達成の手段として合理性、相当性が認められる。したがって、不同意わいせつ罪の場合と区別し、不同意性交等罪として加重処罰することとされた刑法177条の規定は、憲法14条に違反しない。

書 誌》
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【文献番号】 25574974
【文献種別】 判決/東京高等裁判所(控訴審)
【裁判年月日】 令和 7年10月16日
【事件番号】 令和7年(う)第1040号
【事件名】 不同意性交等被告事件
【判示事項】 〔高等裁判所刑事判例集〕
口腔性交等についての刑法177条と憲法14条
【要旨】 〔高等裁判所刑事判例集〕
口腔性交等につき、不同意わいせつ罪の場合と区別し、不同意性交等罪として加重処罰することとされた刑法177条の規定は、憲法14条に違反しない。
【裁判結果】 棄却
【裁判官】 入江猛 瀧岡俊文 三浦隆昭
【掲載文献】 高等裁判所刑事判例集第77巻2号23頁(裁判所ウェブサイト掲載)
【参照法令】 刑法177条
日本国憲法14条
【備考】 第一審 令和7年5月22日東京地方裁判所立川支部令和7年(わ)第64号、令和7年(わ)第181号
【全文容量】 約10Kバイト(A4印刷:約6枚)

《全 文》

【文献番号】25574974

不同意性交等被告事件
東京高等裁判所令和7年(う)第1040号
令和7年10月16日第6刑事部判決
【原審】令和7年(わ)第64号、令和7年(わ)第181号 令和7年5月22日 東京地方裁判所立川支部判決


       主   文

本件控訴を棄却する。
当審における未決勾留日数中80日を原判決の刑に算入する。


       理   由

第1 事案の概要及び控訴趣意(以下、原判決中の略称を用いる。)
 本件は、被告人が、A及びBがいずれも16歳未満であり、同人らの生まれた日よりも自らが5年以上前の日に生まれた者であることを知りながら、〔1〕令和6年10月にA(当時14歳)の、〔2〕同年11月にB(当時13歳)の各陰茎を、それぞれ自己の口腔内に入れて口腔性交に及んだという事案である。
 本件控訴の趣意は、弁護人八戸孝彦(主任)及び古椎庸文共同作成の控訴趣意書記載のとおりであり、論旨は法令適用の誤り及び量刑不当の主張である。
第2 法令適用の誤りの主張について
1 論旨は、要するに、
(1)刑法177条の不同意性交等罪の法定刑(原判示の各行為当時5年以上の有期懲役)は不同意わいせつ罪のそれ(前同6月以上10年以下の懲役)よりも大幅に加重されているが、このような極端な法定刑の差異はいわゆるわいせつ行為の一種である「口腔性交」の規制として合理的な範囲を逸脱しており、また、
(2)同条3項が16歳未満の者に対して性交等をした場合を規定している点についても現在の性教育の普及、知的能力の向上の時代に16歳以上とその未満とで処罰の対象を分別する合理性に大きな問題があって、同項は法の下の平等(憲法14条)に反するものであるから、原判示各行為に対して不同意性交等罪の成立を認めた原判決は、法令の適用を誤っており、その誤りが判決に影響を及ぼすことは明らかであるというものと解される。
2 まず、(1)についてみると、平成29年改正(同年法律第72号)前の強姦罪は、同改正により強制性交等罪として構成要件の見直し及び法定刑の引上げが行われ、その後、令和5年改正(同年法律第66号)により不同意性交等罪としての処罰規定が整備されるに至っているが、平成29年改正の趣旨は、〔1〕従前の強姦罪は強制わいせつ罪の加重類型として女子に対する性交に限って処罰対象とされていたものの、肛門性交及び口腔性交について、被害者としては、自己の体内への他者の性器の挿入又は他者の体内への自己の性器の挿入という濃厚な身体的接触を伴う性交渉を強いられるものであって、その悪質性・重大性は性交と同等と考えられることから、これらについても性交と同じく加重処罰することとされるとともに、保護法益である性的自由ないし性的自己決定権が侵害され、身体的・精神的に重大な苦痛を受けることについて性差はないと考えられたことから、客体も女性に限らないこととされたものであり、また、〔2〕従前の強姦罪につき実務において法定刑の下限が懲役5年である強盗罪及び現住建造物等放火罪よりも重い量刑がされる事件の割合が高くなっている状況等を踏まえ、強姦罪の悪質性・重大性に対する社会一般の評価は、少なくとも強盗罪及び現住建造物等放火罪のそれらに対する評価を下回るものではないと考えられ、強姦罪の法定刑の下限は低きに失して、国民意識と大きく異なることとなっていると認められたことから、法定刑の下限を懲役5年に引き上げることとされたものである。
 以上のように、口腔性交等につき性交と同様の身体的接触を伴う性交渉としてこれを強いられて性的自由が侵害された場合の悪質性・重大性に鑑み、それらに至らない態様の不同意わいせつの場合と区別し、性交と同等のものとして厳重に処罰してこれを規制することとした立法目的は正当なものであり、また、不同意わいせつ罪の法定刑が6月以上10年以下の懲役(原判示の各行為当時)とされるのに対して口腔性交等を含む不同意性交等罪のそれが5年以上の有期懲役(前同)とされた刑罰加重の内容・程度も、その悪質性・重大性が性交と同等と考えられること等に鑑みると、上記立法目的達成の手段として合理性、相当性が認められる。したがって、不同意わいせつ罪の場合と区別し、不同意性交等罪として加重処罰することとされた刑法177条の規定は、憲法14条に違反しない。
3 次に、(2)についてみると、刑法177条3項の立法趣旨は、性的行為に関して有効に自由な意思決定をするための能力の内実として、行為の性的な意味を認識する能力だけでなく、行為の相手方との関係において、行為が自己に及ぼす影響について自律的に考えて理解したり、その結果に基づいて相手方に対処する能力が必要であるところ、これらの能力が十分に備わるとみることができる年齢は早くとも16歳であり、13歳以上16歳未満の者は、前者の能力が一律に欠けるわけではないものの、後者の能力が十分でなく、相手方との関係が対等でなければ、有効に自由な意思決定ができる前提となる能力に欠けると考えられることから、その者に性的行為をすること自体で処罰されることとなる年齢を「13歳未満」から「16歳未満」に引上げつつ、相手方との間に対等な関係がおよそあり得ず、有効に自由な意思決定をする前提となる能力に欠ける場合に限って処罰する観点から、当該13歳以上16歳未満の者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者を処罰対象としたというものである。
 これは心理学的・精神医学的知見等を踏まえ、上記の年齢の者の性的自由・性的自己決定権を保護する目的で制定されたものであり、その目的はもとより正当であり、その規制内容も、刑罰の謙抑性の観点から、双方の年齢が要件を満たすだけで、対等な関係がおよそあり得ず、有効に自由な意思決定をする前提となる能力に欠ける場合に限って処罰するように規定されているから、合理的で相当なものと解される。以上のような刑法177条3項の目的の正当性、規制内容の合理性、相当性に鑑みれば、同項の規定は、13歳以上16歳未満と16歳以上とで段階的な区別を設けている点を含め、憲法14条に違反しない。
4 以上のとおりであり、原判示の各行為につき刑法177条3項の不同意性交等罪が成立するとした原判決の法令の解釈・適用に誤りはない。論旨は理由がない。

