弁護人選任権がない人から頼まれて行くとこういうことになります。
P79
いわゆる「押し掛け弁護士」についてもよく出題されています。知らなければ書けない論点です。必ず答案に目を通しておきましょうP93
押し掛け弁護士に対する措置と接見交通権
問
A警部補は,贈収賄事件で,甲会社の社員であるBを逮捕し,留置した。翌日,甲会社の社長であるCから依頼されたという弁護士のDが来署し, Bの弁護人となるべく接見を希望する旨を申し出てきた。そとで, A警部補はBにその旨を伝えたととろ, Bは,「今のところ,弁護士に用はない。」「Dは,自分の弁護人になってもらうつもりなど毛頭ない。」,「もし気が変わって,弁護人を依頼したくなったら,その時はとちらからすぐに申し出る。」などと,強く言い放った。
この場合, A警部補は, BにDを接見させる措置を執る必要があるか述べなさい。
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答案例
4 押し掛け弁護士に対する措置
(l)押し掛け弁護士の立場
いわゆる押し掛け弁護士については,弁護人選任権者による選任ないし選任に向けた依頼が認められないため,通常,「弁護人」や「弁護人となろうとする者」に該当しない。したがって,「弁護人等以外の者」に当たるものとして処理すれば足りることとなるが,そうはいっても弁護士であることから,被疑者等から依頼がなされれば,「弁護人」や「弁護人となろうとする者」に該当する可能性もある。この点を踏まえて.押し掛け弁護士に対する具体的措置を検討する。
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