児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

わいせつ電磁的記録有償頒布目的罪1罪の「懲役2年6月執行猶予5年罰金50万円」の判決は、懲役1年6月執行猶予4年罰金80万円)で確定

東京地裁r0301028 懲役2年6月、執行猶予5年、罰金50万円(井下田英樹裁判官)
東京高裁高裁r030609 懲役1年6月 執行猶予4年罰金80万円(藤井敏明裁判長)
最高裁決定r031011 上告棄却 
という経緯になります。
 懲役刑は執行猶予期間を自重自戒して過ごして貰えば執行猶予期間が短縮されても影響ないんですが、併科の罰金刑は実刑ですので、確定後すぐ検察官から取り立てられます。そこが増額になったのは、不利益変更の疑いがあります。

第一七五条(わいせつ物頒布等)
1 わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。
2有償で頒布する目的で、前項の物を所持し、又は同項の電磁的記録を保管した者も、同項と同様とする。

求刑も判決も、間違って法定刑超え 是正のため高裁に控訴 東京地検・地裁
2021.02.10 朝日新聞
地検公判部によると、担当検事は法定刑の範囲内の求刑をすることで上
司の決裁を得ていたが、法廷で読み上げる資料を作成する際に書き間違えた。判決後の確認作業で別の職員が誤りに気づいたという。地検は「深く反省し、より一層の点検確認を行い、再発防止に努めたい」、確認を怠ってそのまま判決を出した東京地裁の後藤博所長は「このような事態が生じたことは遺憾である」とコメントした。

法定超え1審判決 破棄=東京
2021.06.11 読売新聞
 わいせつDVDを販売目的で所持した罪に問われ、1審・東京地裁で法定刑を超える違法な判決を受けた被告2人の控訴審判決が9日、東京高裁であった。藤井敏明裁判長は1審判決を破棄し、いずれも懲役1年6月、執行猶予4年などとする判決を言い渡した。

法定超え1審破棄 2審判決が確定へ=東京
2021.10.13 読売新聞
  わいせつDVDを販売目的で所持した罪に問われ、1審・東京地裁で法定刑を超える違法な判決を受けた男(70)について、最高裁第2小法廷(三浦守裁判長)は11日付の決定で被告側の上告を棄却した。懲役1年6月、執行猶予4年、罰金80万円とした2審・東京高裁判決が確定する。
 男は、わいせつ電磁的記録記録媒体有償頒布目的所持罪で起訴された。1審で検察側が同罪の法定刑(2年以下の懲役など)を超える懲役2年6月などを誤って求刑。東京地裁もミスに気づかず、今年1月に、懲役2年6月、執行猶予5年、罰金50万円の判決を言い渡した。検察側、被告側の双方が控訴し、東京高裁が6月に1審判決を破棄していた。