児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

女子高生と「援助交際」したオジサンが捕まった・・・誘った少女に「罪」はないの?

 刑務所に入るとか、罰金払うとかいう罰則はないのですが、虞犯で少年院送致くらいにはなるそうです。
 児童ポルノ・児童買春法の被害者保護が行われていない現状で、結局保護処分になっているようです。

http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20120923#1348132761
ぐ犯保護事件の調査方法について (家庭裁判所調査官研修所)H01
P28
第2節不純異性交遊と売春
1 女子ぐ犯における性の問題
司法統計年報によれば, ぐ犯の態様の中で「不純異性交遊」の占める割合は全体のl割強であるが,そのほとんどが女子で「不純異性交遊」は女子固有の問題と言ってもよい。女子ぐ犯の態様は「家出」 と「不純異性交遊」に集中しており「家出」と分類されたものも多くは不純異性交遊を伴っているので,女子ぐ犯の大部分は性の問題を抱えていることになる。女子の場合,性的逸脱と同時進行で生活全般が荒れていくことが多いのである。
ところで性的逸脱とは何を指すのだろうか。性行動のどの範囲までが許容され,どこから「不純異性交遊」になるのかという明確な基準はない。性に対する考え方は時代と共に変化し未成年者の性というだけで問題視されることは少なくなってきているしまた性的放縦がすべて非行に結び付くわけでもない。行為の有無でなくその質を問うこと,つまり,個々のケースにおいて,少年の性行動の意味するものや,その背景となる問題について吟味することが必要である。単に性的に派手な行動をとっているというだけでぐ犯事由に該当するのではなく,それが「自己の徳性を害する」ような行動であり,かつ荒れた生活態度なとから犯罪行為にまで発展するおそれがあるとき初めてぐ犯性と結び付くわけである。
本来,性そのものは非難されるべきものでなく,犯罪に至る可能性がなければ,介入すべきでない個人の領域である。性そのものにいたずらに否定的なイメージをもたせたり,何かひどく悪いことでもしたように認識することは避けなければならない。非行に至る性と,非行には結び付かない性があるわけであり,その点をあいまいにして,少年の自己イメージを損なってしまうことのないよう,留意が必要であろう。

http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20130915#1379130261
ぐ犯保護事件
那覇家庭裁判所沖縄支部決定平成24年11月30日
家庭裁判月報65巻5号109頁
       主   文
 少年を中等少年院に送致する。
       理   由
(ぐ犯事由及びぐ犯性)
 少年は,平成23年4月ころに携帯電話のサイトを利用して援助交際と称する売春行為を行い,児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反事件の被害児童となったことがあるほか,窃盗,傷害の非行歴2件を有し,同年11月21日に那覇家庭裁判所沖縄支部において保護観察に付された者であるが,平成24年3月に○○市内の公立中学校を卒業したものの,喫煙,深夜徘徊,無断外泊等の問題行動を繰り返しながら遊興に耽り,44回の補導歴を有するに至っていた上,平成24年7月12日ころから同年11月5日に東京都△△区内で警察官に保護されるまでの間,長期間にわたり家出をし,その間,暴力団関係者らと愛知県等に赴き,同県内所在のアパート等に住み込みながら,指定暴力団があっせんする,携帯電話の出会い系サイトを利用したデリバリーヘルスと称する売春行為を繰り返し,児童福祉法違反事件の被害児童となっていたものであって,少年は,保護者の正当な監督に服しない性癖があり,正当の理由がなく家庭に寄り附かず,犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し,かつ,自己の徳性を害する行為をする性癖があり,このまま少年を放置すれば,その性格及び環境に照らして,売春防止法違反,インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律違反等の罪を犯すおそれがある。

http://www.bengo4.com/topics/1897/
一方、ある掲示板サイトには、「よく援助交際でオジサンが捕まるけど、女子高生とかには何も罪ないのかな?お金目当てで体売って、相手だけ罪に問われるのは、なんか違う気がする」という疑問の声も書き込まれていた。

たしかに、学校などでは「援助交際をしてはいけない」といわれる。女子高生が自分から援助交際を持ちかけていたとしても、処罰されることはないのだろうか。加藤英典弁護士に聞いた。

●「買った側」だけが処罰される理由とは?
援助交際を持ちかけた女子高生は、処罰されません」

加藤弁護士はこう切り出した。なぜだろうか?
・・・・・・・
買春というのは、「買った側」のことだ。児童「売」春をした側が処罰されない理由は何だろうか?

●児童は「守られるべき」存在
「この法律が、『児童買春をした者』を処罰する一方で、『売春をした児童』を処罰しない理由は、そもそもこれが『児童の権利を守ること』を目的とする法律だからです。

児童が売春をして、体や心に大きな傷を負うという事態を防ぎ、児童の権利を守るための法律ですから、守られるべき児童を処罰する規定は存在しないのです」