児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

プロバイダの刑事責任

削除要求を要件としています。

刑法各論 第5版(法律学講座双書)

刑法各論 第5版(法律学講座双書)

西田 刑法各論p118
1 プ口パイダーの責任
わいせつな情報や名誉毀損にあたる事実を含む情報をWeb上の掲示板やブログにアップロードした者について,わいせつ物陳列罪や名誉毀損罪が成立することには問題がないであろう。
問題は,そのような違法なコンテンツの存在を知りつつ削除しないプロパイダーに,これらの罪についての不作為による正犯または幇助犯を肯定しうるかである。明白に名普毀損的事実の摘示があり,削除要求が無視された場合であって,それにもかかわらず,プロパイダーがこれを意図的に放置するような場合には,プロバイダーのみが削除しうるという排他的支配を有するのであるから,不作為による単独正犯,すくなくとも幇助犯の成立を肯定してよいであろう(山口厚「プロパイダーの刑事責任」曹時52巻4号19頁,只木誠「インターネットと名普毀損」現代刑事法1巻8号49頁)