上納金というと人聞きが悪いでしょうか？「負担金」というらしいです。
弁護士法によれば、弁護士会は、弁護士・弁護士法人とは違う別個の存在。
第31条（目的及び法人格）
弁護士会は、弁護士及び弁護士法人の使命及び職務にかんがみ、その品位を保持し、弁護士及び弁護士法人の事務の改善進歩を図るため、弁護士及び弁護士法人の指導、連絡及び監督に関する事務を行うことを目的とする。
2 弁護士会は、法人とする。
だとすると、弁護士会は「弁護士又は弁護士法人でない者」に他ならない。
弁護士法
第72条（非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止）
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
ところで、会則をみるかぎり、大阪弁護士会は報酬を得る目的で法律事務の周旋をすることを業としているようです。
大阪弁護士会会則
第十八章 会 費
（会費等を納付する義務）
第百五十九条 弁護士である会員は、本会が定める会費、特別会費、負担金会費及び賦課金を納めなければならない。
２ 弁護士である会員が会費（特別会費を含む。以下同じ。）を納める期間は、入会した日の属する月から退会した日の属する月の前月までとする。
３ 弁護士である会員は、毎月十五日までに会費を納めなければならない。
大阪弁護士会各種会費規程（会規第二十号）
３条
４ 会員又は外国特別会員は、次の各号に掲げる割合の負担金会費を納めなければならない。
一国選弁護人に対する報酬の五％
二裁判所から選任された職務代行者、破産管財人、民事再生監督委員、同調査委員、同管財人、同保全管理人、会社更生管財人、同調査委員、同保全管理人、同監督員、会社設立検査役、特別清算における特別清算人、同検査役、会社整理における検査役、同監督員、同管理人、特別代理人、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人、財産管理人及び遺言執行者等（裁判所の民事調停委員、家事調停委員、鑑定委員、司法委員その他これらに準ずるものを除く。）の報酬の七％
三大阪弁護士会総合法律相談センター規程（会規第十三号）に定める法律相談業務、被害者救済業務、遺言センター業務及びリーガル・アクセス・センター業務の担当者並びに同規程により事件を受任した会員又は外国特別会員の法律相談料、着手金、報酬金、手数料、鑑定料、講師料並びに同規程第二条第三号（１）及び（５）の業務の日当の七％
四大阪弁護士会総合法律相談センターから顧問の紹介を受けた会員又は外国特別会員の顧問就任時から一年間の顧問料の七％
五大阪弁護士会民事紛争処理センターから支払を受けた示談斡旋人及び仲裁人の成立報酬の七％
六大阪弁護士会高齢者・障害者総合支援センター規程（会規第三十号）に定める専門法律相談業務、財産管理支援業務、介護・福祉支援業務及び精神保健支援業務の担当者並びに同規程により事件を受任した会員又は外国特別会員の法律相談料、着手金、報酬金、手数料、鑑定料及び講師料の七％
七大阪住宅紛争審査会の指名紛争処理委員の報酬の七％
５ 前項の負担金会費は、次の各号に掲げる方法により徴収する。
一前項第一号の負担金会費本会において裁判所から代理受領し、これを控除する。
二前項第二号の負担金会費会員が受領の都度、納付する。
どうしましょう？
上納金、払わないと懲戒されますが、上納金制度は弁護士法違反ということになります。
