児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・不同意性交・不同意わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録・性的姿態撮影罪弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

「性交渉を伴う売春は売春防止法で違法とされた行為です。また,援助交際を繰り返すと,性的逸脱行為があるとして,補導の対象となります。」第一東京弁護士会少年法委員会編「子どものための法律相談〔第2版〕新・青林法律相談26

 少年法委員会なら、「特別法における被害者としての保護が優先する」とか言えないんですかね。

児童買春
Q 15歳の娘が援助交際をしているようです。なんとかやめさせたいのですが,娘が捕まったりするようなことはあるのでしょうか。

A 性交渉を伴う売春は売春防止法で違法とされた行為です。また,援助交際を繰り返すと,性的逸脱行為があるとして,補導の対象となります。
他方.児童買春は,児童買春禁止法において処罰の対象となる犯罪であり,法定刑は5年以下の懲役又は300万円以下の罰金とされています。児童買春の被害者でもあるあなたのお子さんは,被害者として事情を聴かれることも考えられます。捜査や公判に職務上関係のある者は,その職務を行うにあたり,児童の名誉及び尊厳を害しないよう注意しなければならないとされています。
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ぐ犯少年としての立場
しかし性交渉を伴う援助交際は売春であり,売春防止法で違法とされた行為です(売春3条)。ただし単純な売春行為だけであれば,同法に処罰規定はありません。もっとも,援助交際を繰り返している女子少年は,性の逸脱行為があるとして,補導の対象となります。売春防止法違反事件の売春をした女子少年は,将来罪を犯したり,刑罰法令に触れる行為をしたりするおそれのある少年(ぐ犯少年)として少年法によって家庭裁判所の審判に付される可能性があります。少年審判の制度については, Q61を参考にしてください。
さらに,平成20年12月1日に施行されたインターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律(通称:出会い系サイト規制法)によって,出会い系サイトの掲示板に児童を相手方とする異性交際を求める書き込みをすること(禁止誘引行為)は禁止されています(同法6条)。児童自らも,児童である自らを相手方とする交際を求めたり,金品を目的とした書き込みをしたりした場合には,同法による処罰の対象となります。
このように,援助交際をした児童は,児童買春の被害者であるとともに,ぐ犯少年として補導され,家庭裁判所の審判を受ける立場となります。