児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

オンライン性交類似行為? 「児童がその陰部を手で直接触る姿態を取らせて」撮影送信させた行為を、1号ポルノ(性交類似行為)として起訴したが認められなかった事例(某地裁)

「児童がその陰部を手で直接触る姿態を取らせて」撮影送信させた行為を、1号ポルノとして起訴したが認められなかった事例(某地裁)

 大竹依里子検事「オンラインで,児童を裸にさせ,動画撮影させた行為について,強制わいせつ罪で処理した事例」研修(令3.6,第876号)で紹介されていた裁判例ですが、ホンマかいなというので、大竹検事に裁判所を聞いて閲覧してきました。
 その裁判例では「児童がその陰部を手で直接触る姿態を取らせて」撮影送信させた行為を、1号ポルノ(性交類似行為)として起訴していて、弁護人からの抵抗もなく、訴因変更もなく、「『児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態及び』の部分を削除して訂正する。」という扱いになっていて、雑に盛り過ぎな感じがして、研修で取り上げるのにふさわしくない感じです。


某地裁
理由
罪となるべき事実
 令和年月日付起訴状(但し同起訴状記載公訴事実第2の記載中、それぞれについて「児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態及び」の部分を削除して訂正する。) 起訴状に記載された公訴事実と同一であるから、これを引用する
証拠の標目

(法令の適用)
第2
児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律7条4項 2条3項3号 ※2項記載がない

起訴状
第2 
第1の日時場所において、第1の通りA12に対して
児童であることを知りながら
全裸で陰部等を露出した姿態 陰部を手で直接触る姿態を取らせて
前記LINEのビデオ通話機能を使用して 被告人の携帯に動画配信させ
そのころ、被告人方において、携帯の録画機能を用いて動画データを携帯電話機内の内蔵記録装置に記録させて保存して
もって 
児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為にかかる児童の姿態
及び
衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した電磁的記録にかかる記録媒体である児童ポルノを製造した

罪名及び罰条
第2
児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律 7条4項 2条3項第1号 3号