児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

健診盗撮による児童ポルノ製造罪は、ひそかに製造罪ではなく姿態をとらせて製造罪

第七条(児童ポルノ所持、提供等)
4前項に規定するもののほか、児童に第二条第三項各号のいずれかに掲げる姿態をとらせ、これを写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。
5前二項に規定するもののほか、ひそかに第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。

 京都地裁はひそかに製造罪にしていますが、通常、医師の指示で胸部を露出するので、姿態をとらせて製造罪です。
 大阪地裁の同種事案では、「きょうび、児童がみずから胸部露出して診察待ってるかなあ」という弁護人の指摘で、ひそかに製造罪から姿態をとらせて製造罪へ訴因変更されました。

京都地裁r4
被告人は、令和5年8月23日○○中学校保健室において、医師として、同校生徒に対する定期健康診断を行う際に、A他8名が、児童であることを知りながらひそかに前記動画データ4点を、ペン型カメラに内蔵された記録装置に記録させて保存し、もってひそかに、衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するものを、視覚により認識することができる方法により描写した電磁的記録にかかる記録媒体である児童ポルノを製造した