児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

性犯罪者の実態と再犯に関する分析

 再犯率

http://www.moj.go.jp/PRESS/060331-1.pdf
性犯罪者処遇プログラム研究会報告書

平成18年3月
性犯罪者処遇プログラム研究会報告書
− 目 次 −
第1部
第1性犯罪者処遇プログラム研究会の概要1 構成員2 日程第2研究会提言の概要1 プログラムの実施目的2 処遇プログラムの対象者3 プログラム4 矯正と保護の連携5 プログラム指導者等6 処遇効果の検証とプログラムの維持管理7 その他 3 6
第2部
第3矯正施設におけるプログラムの概要1 対象者2 プログラムの構成3 プログラム受講の裏付け4 実施体制5 アセスメント6 プログラムの内容7 指導者の養成とサポート8 処遇効果の検証とプログラムの維持管理第4保護観察所におけるプログラムの概要1 対象者2 プログラムの構成3 プログラム受講の裏付け4 実施体制 11 21

5 アセスメント6 プログラムの内容7 受講するプログラムの種類8 保護観察官に対する研修等9 プログラムの効果の検証等10 関係する機関・団体等の活用
第5矯正と保護の連携27 1 処遇協議2 処遇記録・成果の共有3 処遇技術の共有4 処遇理論の共有5 問題意識の共有
第6今後の課題29 1 薬物療法について2 少年用性非行処遇プログラムについて3 刑期満了に伴う限界について
資料
資料1 海外視察報告
第1 米国 33
第2 英国 37
第3 カナダ 47
資料2 法務総合研究所調査の結果 59
−性犯罪者の実態と再犯に関する分析
資料3 矯正施設における性犯罪者アンケートの結果 75

資料2 法務総合研究所調査の結果 59
−性犯罪者の実態と再犯に関する分析
再犯調査の対象となった性犯罪者の再犯状況別構成比は,図2のとおりである。調査対象者のうち出所受刑者の再犯率は,39.9%(満期出所者では63.3%,仮出獄者では30.8%)であり,性犯罪再犯率は,11.3%(満期出所者では19.1%,仮出獄者では8.3%)であった。
これに対し,執行猶予者の再犯率は,13.5%(保護観察付き執行猶予者では18.8%,単純執行猶予者では12.1%)であり,性犯罪再犯率は,3.8%(保護観察付き執行猶予者では7.1%,単純執行猶予者では2.9%)であった


4 まとめ
今回の調査研究により,これまで統計的に必ずしも明らかでなかった性犯罪者の再犯率に関するデータを得られたほか,性犯罪者の実態及び再犯の状況等を類型別に明らかにするなどの成果を得ることができた。今回の調査では,性犯罪者の性犯罪再犯率は,出所受刑者が11.3%(満期出所者では19.1%,仮出獄者では8.3%),執行猶予者が3.8%(保護観察付き執行猶予者では7.1%,単純執行猶予者では2.9%)であった。
性犯罪者の類型別では,小児わいせつタイプには同種犯罪を繰り返す者が比較的多いことがうかがわれた。また,今回の調査対象者に関する限り,集団強姦タイプの性犯罪再犯率が0%であった。