児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

児童の供述が信用できない事例

 弁護士はあまり信じていません。
 被疑者と警察のやりとりでよくあるのが

被疑者「18歳未満だとは知りませんでした。」
警察「『相手は16歳だと告げた』というとるぞ!」
被疑者「信じてください。ほんとに18歳未満だとは知りませんでした。!」
警察「子どもが嘘ついとるいうんか!そんなこと言うてると実刑になるぞ!」

というやりとり。
 児童ポルノ・児童買春の被疑者はいい人が多いので、身柄事件の場合は、これで折れて認めてしまう。
 この部分は調書化されてないので、後日問題にしようとしても、言った言わないの水掛け論。稀に在宅事件で取調を録音してくる人もいる。

 他方、「自白事件」として弁護人に選任されて被害弁償とかを依頼されると、原則として保護者相手だが、時には被害児童と直接連絡を取ることがある。
 「自白事件」ということで緊張感が抜けているところで時々あるのが、

弁護人「ところで出会い系では『18歳』と登録したけど、『最初に16歳って言った』んだよね。」
被害児童「いってませんよ。」
弁護人「でも警察ではそうなってるって・・・」
被害児童「警察でも何度も言ったんですけど、年齢は言ってません」
弁護人「調書はとったの?」
被害児童「はい。警察と検察庁で。」
弁護人「間違いないんだ?」
被害児童「間違いないですよー」
弁護人「了解。了解。」

という会話。録音あり。
 被疑者は騙されたんですよね。
 その後、この被疑者がどうなったかというと、いまのところ、どれも起訴されていませんね。