児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

児童相談所における児童ポルノ製造・提供事案(横浜地裁H26.5.1)

 3〜5歳となると、「性欲を興奮させ又は刺激するもの」かどういう論点も出てきますが、1回結審ということです。
 量刑的には実刑事案もあるので、強制わいせつ罪(176条後段)は起訴されてないこと等フルに主張しておくべきでしょう。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140417-00076099-kana-l14
検察側は懲役2年を求刑、弁護側は執行猶予付き判決を求めて即日結審した。判決は5月1日。
 検察側は冒頭陳述で、被告は2012年5月から7月にかけて、勤務先の川崎市中部児相内で夜勤中、寝ていた複数の児童の衣服を脱がして下半身を撮影していたと指摘。また、児相の前に働いていた市内の学童保育で知り合った児童を含む別の男児2人に対し、12年9月から13年3月までの間、下半身を撮影させて自分の携帯電話にメールで送信させるなどしていたことを明らかにした。
 被告人質問で、被告は「子どもの人格を傷つけ、子どもを預けてくれている親の信頼を裏切ってしまった」と謝罪。一方で、児相などで働くようになった理由について、「子どもが好きだったから」と述べた。
 検察側は論告求刑で、「児童を守り、健全な育成を目指すべき責任を負いながら、男女両方の子どもに対するゆがんだ性欲を満たすための犯行で酌量の余地はない」と批判。これに対し弁護側は、再犯防止のために被告が治療を受けるつもりであることを明かし、執行猶予を求めた。

http://www.city.kawasaki.jp/templates/press/cmsfiles/contents/0000055/55062/H26houdouhappyou.pdf
報 道 発 表 資 料
児童相談所元非常勤職員の逮捕について
神奈川県警察本部から、平成26年1月30日午前10時58分、川崎市児童相談所の元非常勤職員を児童ポルノ製造及び提供事件被疑で逮捕した、との連絡がありました
ので報告します。
1 被疑者
2 概要
神奈川県警察本部から得られた被疑内容は次のとおりです。
被疑者は、平成24年5月16日ごろから同年7月8日までの間、前後5回に わたり、川崎市内の児童相談所において、就寝中の入所児童(氏名等不詳、男児3人、女児1人)に対し、同児童らの衣類を脱がすなどして下半身を露出させ、携帯電話機付属のカメラにより動画を撮影した上、同データ5点をマイクロSDカードに保存し、もって児童ポルノを製造したこと。
また、平成24年5月17日ころから同年6月22日ころの間の2回、川崎市内の飲食店内において、携帯電話機の赤外線通信機能を使用し、男性(当時アルバイト、21歳)に対し、前記児童ポルノ4点を提供したこと。
3 本市での勤務の状況
・平成24年5月 1 日〜平成25年 3月31日 非常勤夜間児童指導員
・平成25年4月1日〜平成25年10月31日 非常勤児童指導員
4 今後の対応
児童の安全、権利、福祉を守る児童相談所で、このような児童の権利を侵害する事件が起きたことは、重く受け止めております。二度とこのような事件が起きないよう再発防止に向け信頼回復に取り組んでまいります。
5 備考
なお、本被疑者は平成26年1月15日、別の事案の児童ポルノ製造及び提供事件被疑者として逮捕されており、本事案で再逮捕されたものです。

保護幼児の裸撮影、児相元職員を逮捕 川崎、児童ポルノ法違反容疑 /神奈川県 2014.01.31 朝日新聞
 一時保護中の幼児の裸を撮影したとして、県警少年捜査課などは30日、川崎市児童相談所の元非常勤職員を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(製造・提供)の疑いで逮捕したと発表した。「幼い児童に性的興味があった」と容疑を認めているという。
 同課によると、容疑者は2012年5〜7月、川崎市内の児童相談所に勤務中、5回にわたり、3〜5歳の男児3人と女児1人が寝ている間に下着を脱がせて、携帯電話の動画機能で下半身を撮影した。また、動画の一部を市内の知人の男(23)に提供した疑いがある。
 携帯電話には20点以上のわいせつ画像や動画が見つかっており、同課は余罪を調べている。
 この児童相談所では、親の虐待を受けるなどした原則2〜17歳の子どもを一時的に預かっている。市によると、容疑者は2012年5月〜昨年10月、児童指導員として勤務。昨年3月までは月6回の夜勤職員で、2〜5歳児を担当し、着替えや入浴などの世話をしていた。