児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

監護者わいせつ罪で一審で実刑判決となったが、高額の慰謝料等を行い、控訴審で執行猶予となった事例(東京高裁R3.3.12)を下敷きにして、同様の情状弁護をしたら、実刑判決が破棄されて、執行猶予になった。(大阪高裁)

 監護者わいせつ罪は福祉犯罪的要素があって、量刑理由で悪影響懸念とか言われることもありますが、基本は性的自由なので、金銭賠償すると、減軽されます。
 こういう裁判例を紹介しておけば良いだろう。
 監護者わいせつ罪で一審で実刑判決となったが、高額の慰謝料等を行い、控訴審で執行猶予となった事例がある。
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横浜地裁 支部R2*1(懲役1年6月実刑
東京高裁R3.3.12 *2(原判決破棄 懲役1年6月執行猶予4年)
量刑不当の控訴理由について
当審における事実取調の結果によれば、被告人は、原判決後に、本件犯行の被害に関して1000万円の慰謝料を支払うことで、被害者と示談して、それとは別に母親との離婚や被害者との離縁に伴い、被害者に慰謝料1000万円 財産分与として914万円を支払う協議を成立させて、これらの金銭を現実に支払った。原判決後 精神科治療に実際に取り組んでおり、反省を深めつつある
これらの事情を併せて考えると、現時点においては被告人を実刑に処した原判決の量刑は重きに失するにいたり、執行猶予を付すのが相当となった