児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

区検は「映像の内容や撮影方法を考慮した結果、盗撮行為の罪に当たると判断した」

 やっぱり盗撮だから、「姿態をとらせ」と言い難く、3項製造罪(姿態をとらせて製造)には当たらないと判断したんですよ。
 最高裁判例解説が「姿態をとらせ」は実行行為ではないというのですが、現場は混乱している感じですね。

http://news.kanaloco.jp/localnews/article/0912170001/
相模原市立小学校内での女児盗撮事件で、相模原区検は16日、県迷惑防止条例違反(盗撮行為)の罪で、町田市在住の教諭の男(29)を略式起訴した。相模原簡裁は同日、罰金100万円の略式命令を出した。
 相模原署によると、男は、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童ポルノ製造、3年以下の懲役または300万円以下の罰金)で逮捕、送検されたが、相模原区検は略式起訴の際に罪名を県条例違反(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)に変更した。同区検は「映像の内容や撮影方法を考慮した結果、盗撮行為の罪に当たると判断した」としている。
 起訴状によると、男は11月20日、小学校の教室内で着替え中の女児3人を、デジタルカメラで動画撮影したとしている。

http://www.police.pref.kanagawa.jp/pic/d0090_01.pdf
神奈川県迷惑行為防止条例
(目的)
第1条この条例は、公衆に著しく迷惑をかける行為を防止し、もつて県民及び滞在者の生活の平穏を保持することを目的とする。

(卑わい行為の禁止)
第3条
1 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 衣服その他の身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から、又は直接に人の身体に触れること。
(2) 人の下着又は身体(これらのうち衣服等で覆われている部分に限る。以下この条において同じ。)を見ること。
(3) 写真機その他これに類する機器(以下「写真機等」という。)を使用して、人の下着又は身体の映像を記録すること。
(4) 前各号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること。
2 何人も、正当な理由がないのに、衣服等を透かして見ることができる写真機等を使用して、公共の場所にいる人又は公共の乗物に乗つている人の下着又は身体を見、又はその映像を記録してはならない。
3 何人も、正当な理由がないのに、写真機等を使用して、住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服等の全部又は一部を着けないでいるような場所において、当該状態でいる人の姿態の映像を記録してはならない。

(罰則)
第15条 
第3条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。