児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

インターネット上の電子掲示板管理者である被疑者は、同掲示板に違法薬物売買の書き込みをした投稿者に係る麻薬特例法違反(幇助)事件の送致について

 掲示板管理者の刑事責任につき、ガイドラインを作るのかと思いきや
 違法・有害情報への対応等に関する契約約款モデル条項を徹底するということらしいですね。
http://www.telesa.or.jp/consortium/illegal_info/20120405_press_release.html
http://www.telesa.or.jp/consortium/illegal_info/pdf/The_contract_article_model_Ver6.pdf
http://www.telesa.or.jp/consortium/illegal_info/pdf/Explanation_of_The_contract_article_model_Ver6.pdf

http://www.npsc.go.jp/report24/12-27.pdf
1 事案の概要等
(1) 事案の概要
インターネット上の電子掲示板管理者である被疑者は、同掲示板に違法薬物売買の書き込みをした投稿者に係る麻薬特例法違反等事件について、同掲示板内に「薬、違法」と題する掲示板を開設して公開等し、当該書き込みを容易にして幇助したもの。
(2) 幇助犯被疑者
東京都内居住
送致年月日 平成24年12月20日
送致罪名
 麻薬特例法第9条(あおり又は唆し)
 刑法第62条第1項(常助)
2 事案の背景及び経過
 平成11年5月に開設された関係電子掲示板は、匿名で書き込みができる多数の掲示板の集合体で、この中に「薬、違法」 と題する掲示板が開設されている。
 同掲示板に薬物売買等の違法情報が多数書き込まれ、インターネット・ホットラインセンター( IHC)から削除依頼を受けた後も多くが放置(下表参照)されていたため、間違法情報を利用した違法取引が横行していた。
 警視庁は、平成23年5月、同掲示板に覚醒剤等の売買の書き込みをした者を麻薬特例法違反(あおり又は唆し)等で逮捕した。
 同掲示板管理者による上記麻薬特例法違反の幇助容疑で、平成23年11月から平成24年3月にかけて、レンタルサーバ会社、同人の自宅等に対する捜索差押えを実施した。
 同幇助容疑が固まったので、平成24年12月20日、東京地方検察庁へ送致した。
 なお、上記捜査を受けて、同掲示板上に放置された違法情報が減少し、削除依頼及び未削除の件数も大幅に減少した(下表参照)。
今後の対応
平成24年度総合セキュリティ対策会議において、匿名掲示板の自主的管理促進のため、電気通信事業関連団体が、違法情報への対応等に関して定めたガイドライン等の普及活動を強化することについて検討し、提言を行う予定。