判示20
映像送信要求罪は要求時点で既遂。性的姿態撮影罪も撮影時点で既遂というピンポイントの罪と、不同意わいせつ・児童ポルノ製造というある程度の継続性がある行為とで、観念的競合になるのかな
これだと、「要求→撮影させ→送信させ」までが要求行為・性的姿態撮影罪・わいせつ行為になっていることになる。性的姿態撮影罪は撮影させまでなのでおかしい。
第20<令和6年7月29日付け>
Lが16歳未満の者であり、かつ、自らがLの生まれた日より5年以上前の日に生まれた者であることを知りながら、わいせつの目的で、別表10-1記載のとおり、令和6年5月26日午後7時25分頃から同日午後8時44分頃までの間、兵庫県内において、Lに対し、自己のスマートフォンを使用してアプリケーションソフト「H」のメッセージ機能を利用して別表10-1記載の各メッセージを送信し、いずれもその頃、Lにこれらを閲読させ、性的な部位を露出した姿態をとってその映像を送信することを要求し、
別表10-2記載のとおり、同日午後8時2分頃から同日午後8時46分頃までの間、〈12〉の場所に所在するL方において、Lに、自己の性器等を露出した姿態をとらせ、これをLの撮影機能付きスマートフォンで撮影させた上、同日午後8時41分頃から同日午後8時46分頃までの間、それらの静止画データ3点を前記「H」を使用して、Lのスマートフォンから前記被告人のスマートフォンに送信させ、もって16歳未満の者に対し、性的な部位を露出した姿態をとってその映像を送信することを要求し、わいせつな行為をするとともに性的姿態等を撮影する行為をし、
さらに、その頃、日本国内において、前記静止画データ3点を前記被告人のスマートフォンの内蔵記録装置に記録して保存し、もって衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により電磁的記録に係る記録媒体に描写した児童ポルノを製造した。
判示15の3号ポルノ製造については、性器等を露出したという具体的記載がないので理由不備。「全裸で被告人と性交する姿態」とか書かないと3号の要件を満たさない。1号2号+3号という起訴の場合は要チェック。
第15<令和6年1月30日付け第4> Fが、18歳に満たない児童であることを知りながら、別表7記載のとおり、令和4年9月25日午後2時18分頃から同日午後5時46分頃までの間、〈9〉の場所において、
Fに、被告人と性交する姿態、被告人の陰茎を口淫及び手淫する姿態をとらせ、
これらを被告人のスマートフォンで動画又は静止画で撮影し、それらの動画又は静止画の各データ20点を同スマートフォン本体の内蔵記録装置に記録して保存し、
もって児童を相手方とする性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
及び衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの
を視覚により認識することができる方法により電磁的記録に係る記録媒体に描写した児童ポルノを製造した。
判例ID】
28331819
【裁判年月日等】
令和7年1月15日/神戸地方裁判所/第4刑事部/判決/令和5年(わ)1080号/令和5年(わ)1156号/令和6年(わ)43号/令和6年(わ)59号/令和6年(わ)152号/令和6年(わ)311号/令和6年(わ)577号/令和6年(わ)729号/令和6年(わ)847号
【事件名】
児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反、青少年愛護条例(昭和38年兵庫県条例第17号)違反、16歳未満の者に対する映像送信要求、不同意性交等、不同意わいせつ、性的姿態等撮影、強制性交等被告事件
【裁判結果】
有罪
【裁判官】
丸田顕 酒井英臣 加藤明日美
【出典】
D1-Law.com判例体系罪となるべき事実
第15<令和6年1月30日付け第4> Fが、18歳に満たない児童であることを知りながら、別表7記載のとおり、令和4年9月25日午後2時18分頃から同日午後5時46分頃までの間、〈9〉の場所において、Fに、被告人と性交する姿態、被告人の陰茎を口淫及び手淫する姿態をとらせ、これらを被告人のスマートフォンで動画又は静止画で撮影し、それらの動画又は静止画の各データ20点を同スマートフォン本体の内蔵記録装置に記録して保存し、もって児童を相手方とする性交又は性交類似行為に係る児童の姿態及び衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により電磁的記録に係る記録媒体に描写した児童ポルノを製造した。
第20<令和6年7月29日付け> Lが16歳未満の者であり、かつ、自らがLの生まれた日より5年以上前の日に生まれた者であることを知りながら、わいせつの目的で、別表10-1記載のとおり、令和6年5月26日午後7時25分頃から同日午後8時44分頃までの間、兵庫県内において、Lに対し、自己のスマートフォンを使用してアプリケーションソフト「H」のメッセージ機能を利用して別表10-1記載の各メッセージを送信し、いずれもその頃、Lにこれらを閲読させ、性的な部位を露出した姿態をとってその映像を送信することを要求し、別表10-2記載のとおり、同日午後8時2分頃から同日午後8時46分頃までの間、〈12〉の場所に所在するL方において、Lに、自己の性器等を露出した姿態をとらせ、これをLの撮影機能付きスマートフォンで撮影させた上、同日午後8時41分頃から同日午後8時46分頃までの間、それらの静止画データ3点を前記「H」を使用して、Lのスマートフォンから前記被告人のスマートフォンに送信させ、もって16歳未満の者に対し、性的な部位を露出した姿態をとってその映像を送信することを要求し、わいせつな行為をするとともに性的姿態等を撮影する行為をし、さらに、その頃、日本国内において、前記静止画データ3点を前記被告人のスマートフォンの内蔵記録装置に記録して保存し、もって衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により電磁的記録に係る記録媒体に描写した児童ポルノを製造した。
罰条
犯罪事実第20
16歳未満の者に対する映像送信要求の点
刑法182条3項2号、令和5年法律第66号附則3条
不同意わいせつの点 刑法176条3項、1項、令和5年法律第66号附則3条
性的姿態等撮影の点 性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律2条1項4号、1号イ、附則2条
児童ポルノ製造の点 児童ポルノ等規制法7条4項、2項、2条3項3号科刑上一罪の処理 刑法54条1項前段、10条(犯罪事実第20につき1罪として最も重い不同意わいせつ罪の刑で処断)