児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

性犯罪

弁護人弁護士奥村徹の弁論要旨

上告趣意書は180頁書いているのだが、それは2秒で陳述して、補充する点だけ、弁論要旨として提出して、朗読しました。 公然わいせつ罪やわいせつ物頒布罪と共通の「わいせつ」という定義を使うのはもう無理ですよという主張。 事件名 児童買春,児童ポルノ…

わいせつ画像送信 強要未遂の疑い 京都の海保職員逮捕=福井

敦賀警察は、送らせてしまうと、児童ポルノ製造と強要既遂になって、送る前だと、強要未遂になるというのですが、送らせると製造と強制わいせつ罪、送る前だと、強制わいせつ未遂になるはずです。法条競合で、強要未遂は適用されません。そんなことは弁護人…

陰核陰茎形成術・造膣術と強制性交等罪 岡田志乃布「刑法の一部を改正する法律について」〔警察学論集第70巻第10号〕

陰核陰茎形成術・造膣術と強制性交等罪 前法務省刑事局付最高検察庁事務取扱検事岡田志乃布「刑法の一部を改正する法律について」〔警察学論集第70巻第10号〕 なお、ここでいう「陰茎」及び「膣」は、基本的には、医学的な意味での「陰茎」及び「膣」を指す…

 男性に対する暴行脅迫ないし抗拒不能による肛門性交・口腔性交についてはh29.7.13を境にして、適用罪名が変わりまして、法定刑が「6月~10年」から、「5年~20年」になっていて、下限が10倍上がりましたので、注意してください。

男性に対する暴行脅迫ないし抗拒不能による肛門性交・口腔性交についてはh29.7.13を境にして、適用罪名が変わりまして、法定刑が「6月~10年」から、「5年~20年」になっていて、下限が10倍上がりましたので、注意してください。 実際の量刑としては…

学童保育所指導員と児童との間に児童淫行罪を認定した事例(水戸地裁h29.8.21)

強制わいせつ罪(176条後段)が立つ場合に、児童が犯人に淫行した(犯人が児童に淫行させた)と言えないと思うし、数回の強制わいせつ罪(176条後段)が科刑上一罪になっちゃうので、児童淫行罪立てない方がいいと思う。 口淫とかが強制口腔性交罪になったと…

被告人がAの排尿を介助し陰茎の異物を除去するなどの行為の際に性的意図を有しているものと推認して強制わいせつ罪(176条後段)の成立を認めた事例(横浜地裁H29.7.19)

横浜地方裁判所平成29年07月19日 上記の者に対する児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反、強制わいせつ(変更後の訴因:わいせつ誘拐、強制わいせつ)及び未成年者誘拐被告事件について、当裁判所は、検…

「わいせつな行為」は,行為者の性欲を満足させる意図の下に,客観的にも性欲を刺激・興奮させる一方,普通人の正常な性的差恥心を害し,善良な性的道徳観念に反するものでなければならないのである」が、強制わいせつ罪の成立には性的意図は必要ない。」(Law Practice 刑法第3版)佐久間修

性的意図不要にすると、わいせつの定義も変わりますよね。どう変わりますかね。 3姦淫とわいせつ行為 かようにして,新しい刑法典では,強制的な挿入行為さえあれば,その対象を問わない点で,強姦(強制性交等)の範囲を拡大したのである。これに対して,旧…

h29.9.30に尻を触ったという痴漢行為(H29.3.1施行 沖縄県迷惑行為防止条例3条1項1号違反)について、「沖縄県公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」3条違反として通常逮捕した事例

そもそも「沖縄県公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例3条」というのが有効に存在しません。 沖縄県迷惑行為防止条例はネット上ではヒットしません。県の例規集にも見当たりません。 豊見城警察・那覇地検・那覇地裁にも周知されて…

「わいせつ行為=被害者の性的蓋恥心を害すべき行為」たのしい刑法各論〔第2版〕

強制わいせつ罪の保護法益については、「個人の性的自由」として、「わいせつ行為=性的自由を侵害する行為」とはせずに、「わいせつ行為=被害者の性的蓋恥心を害すべき行為」と定義づけています。性的自由→羞恥心という変化に意味あるのかなあ。 性的不要…

第三者陰茎による強制口腔性交罪

「13未満Aの陰茎を13未満Bの口に入れる」というのは、Aを第三者、Bを被害者とする強制口腔性交罪ですが、Aに対する強制わいせつ罪(176条後段)を立てないと、、Aの被害が評価されないことになります。 量刑は、改正前なら強制わいせつ罪(176条後段)で6…

わいせつ行為とは、端的に、「被害者の意思に反し、被害者及び一般人の性的差恥心を害する行為」とすべきであるが、いわゆる痴漢行為は、程度の軽いものは強制わいせつとはならず、都道府県の迷惑行為防止条例で処罰される 新基本法コンメンタール刑法[第2版] 176条 島岡まな

