児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

13才未満との児童買春につき、強制わいせつ罪(176条後段)・強姦罪(177条後段)を観念的競合としたもの(水戸地裁h28.9.12)

 13未満には性的承諾能力がないので、「対償供与の約束」は認められないのではないか

水戸地方裁判所
平成28年09月12日
児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反、強姦、強制わいせつ被告事件
(罪となるべき事実)
 被告人は、
第1 ●●●(●●年●●月●●日生、当時11歳)が13歳に満たない児童であることを知りながら、
 1 平成27年10月4日午後2時10分頃から同日午後4時43分頃までの間に、茨城県(以下略)付近駐車場に駐車中の自動車内において、●●●に対し対償としてipod touch(ポータブルオーディオプレーヤー)1台を供与して、●●●に自己の性器を口淫させるなどの性交類似行為をし、もって児童買春をするとともに、13歳未満の女子に対しわいせつな行為をし、
 2 
 3 平成27年10月12日午前10時8分頃から同日午後4時24分頃までの間に、茨城県(以下略)所在のホテル「C」(省略)号室において、●●●に対し性交の対償としてiPod touch1台を供与して、●●●と性交し、もって児童買春をするとともに、13歳未満の女子を姦淫し、

(法令の適用)
2 科刑上一罪の処理
  判示第1の1 刑法54条1項前段、10条(1個の行為が2個の罪名に触れる場合であるので、1罪として重い強制わいせつ罪の刑で処断)
  判示第1の3 刑法54条1項前段、10条(1個の行為が2個の罪名に触れる場合であるので、1罪として重い強姦罪の刑で処断)