児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

「インターネット上の誹謗中傷と責任」

http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31513424
 書店に出ているようですね。
 他人が掲載した画像について掲示板管理者が児童ポルノ公然陳列罪の作為犯の正犯にされた判決(東京高裁H16.6.23 被告人上告)を解説を付けて販売するという企画。
 弁護人は負け惜しみを垂れているのでも「独自の見解」を述べているのでもなく、判例理論(作為犯・正犯)を試みに押してみて、山口厚説の前に、破綻しています(やっぱり不作為犯!)。
 この本の奥村担当部分への批判は、そのまま判例への批判となるという作戦です。

インターネット上の誹謗中傷と責任
著者/訳者名 : 情報ネットワーク法学 テレコムサービス協会
出版社名 : 商事法務 (ISBN:4-7857-1224-4)
発行年月 : 2005年03月
価格 : 2,940円(税込)

 未公開判決をふんだんに紹介していますので、児童ポルノ・児童買春法に関係ある人も、児童ポルノ・児童買春に関係ある人も買いましょう。

執筆者
会田和弘(あいだ・かずひろ)
入江晃史(いりえ・あきふみ)
大谷和子(おおたに・かずこ)
小倉秀夫(おぐら・ひでお)
岡村久道(おかむら・ひさみち)
奥村徹(おくむら・とおる)
落合洋司(おちあい・ようじ)
桑子博行(くわこ・ひろゆき
関堂幸輔(せきどう・こうすけ)
速石尚宜(はやいし・たかよし)
平嶋竜太(ひらしま・りゅうた)
別所直哉(べっしょ・なおや)
町村泰貴(まちむら・やすたか)
松沢栄一(まつざわ・えいいち)
丸橋透(まるはし・とおる)
森亮二(もり・りょうじ)
山口厚(やまぐち・あつし)
和知雅樹(わち・まさき)

目次
第1章プロバイダ責任制限法・関係ガイドラインの解説
第l節プロバイダ責任制限法の概要
1はじめに
2本法立案の背景・経緯
3本法の趣旨(第1条)
4定義(第2条)
5損害賠償責任の制限(第3条)
6発信者情報の開示請求等(第4条)
7結び
第2節プロバイダ責任制限法関係ガイドラインの概要
1ガイドライン策定の経緯
2ガイドラインの内容
3著作権関係ガイドラインの概要
4名誉毀損・プライバシー関係ガイドライン
第3節ガイドラインの運用状況
1プロバイダ等における権利侵害への対応状況
2事業者相談センターにおける対応状況
3著作権関係団体における対応状況
4著作権関係ガイドライン等の一部改正について
5今後の課題など
第2章インターネット上の誹誇中傷と判例
第1節プロバイダ責任制限法の現在
1はじめに
2プロバイダの責任制限
3発信者情報開示制度
第2節判例紹介
1TBCvソネット発信者情報開示事件
2錦糸眼科事件
3羽田タートルサービス事件
4TBCパワードコム事件
52ちゃんねるDHC事件
第3章プロバイダの刑事責任をめぐる諸問題
第1節プロバイダの刑事責任 山口厚(やまぐち・あつし)
1はじめに
2作為犯か不作為犯か
3正犯・共犯の区別
4保障人的地位
第2節プロバイダの刑事責任−判例の考察  奥村徹(おくむら・とおる)
1はじめに
2民事責任−プロバイダ責任制限法
3刑事責任一不真正不作為犯の作為義務の根拠と内容
4裁判例
5私見
第3節プロバイダの刑事責任について−プロバイダの立場からの一考察 落合洋司(おちあい・ようじ)
1はじめに
2利用者によるサービス悪用に対するプロバイダの対応
3利用者によるサービス悪用への対応の際のプロバイダの悩み
4プロバイダの刑事責任についてどのように考えるべきか
5おわりに
■座談会プロバイダの刑事責任をめぐる諸問題
  山口厚(やまぐち・あつし)
  落合洋司(おちあい・ようじ)
  丸橋透(まるはし・とおる)
  森亮二(もり・りょうじ)
奥村徹(おくむら・とおる)
はじめに
1プロバイダー般の運用状況等
2プロバイダの刑事責任に関する基本的視点
3不真正不作為犯・作為犯
4犯罪の成立時期
5プロバイダの自助努力の必要性
6違法性の意識
7プロバイダ「刑事」責任制限法
8中立的行為による幇助
9中立的プロバイダの刑事責任の可能性
10その他の論点

第4章プロバイダの法的責任に関するその他の問題
第1節米国におけるプロバイダ責任制限法
1はじめに
2損害賠償責任の制限
3発信者情報の開示請求
4最後に
第2節著作権に関する判例紹介
1ファイルローグ事件中間判決
2小学館事件
第5章誹誘中傷への実務対応
第1節被害企業の危機管理マニュアル
1はじめに
2基本的な対応方針
3情報の削除
4発信者の特定
5最後に
第2節プロバイダの体制整備
1体制作りとガイドラインの理解
2送信停止措置申立関連の対応
3発信者情報開示申立に関する対応
第3節トラブルの回避一発信者の留意点を中心に
1インターネットの特徴
2インターネットのリスク
3インターネット上のトラブル例
4インターネット上のトラブル回避のために
発信者の自己防衛−べからず集