わいせつ行為とは、端的に、「被害者の意思に反し、被害者及び一般人の性的差恥心を害する行為」とすべきであるが、いわゆる痴漢行為は、程度の軽いものは強制わいせつとはならず、都道府県の迷惑行為防止条例で処罰される 新基本法コンメンタール刑法[第2版] 1…

 同居少女に対する性行為2回につき、青少年条例違反で逮捕され、監護者性交等罪2件で起訴された事例(小樽支部)

この類型は、従前は児童淫行罪(1月以上10年以下の懲役)の包括一罪でしたが、h29..7.13以降の行為については監護者性交等罪(一八歳未満の者に対し、その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じて性交等をした者は、第百七十七条の例に…

不倫相手である被害者Vに対し、Vやその家族に危害を加える旨脅迫してVを全裸にさせたという強要被告事件(山形地裁h29.7.14)

強制わいせつ罪ではないのは、性的意図がないからか。 山形地方裁判所平成29年07月14日 上記の者に対する強姦、脅迫、監禁、強要、傷害被告事件について、当裁判所は、検察官大場広幸及び同齋藤克哉並びに弁護人藤井正寿(国選)各出席の上審理し、次…

無断で性行為の様子などをビデオで撮影したと主張した事件で、人格権に基づく妨害排除請求権及び妨害予防請求権に基づき,本件各ビデオの引渡しを請求することができると判示した事例(宮崎地裁H28.3.28)

損害賠償請求事件(本訴、反訴) 宮崎地方裁判所判決平成28年3月28日 【掲載誌】 LLI/DB 判例秘書登載 主 文 1 原告の本訴請求を棄却する。 2 原告は,被告に対し,100万円及びこれに対する平成24年2月17日から支払済みまで年5分の割…

3年前の強姦事件について告訴なしで逮捕した事例。刑法施行法4条に注意

h29改正の附則2条2項で、非親告罪化は遡及しますので、告訴がなかった場合には、訴追の可能性が出てきています。 刑法施行法4条では「刑法ノ規定ニ依リ告訴ヲ要セサルモノト雖モ告訴アルニ非サレハ其罪ヲ論セス」とされていますので、その辺の主張が可能…

強制わいせつ罪(176条後段)逆転無罪判決(福岡高裁h29.9.13)弁護人は藤原航弁護士(大阪弁護士会)

1審には防犯カメラ画像が採用されてなかったようです。 女児わいせつ 逆転無罪 カメラ映像「被害と整合せず」 福岡高裁 2017.09.27 読売新聞 福岡県内のマンションで2015年、8歳だった女児の体を触ったなどとして、強制わいせつ罪に問われた男性被告(…

ことし奥村が関与した刑事控訴審の破棄率は57%

刑事控訴審の戦績 今年はこれまで5件の判決を受けていて 控訴棄却3(大阪高裁1 福岡高裁1 東京高裁1) 破棄減軽4(大阪高裁2 名古屋高裁金沢支部1 東京高裁1) になっています。 破棄率は57%くらいか。 司法統計では取下を除くと破棄される割合は1…

数回の強制わいせつ罪(176条後段)につき、「被告の行為が、七月の刑法改正で性交類似行為も対象になった強制性交等罪(旧強姦(ごうかん)罪)に該当すると主張。「強姦罪に等しい評価をすべきだ」と厳罰を求め・・・求刑10年。」という被害者参加代理人の意見

刑法改正の強制性交等罪は遡及適用されません。 そこまでいうなら強制性交等罪に併合罪加重した処断刑期の上限をとって求刑30年にしておくべきですね。 常識的には、強制わいせつ罪(176条後段)の併合罪加重した上限の15年としておけばいいじゃないかな。 …

h29.7.20発生の内妻の娘に対する監護者性交罪の逮捕事例(福岡県警)

数回あるようですが、 7/13の性交は児童淫行罪でしか起訴できない。 性交は監護者性交罪、口淫させるのは監護者口腔性交罪、乳房もむは監護者わいせつ罪とかで罪名が細分化される。 保護法益は性的自由になるが、包括一罪にされそうな感じ 法務省刑事局付今…

眞田寿彦「連続的な犯罪と告訴の及ぶ客観的範囲~名古屋高裁金沢支判平成24年7月3日高等裁判所刑事裁判速報集平成24年201頁を題材に~」警察学論集70巻09号

保護法益が性的自由で、強制わいせつ罪(176条後段)が1回1回併合罪になっているのだから、2件あるのだから、告訴も2つ取っておくというのは常識 【判例番号】 L06720332 強制わいせつ,傷害,準強姦被告事件 【事件番号】 名古屋高等裁判所金沢支…

性同一性障害者の胸触る 男に罰金30万円(神戸地裁h29.9.6)

