児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

教え子と関係 西尾の教諭 中学でも犯行 隠し撮り

 愛知県警の児童ポルノ事件は、名古屋法で突っ走りますから注目しましょう。
 これ、児童淫行罪と製造罪で、家裁に起訴されるのか、地裁家裁に泣き別れなのかに注目しています。
 弁護人は、訴訟手続として
①児童淫行罪ではなく条例の淫行罪に落として、地裁に
②児童淫行罪が立件されれば、製造罪も家裁に起訴させる
という弁護活動をしないと、ロリコン加重が二重に行われることになります。(名古屋高裁は2ヶ部あるので、控訴してもどちらかで同時審理してもらえるとは限らない。)
 ところで島戸検事によれば、隠し撮りは製造罪じゃないそうですよ。
 島戸説は、最近になって最高裁に受け入れられないわけで、後任者も沈黙していて、検察庁がどういう解釈なのかわかりません。

http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/060707_1.htm

教え子と関係 西尾の教諭 中学でも犯行 隠し撮り
きょう再逮捕 生徒4、5人被害か
 その後の調べで、昨年、別の教え子の女子生徒に校内の教科準備室で、わいせつな行為をし、その様子をビデオカメラで撮影していたことが分かった。容疑者のパソコンなどからは、学校内などで、複数の女子生徒とみだらな行為をしている様子を写した映像が見つかった。カメラは、女子生徒たちから見えないように設置されていたとみられ、わいせつな行為に至るまでの会話の様子も撮影されていた。

 製造罪については、被害児童複数でも一罪という裁判例があるので、そういうのも活用してください。
 心の傷は治りませんが、被害弁償や謝罪をしてください。
 東京高裁H17.12.26とその家裁事件の控訴審判決(東京高裁H18)を参考にしてください
 弁護人の方、関係者の方、判決の法令適用の部分を教えてください。

追記
 師弟関係によって支配した場合の量刑をみると、罪数は少ないが、量刑は厳しい。否応無しにという関係だから。

広島家裁福山 懲役2年執行猶予4年 01罪15才
静岡家裁浜松 懲役4年06月実刑 01罪15才
大阪家裁 懲役1年06月執行猶予3年 03罪14才
大阪家裁 懲役1年06月執行猶予3年 01罪
水戸家裁 懲役3年実刑 01罪15才
釧路家裁 懲役2年06月実刑 01罪14才
さいたま家裁 懲役3年執行猶予5年 01罪11才
千葉家裁松戸 懲役1年02月実刑 01罪17才
千葉家裁 懲役1年06月執行猶予4年 01罪13才
東京家裁八王子 懲役1年08月実刑 01罪14才
千葉家裁松戸 懲役1年02月実刑 01罪17才

追記
 こういう犯罪は常習性がある可能性があって、私選弁護人も軽々しく受任すると、当初の安い委任契約で最後まで仕事をすることになる。委任契約書を作成して、受任事件の範囲と仕事の範囲を明確にしておく必要があります。余罪が加わるなど、事情が変われば改訂していきます。
 その点、国選弁護人は1回の国選弁護人選任命令で全部やるんですよね。ご苦労様です。