児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

自己淫行罪と青少年淫行罪との区別(大阪高裁H20.9)

 大阪府の青少年条例は威迫とかが要件になっていて、これでもダブっていると思います。
 強制わいせつ罪と青少年条例の境界も曖昧です。

 しかし、いわゆる青少年条例によって処罰される児童を相手に淫行する行為が直ちに児童淫行罪に該当するわけではない。
 児童に淫行させる行為とは、児童に対して、淫行を強制したり勧誘したりして淫行させたり、事実上の影響力を及ぼして淫行することを助長促進したりなどの、児童に対する働きかけによって児童に淫行させる行為をいうと解されるのであって、上記のような児童に対する働きかけを伴うことなく、淫行の相手方になったにとどまる場合には、児童を相手に淫行する行為にはあたるにしても、児童に淫行させる行為には当たらないと言うべきである

大阪府青少年健全育成条例
http://www.pref.osaka.jp/houbun/reiki/reiki_honbun/k2010487001.html
(みだらな性行為及びわいせつな行為の禁止)
第三十五条 何人も、次に掲げる行為を行ってはならない。
一 青少年に金品その他の財産上の利益、役務若しくは職務を供与し、又はこれらを供与する約束で、当該青少年に対し性行為又はわいせつな行為を行うこと。
二 専ら性的欲望を満足させる目的で、青少年を威迫し、欺き、又は困惑させて、当該青少年に対し性行為又はわいせつな行為を行うこと。
三 性行為又はわいせつな行為を行うことの周旋を受け、青少年に対し当該周旋に係る性行為又はわいせつな行為を行うこと。
四 青少年に売春若しくは刑罰法令に触れる行為を行わせる目的又は青少年にこれらの行為を行わせるおそれのある者に引き渡す目的で、当該青少年に対し性行為又はわいせつな行為を行うこと。