風俗嬢が12歳だった場合の遊客の刑事責任
①「13歳未満の者と知りながら」又は「16歳未満の者であり、かつ自らが生まれた日より5年以上前の日に生まれた者であることを知りながら」の場合
行為内容に応じて、不同意わいせつ罪(176条3項)か不同意性交罪(177条3項)+児童買春罪(観念的競合)
これらは故意犯なので、各罪の要件である年齢であることを知っていた場合だけが処罰される
第一七六条(不同意わいせつ)
1 次に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、六月以上十年以下の拘禁刑に処する。
3十六歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者(当該十六歳未満の者が十三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第一項と同様とする。
・・・
第一七七条(不同意性交等)
1 前条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛こう門性交、口腔くう性交又は膣ちつ若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処する。
3十六歳未満の者に対し、性交等をした者(当該十六歳未満の者が十三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第一項と同様とする。
・・・
児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(H26改正後)
第四条(児童買春)
児童買春をした者は、五年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する
第二条(定義)
この法律において「児童」とは、十八歳に満たない者をいう。
2この法律において「児童買春」とは、次の各号に掲げる者に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等(性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。以下同じ。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいう。以下同じ。)をすることをいう。
二 児童に対する性交等の周旋をした者
② 16歳以上18歳未満であるとの認識があった場合。
児童買春罪が検討される。
児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(H26改正後)
第四条(児童買春)
児童買春をした者は、五年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する
第二条(定義)
この法律において「児童」とは、十八歳に満たない者をいう。
2この法律において「児童買春」とは、次の各号に掲げる者に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等(性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。以下同じ。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいう。以下同じ。)をすることをいう。
二 児童に対する性交等の周旋をした者
③ 18歳未満だという認識がなかった場合
青少年条例違反 年齢確認を尽くさなかった場合も処罰される
風俗店の客」につき年齢確認義務を免除・軽減する規定はない。
例 神奈川県青少年保護育成条例
(みだらな性行為、わいせつな行為の禁止)
第31条
1 何人も、青少年に対し、みだらな性行為又はわいせつな行為をしてはならない。
2 何人も、青少年に対し、前項の行為を教え、又は見せてはならない。
3 第1項に規定する「みだらな性行為」とは、健全な常識を有する一般社会人からみて、結婚を前提としない単に欲望を満たすためにのみ行う性交をいい、同項に規定する「わいせつな行為」とは、いたずらに性欲を刺激し、又は興奮させ、かつ、健全な常識を有する一般社会人に対し、性的しゆう恥けん悪の情をおこさせる行為をいう。
(罰則)
第53条
1第31条第1項の規定に違反した者は、2年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処する。
7 第9条第4項、第10条第4項、第15条第4項、第22条第1項、第26条第1項、第27条第4項、第27条の2第1項若しくは第2項第1号若しくは第2号、第27条の3第1項若しくは第2項、第28条第1項、第29条、第30条、第31条第1項若しくは第2項、第33条又は第34条に規定する行為をした者は、当該青少年の年齢を知らないことを理由として、前各項の規定による処罰を免れることができない。ただし、当該青少年の年齢を知らないことに過失がないときは、この限りでない。神奈川県の解説
「ただし、当該青少年の年齢を知らないことに過失がないときは、この限りでない。」とは、当該青少年の年齢について行為者が相当の注意を払い、青少年であることを知らなかったことについて、行為者に過失がなかったことが立証されれば、処罰の対象とされないということである。
具体的には、履歴書や保険証を提出させるだけでは本人を確認したとはいえず、運転免許証等の顔写真つきの身分証明書で確認するか、必要によっては保護者等に確認するなどの手段を講じた場合は、過失がないといえる。
但し東京都には淫行につき年齢知情条項(過失処罰条項)はない。