児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

養豚場で病気が発生したとうその情報を掲載したことが信用毀損罪だとして逮捕された事例

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061121-00000024-mai-soci
<信用棄損>養豚場で病気…HPにうその書き込み容疑で逮捕
 養豚場で病気が発生したと、うその情報を京都府畜産課運営のホームページ(HP)に書き込んだとして、府警亀岡署は20日、容疑者(32)を信用棄損容疑で逮捕した。

 ↓こういう条文です。

刑法第233条(信用毀損及び業務妨害) 
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

 ちょっと前までは、経済的信用に関する信用(人の支払能力又は支払意思に対する社会的な信頼)に限定されていたのですが、奥村の目の前で判例変更されました。

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/B7D7738C071DEEAF49256D7200269E05.pdf
事件番号 平成14(あ)1198
事件名 信用毀損,業務妨害,窃盗被告事件
裁判年月日 平成15年03月11日
法廷名 最高裁判所第三小法廷
裁判種別 判決
結果 棄却
判例集巻・号・頁 第57巻3号293頁
原審裁判所名 大阪高等裁判所
原審事件番号 平成14(う)52
原審裁判年月日 平成14年06月13日
判示事項 販売される商品の品質に対する社会的な信頼と刑法233条にいう「信用」
裁判要旨 販売される商品の品質に対する社会的な信頼は,刑法233条にいう「信用」に含まれる。
参照法条 刑法233条

 あの新判例の解釈で亀岡警察が動いているということにちょっと感慨。