不同意わいせつ罪(176条3項)の無罪事例(東京地裁r07.12.23)

不同意わいせつ罪(176条3項)の無罪事例(東京地裁r07.12.23)



「本件映像からは本件行為の前後における接触がわいせつな意図でされている
かは判然とせず、その主張を踏まえても前記結論を左右しない。」てな具合に
性的意図が考慮されます

【文献番号】25627834
東京地方裁判所
令和7年12月23日刑事第18部判決

       判   決

職業 無職 a 平成5年○月○○日生
 上記の者に対する不同意性交等、不同意わいせつ被告事件について、当裁判
所は、検察官山根誠之及び私選弁護人水沼太郎各出席の上審理し、次のとおり
判決する。

       主   文
被告人を懲役 年に処する。
未決勾留日数中310日をその刑に算入する。
令和7年1月31日付け追起訴状記載の公訴事実について、被告人は無罪。


事実認定に関する補足説明)
1 争点等
 令和7年1月31日付け追起訴状記載の公訴事実の要旨は、本件保育所に保
育士として勤務していた被告人が、本件保育所に通所する■(以下「C」とい
う。当時4歳)が13歳未満の者であることを知りながら、令和6年7月24
月午前7時57分頃、本件保育所3階4歳児保育室において、同人に対し、着
衣の上からその陰部を指で触ってもてあそぶわいせつな行為(以下「本件行
為」という。)をしたというものである。
 被告人は、本件行為をしていない旨供述し、弁護人は、その供述を前提に被
告人は無罪である旨主張する。そこで、関係証拠を検討したところ、当裁判所
は、被告人が本件行為をしたと認定するには合理的な疑いが残ると判断したの
で、その理由について補足して説明する。
2 当裁判所の判断
 検察官は、本件保育所3階4歳児保育室に設置された防犯カメラ映像(甲2
3。以下「本件映像」という。)及びその解析結果(甲22、59)によれ
ば、被告人が本件行為をしたと認定できる旨主張する。
 確かに、本件映像によれば、令和6年7月24日午前7時57分頃、本件保
育所3階4歳児保育室において、胡坐をかいた体勢の被告人が、仰向けで足を
開いた体勢のCを自らの方へ引き寄せ、Cの上衣の裾から左手を差入れて下腹
部から股間周辺に置き、左手親指辺りを複数回動かしたと認められる(本件映
像に記録された時刻午前7時57分24秒頃から午前7時57分54秒頃ま
で)。
 しかし、被告人とCがいずれも黒色様のズボンを着用していることや、Cの
身体の一部が書棚に隠れていることなどの影響があり、本件映像からはCの股
間の位置が判然とせず、被告人が左手親指辺りを複数回動かした部位がCの陰
部であるとまで認めることはできない。なお、検察官は、被告人が本件行為の
前後にCの胸部や臀部等の性的部位に繰り返し触れており,わいせつな意図で
身体的接触をしていたと推認できる旨も主張するが、本件映像からは本件行為
の前後における接触がわいせつな意図でされているかは判然とせず、その主張
を踏まえても前記結論を左右しない。
 したがって、被告人が本件行為をしたと認定するには合理的な疑いが残るか
ら、令和7年1月31日付け追起訴状記載の公訴事実について、刑事訴訟法3
36条により、無罪の言渡しをする。