児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

「わいせつ保育士の再登録「最大10年禁止」に厳格化、厚労省が新制度案」と刑の消滅・執行猶予期間終了


 執行猶予期間終了の場合は、刑法27条に従うしかないでしょうね。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b401c0fc26045ee6783a15c9d1845aad592d605b
刑法は禁錮以上の刑の終了後、10年で刑は消滅すると定めている。これに基づき、新制度では、保育士の再登録を禁止する期間を「禁錮以上は10年」「罰金は3年」にのばす。被害者の事情などで刑事事件化を見送った場合でも、都道府県がわいせつ行為を理由に処分した際は、再登録の禁止期間を「3年」とする。

刑法
第二七条(刑の全部の執行猶予の猶予期間経過の効果)
 刑の全部の執行猶予の言渡しを取り消されることなくその猶予の期間を経過したときは、刑の言渡しは、効力を失う。
第三四条の二(刑の消滅)
1 禁錮以上の刑の執行を終わり又はその執行の免除を得た者が罰金以上の刑に処せられないで十年を経過したときは、刑の言渡しは、効力を失う。罰金以下の刑の執行を終わり又はその執行の免除を得た者が罰金以上の刑に処せられないで五年を経過したときも、同様とする。
2刑の免除の言渡しを受けた者が、その言渡しが確定した後、罰金以上の刑に処せられないで二年を経過したときは、刑の免除の言渡しは、効力を失う。

現行法 児童福祉法
第十八条の四 この法律で、保育士とは、第十八条の十八第一項の登録を受け、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう。
第十八条の五 次の各号のいずれかに該当する者は、保育士となることができない。
一 心身の故障により保育士の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
二 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者
三 この法律の規定その他児童の福祉に関する法律の規定であつて政令で定めるものにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者
四 第十八条の十九第一項第二号又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者
五 国家戦略特別区域法(平成二十五年法律第百七号)第十二条の五第八項において準用する第十八条の十九第一項第二号又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者