児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

児童買春罪と観念的競合になる罪ってなんだろう?

 強姦・強制わいせつ罪・製造罪などが考えられます。

児童買春法違反事件裁判結果調 平成20年 全国版
()は他罪と科刑上一罪となっている事件数
児童買春(4条)
3年       実刑1
         執行猶予4
2年以上3年未満 実刑2
         執行猶予25
1年以上2年未満 実刑13
         執行猶予58(1)
1年未満     実刑5
         執行猶予6
罰金       実刑494(1)
         執行猶予0
合計
         実刑515(1)
         執行猶予93(1)

 児童買春で懲役の実刑なんて、年20件。
 それでも上限が3年止まり。

 児童買春罪1罪の法定刑が3年(旧法)→5年(現行法)→7年(民主党案)と引き上げられても、検察庁と裁判所が付いてきていない。選択刑として罰金があると、略式が多くなる。
 本気で厳罰化を求めるのであれば、罰金刑をやめるべきですね。それをしないのは、やっぱり、立法者の意識の中に、
  援助交際する児童の方も悪い
  児童を買って捕まる方も運が悪い被害者だ
  実は大した害悪はない 害悪がわからない
というのがあるのだと思います。