法文では「人に対する、不安を覚えさせるような卑わいな言動」なので、相手方の性別は関係ありません。 判例は「卑わいな言動」=「社会通念上,性的道義観念に反する下品でみだらな言語又は動作をいう」とするので、オッサンの胸とか尻を触っても該当する可…

強制わいせつ罪(176条後段)等につき 匿名起訴を許容した事例(金沢地裁h29.9.4)

報道されていない罪名で法定合議のようです。 氏名を全く匿名にすると、被害者が何人いるのかわからなくなることがあります。 匿名起訴 女児にわいせつ 35歳に懲役5年=石川 2017.09.05 読売新聞 小学生女児にわいせつな行為をしたなどとして強制わいせつ…

判示事項 千葉県青少年健全育成条例違反保護事件において少年を第1種少年院に送致した決定に関し,同条例違反を非行事実として認定して保護処分に付することには「この条例の罰則は,青少年に対しては適用しない。」という同条例の規定の解釈を誤った法令違反があること等を理由とする抗告について,同規定は処罰を免除する規定であり,保護処分に付することは可能であるなどとして,これを棄却した事例[東京高裁平成28.6.22決定]

千葉県の解説書では、罰則適用しない趣旨がよくわかりません。 決定でも千葉県の解説が構成要件非該当(s63)から「罰則不適用」(h25)と左右していると指摘されています。 s60千葉県青少年健全育成条例の解説 免責規定なし ↓ s63千葉県青少年健全育成条例…

「今日は入りにくいわ」「硬い」などと言いつつ,陰茎を手でしごくなどし,陰茎を当該被害女児の陰部に擦りつけるなどして挿入を試みている状況は確認できるものの,陰茎を当該被害女児の性器に一部なりとも没入して姦淫にまで至ったことはこれを十分に確認することができない。として、強姦既遂とした原判決を事実誤認で破棄して強姦未遂罪とした事例 (広島高裁H22.3.16)

件数多くなると、立証もいい加減になって、「(2) 論旨②について」では、ビデオも自白もないのに強姦既遂になってる事件があるようです。 「(5) 論旨⑤について」では、動画では一部没入が確認できないのに、原判決では強姦既遂になっていました。 第1 …

「「美人だから」検事、弁護士からの被害女性に不適切発言」なんて、刑事局長通達と添付資料の附帯決議が徹底されてないな。

通達と添付資料の附帯決議が徹底されてないな。 法務省刑制第121号(例規)平成29年6月26日法務省刑事局長(公印省略)「刑法の一部を改正する法律」の施行について(依命通達) 留意事項 1強姦罪等の非親告罪化について 性犯罪については,もとより,被害者…

13歳未満が関与する強制性交等罪は、どっちが主体になったかどうかで成否が変わるのか

説例2 12歳男が、20歳女性に暴行・脅迫して、膣に陰茎挿入したら、12歳が強制性交等罪(但し刑事未成年)ですよね。この場合は、20歳女性が「膣に陰茎挿入した」「性交した」とは評価しない。 12歳男が、20歳女性に暴行脅迫なく、性交=膣に陰茎挿入したら、…

法務省刑事局付今井將人 「刑法の一部を改正する法律」の概要 研修830号

法務省刑事局付今井將人 「刑法の一部を改正する法律」の概要 研修830号 刑事局長通達のマニュアルとこれとで、法務省の解釈は明らかになりました。 後は警察学論集と警察公論と法曹時報に出ると思います。 (2)要件 「性交」とは,改正前の刑法177条の「姦淫…

強制わいせつ未遂により保護観察付き執行猶予中に痴漢行為をした被告人を罰金10万円に処した原判決の量刑が不当であるとして破棄したものの、罰金刑の選択自体は不当とはいえないとされた事例(東京高裁H29.5.17) 速報番号3603号

○裁判要旨 原判決が被告人を罰金10万円に処したことは、同種犯罪の量刑傾向を逸脱しており、不当に軽いというほかないから、原判決は破棄を免れないが、犯行態様等の犯情を総合的に考慮すると、原判決が罰金刑を選択したこと自体は、量刑の大枠の範囲内の…

スーパーフリー事件を受けて集団強姦罪ができて、最近でも集団強姦事件もあるのに、集団強姦罪は無くなったこと

スーパーフリー事件を受けてH16改正ではこういう条文になりましたが、 第一七七条(強姦かん) 暴行又は脅迫を用いて十三歳以上の女子を姦かん淫いんした者は、強姦の罪とし、三年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。 〔…

強制わいせつ未遂により保護観察付き執行猶予中に痴漢行為をした被告人を罰金10万円に処した原判決の量刑が不当であるとして破棄したものの,罰金刑の選択自体は不当といえないとされた事例(東京高裁H29.5.17 判決速報3603号)