児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

アートメイクの医師法違反事件

http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20101002#1285993280
で解説済

医師法
(昭和二十三年七月三十日法律第二百一号)
第十七条  医師でなければ、医業をなしてはならない。
第三十一条  次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一  第十七条の規定に違反した者
二  虚偽又は不正の事実に基づいて医師免許を受けた者
2  前項第一号の罪を犯した者が、医師又はこれに類似した名称を用いたものであるときは、三年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

http://mainichi.jp/select/news/20130726k0000m040050000c.html
容疑者の逮捕容疑は今年1〜4月、40〜60代の女性客3人の眉やまぶたに無免許でアートメークをしたとされる。西淀川区のサロンの女の送検容疑は2012年1月〜今年5月、50〜60代の女性客3人に無免許でアートメークをしたとされる。客に健康被害などはないという。府警生活環境課によると、2人は容疑を認めているという。
 アートメークはインクを付けた針を皮膚に刺して色素を注入し、眉を描いたりアイラインを入れたりする施術。洗顔しても落ちない便利さから女性の間で人気を呼んでいる。しかし、無免許の施術も多く、「腫れがひどい」などの苦情が国民生活センターなどに寄せられている。

 厚生労働省の見解

医 師 法 上 の 疑 義 に つ い て(照会)
警察庁丁生環発第110号
平 成 12 年 5 月 1 8 日
警察庁生活安全局生活環境課長
みだしの件について、下記のとおり疑義があるので貴省の見解を伺います。

1 事案の概要
(1)医師免許のないエステサロン従業員が、医療用レーザー脱毛機器を使用して、両腕、両足、両脇、ビキニライン等身体のムダ毛を脱毛するにあたり、来店した患者を問診する等して体質をチ
ェックした後、施術台に寝かせ脱毛箇所を消毒用エタノールで消毒してカミソリで体毛を剃り落としてから、患者の目を保護するためにレーザー専用の紫外線防止眼鏡をかけさせるか目元をタオルで覆う等した後、従業員自身もレーザー専用の紫外線防止眼鏡又はレーザー用ゴーグルをかけてレーザー熱を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊して脱毛した後、脱毛部分にアイスゲルを当てて冷やしてから脱毛部分に鎮痛効果のあるキシロカイン等の薬剤や化膿止め等の薬剤を患部に塗布する行為を行っている。
(2)医師免許のないエステサロン従業員が、来店した患者に問診する等して眉、アイラインの形をアイブロウペンシルで整えた後、患者を施術台に寝かせて、電動式のアートマシンに縫い針用の針を取りつけたアートメイク器具を使用して、針先に色素をつけながら、皮膚の表面に墨等の色素を入れる行為をした後、患部をアイスゲールで冷し、更に鎮痛効果のあるキシロカイン等の薬剤、化膿止め薬剤を患部に塗布している。
(3)医師免許のないエステサロン従業員が、来店した患者に問診する等して施術台に寝かせて、しみ、そばかす、ほくろ、あざ、しわ等の表皮剥離(ケミカルピーリング)を行うに際し、受け皿に入れたAHAピーリング溶剤(フルーツ酸又はグリコール酸)の化学薬品を刷毛で顔全体の皮膚に塗布した後、5〜10分位放置して皮膚の酸化状態を見ながらAHAピーリング中和剤を塗布し、クレンジングクリームを塗って剥離した皮膚を拭き取る行為を行っている。
尚、痛がる患者に対しては、AHAピーリング中和剤を塗り、酸化反応を止めて中止しているものである。
2 疑義事項
(1)事案概要1の(1)について
非医師である従業員が、医療用レーザー脱毛機器を操作して脱毛する行為は医師法に規定する医業行為に抵触すると解してよいか。
(2)事案概要1の(2)について
非医師である従業員が、電動式アートメイク器具を使用して皮膚の表面に墨等の色素を入れる行為は医師法に規定する医業行為に抵触すると解してよいか。
(3)事案概要1の(3)について
非医師である従業員が、患者の皮膚に発生したしみ、そばかす、ほくろ、あざ、しわ等を除去する為にフルーツ酸等の化学薬品を皮膚に塗布して患部の表皮剥離(ケミカルピーリング)を行う行為は医師法に規定する医業行為に抵触すると解してよいか。
(別紙2)
医 師 法 上 の 疑 義 に つ い て (回答)
医事第59号
平 成 12 年 6 月 9 日
厚生省健康政策局医事課長
平成12年5月18日付け警察庁丁生環発第110号をもって貴職から照会のあった標記について下記のとおり回答する。

(1)〜(3)のいずれも、ご照会の行為を業として行えば医業に該当する。

・・・・・・・・・・
〇いわゆる「永久脱毛」行為について
(昭和59年11月13日 医事第69号)
【照会】 京都市に本店を置くW株式会社が、不特定多数の女性を対象に、電気分解法及び電気分解法及び電気分解法と高周波法の混合による手法により永久脱毛行為を行っている。
このような永久脱毛行為を業として行った場合は、医師法第17条の医業に該当すると解してよいか。
毛のうへ長さ15㎜、厚さ0.2㎜の針を5㎜程度挿入し、
① 直流を通電して、水酸化ナトリウムを発生させて毛根部を破壊する。(電気分解法)
② 高周波電流を通電して、抵抗熱により毛根部を破壊する。(高周波法)
【回答】 御貴見のとおりである。
〇いわゆる「入れ墨メイク」について
(平成元年6月7日 医事第35号)
【照会】 顔面にあるシミ・ホクロ・あざなどの部分の皮膚に肌色等の色素を注入するに際して
(1)問診を行い、その結果をカルテに記入し、
(2)シミ部分等に麻酔薬(製品名キシロカイン)により塗布または注射の方法で局部麻酔したあと
(3)シミ等の部分の皮膚に針(縫針等をスティック棒に差し込んで、接着剤で固定して作ったもの又は電気紋眉器)
によって相当時間反復して刺すことより色素を注入し(その際血を拭き取りながら行う)、又は直接、注射器で液体
色素を注入するなどの行為をなす
ことは医師法第17条の医行為に該当するか。
【回答】 御貴見のとおりである。