児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

桧垣伸次「暴力的なビデオゲームの規制と言論の自由」比較法学 第46巻1号

I 暴力的なビデオゲームの規制と言論の自由
Brown v. Entertainment Merchants Association,131 S. Ct. 2729 (2011)
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(3 ) 本判決的意義
アメリカ法的歴史において,一般的には暴力の描写を規制しようとする努力はほとんど見られなかった。しかしながら,子どもの保護という観点においては, 1940年代に漫画的規制が問題になって以来,音楽やテレビなど,様々な「メディア」に着目して,その規制iが議論されてきており,本件ではゲームがその俎上に上った。Alito裁判官は、ゲームの特殊性を指摘し他のメディアとの相違点を強制するが, Scalia裁判官は, 「修正1条が命ずるような言論及びプレスの自由の基本原則は,コミュニケーンョンのための新しく異なった媒体が登場しても変わらない」と述べ,そのような王張を拒絶する。暴力的なビデオゲームが保護された言論であるということは,多くの下級審で主持されていたが,本件は,その点を明確にした点で大きな意味を持つ。本判決は, 一連の下級審の判決と概ね同じものであり,暴力的なビデオゲームの規制をめぐる問題に一応の終止符を打ったといえる。本判決の枠組みに従うと,害悪の証明は相当高い程度要求され,その要求を満たすのは極めて困難であろう。また,規制手段についても,非常に高いハードルが要求される。今後は,暴力的なビデオゲームの規制は相当困難になったといえる。