児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

1個の買春契約(対償供与約束)に基づく複数回の性交等は包括一罪か併合罪か?

 奥村弁護士の事件では包括一罪にしてもらったことがありますが、
 東京地裁では併合罪の裁判例を見掛けました。

東京地裁
児童Aについて
12.1 月2回の性交で現金10万の対償を供与する約束し性交
12.3 上記の契約で10万円対償供与し、12.19に性交した
併合罪

 同じ事実関係でもこう書くと↓、包括一罪っぽく見えるでしょ。

児童Aについて
月2回の性交で現金10万の対償を供与する約束し
12.1 上記の契約に基づき性交した
12.3 上記の契約で10万円対償供与し、12.19に性交した

岡山地裁では別紙一覧表方式が特徴です。包括一罪と誤解されそうです。
1罪ごとの「対償供与の約束」を具体的に記載して欲しいものです。

 被告人は、日時・場所において、児童ABがおのおの18才に満たない者であることを知りながら、別紙一覧表記載の通り、現金の対償供与の約束し、児童と性交するなどし、もって児童買春したものである。
別紙一覧表
1 1月1日 児童A ホテル201号室 性交
2 2月1日 児童B ホテル202号室 性交類似行為
3 3月1日 児童A ホテル203号室 性器接触行為
4 4月1日 児童B ホテル204号室 性交
5 5月1日 児童A ホテル205号室 性交類似行為
6 6月1日 児童B ホテル206号室 性器接触行為