児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

文献

「わいせつ図画頒布、わいせつ図画販売、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反、わいせつ図画販売目的所持被告事件 決定要旨」判例時報1934号

最決H18.5.16 評釈はありません。

大野幸夫「MGMv.GROKSTER判決の概要と課題」法とコンピューターNo.24'06.07.

winnyに言及されています。 5.2日本でも、今後の技術進歩の推移とコンテンツ分野即業の展聞を慎重に見極めながら対応すべきだろう。この点で、本判決でも概念自体明確ではない間接侵害(責任)の立法論が、安易に台頭する現状には問題がある。新技術導入と…

松尾誠紀「作為犯に対して介在する不作為犯(4) 」北大法学論集 57(2) [2006.7.31発行]

電子化されました。 いよいよ難しい話になってきて、わかんないんだけど。 http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/14544/1/57(2)_171-187.pdf これに対して、名誉毀損、競売入札妨害、わいせつ物陳列等が問題となる事例では、犯罪の終了時…

捜査研究「新連載 児童買春・ポルノ禁止法及び人身売買罪等の人身の自由を侵害する行為についての犯罪事実等のポイント」

条文チェックを怠ったようなケアレスミスが多いです。 http://www.tokyo-horei.co.jp/magazine/sousakenkyu/200608/ ■新連載 児童買春・ポルノ禁止法及び人身売買罪等の人身の自由を侵害する行為についての犯罪事実等のポイント(第1回) 法務省刑事局付検事…

福田尚司「顔全体に汗をかき周囲の様子をうかがいながら交番方向に向かって来た被告人を警察官が認めて交番に同行し事情聴取したことを端緒に発覚した覚せい剤取締法違反の事件において、原判決が否定した自首の成立を認めた事例」東京高裁H17.12.6研修第697号

自首にはあたるが、それを理由に自首減軽するほどではないということでした。 4 本判決は,本件においては.刑法42条1項の自首の要件がすべて充足され 被告人に同条項の自首の成立を骨認できるとしました。 たたし,自首は刑の裁量的減軽事由に過ぎず,原判…

福田尚司「道路整備特別措置法について」研修第697号 

検挙事案も報道されています。 債務不履行を処罰するのではなく、通行方法違反を処罰するものだそうです。 業務妨害罪とは観念的競合。 道路整備特別措置法 (目的) 第一条 この法律は、その通行又は利用について料金を徴収することができる道路の新設、改…

向精神薬の本一式

医療過誤受けると、買ってしまいますね。 協力医の説明を理解するのと、裁判所への説明のためには、入門書が必要です。

山中敬一「中立的行為による幇助の可罰性」関西大学法学論集 '06.06.15.

winnyにも触れてます。 情報提供類型 技術的助言や秘密情報、警備体制に関する情報の提供についても、物の提供の場合と同様の分離が可能であろう。 法ないし契約上提供が禁止されている場合には当該情報の提供は幇助にあたりうる。業務上許された情報提供で…

大阪弁護士会 刑弁情報 量刑調査報告

会員に配布されました。知らない罪名の相談が来たとき、重宝します。 PDFにしてOCR掛けて持ち歩いています(キーワード検索できます)。 一般の方には配布しないでしょうね。誤解とか早合点とか怖いですから。 児童ポルノ・児童買春の報告はありません。 児…

久木元伸「刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律」警察学論集59-7

窃盗と公務執行妨害の罰金刑の創設は、体刑求刑事件を緩和する方向で設けられたのではないとのことです。言われなくてもわかりますけど。 2 刑法第95条 なお、これまで公務執行妨害罪により起訴された事案というのは、検察官において、暴行・脅迫の程度や、…

「電磁的記録媒体に記録した児童ポルノに該当する記録を別の記録媒体に記憶させた行為は、児童買春・児童ポルノ禁止法7条3項の児童ポルノの「製造」に該当するとした事例(最高裁H18.2.20)」警察実務重要裁判例平成18年版

製造犯人が持っている児童ポルノは、とにかく、全部、押収して、吟味しましょう。 当初の児童ポルノ製造行為とその複製行為を行った者が同一人であるような場合には,最初の製造行為において児童に「姿態をとらせ」たことが,その後の複製を行った時点におい…

「児童ポルノ製造罪の構成要件である「児童に姿態をとらせる」行為を罪となるべき事実に明記しなかったことには理由不備の違法があるとして破棄自判された事例(東京高裁H17.12.26)」警察実務重要裁判例平成18年版

ややこしい条文にした立法者が悪いのか、条文読んでなかった捜査・検察・一審訴訟関係人が悪いのか? 2 児童買春・児童ポルノ禁止法7条には ①提供目的による児童ポルノ製造(同条2項) ② 児童に姿態をとらせての児童ポルノ製造(同条3項) ③ 不特定多数者提…

[児童ポルノ・児童買春][児童福祉法] 罪数論(研修)

罪数処理は悩ましい。 弁護人も、児童ポルノ罪の罪数・前提性行為と製造罪との罪数に悩んでいます。児童福祉法の裁判例も集めています。 東京高裁H17.12.26は 児童淫行罪と製造罪は観念的競合 と判示した。検事がこういう処理を推奨していて、家裁判決でも散…

≪刑事政策の窓≫ 「即決裁判手続について」初又且敏 (最高検察庁事務取扱検事) 罪と罰2006.6

同級生なので読んでみました。 大変勉強になりました。 弁護士会からの研修の案内も届いています。

ヒマワリとカエル↑→

今朝は380cmでした。

年齢不知

風俗店の客などの場合 「ヘルス嬢がまさか18歳未満だとは知りませんでした」と言い張れば通る という俗信があって、弁護士にもそうアドバイスする人もいるようですが、事実認定レベルではそう容易くないことに注意すべきです。 故意などの主観的要素の認定…

平成17年度重要判例解説

名誉毀損罪継続犯説に、山口厚先生は反対。 http://www.yuhikaku.co.jp/bookhtml/comesoon/00007.html 山口厚 インターネット上の名誉毀損罪における犯罪の終了時期 大阪高裁平成16年4月22日第5刑事部判決 (平成15年(う)第1995号名誉毀損被告事件) (判…

[ハイテク犯罪・サイバー犯罪] 松尾誠紀「作為犯に対して介在する不作為犯(2)」北大法学論集56巻第6号

東京高裁H16.6.23に触発されて、プロバイダの刑事責任について詳細に述べています。 行為後正犯説 行為後従犯説 まさか、共謀共同正犯(名古屋地裁、東京地裁)なんて予想外ですよね。

児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律二条三項各号のいずれかに掲げる姿態を児童にとらせ電磁的記録に係る記録媒体に記録した者が当該電磁的記録を別の記録媒体に記憶させて児童ポルノを製造する行為と同法七条三項の児童ポルノ製造罪の成否 最高裁H18.2.20(判例時報1923号)

判決の10倍以上の字数をかけて解説しています。「解説は買え」と言わないで判決理由で書いてほしいところです。 なお、3号製造罪は「姿態をとらせた者」の身分犯だとされました。「姿態をとらせ」は実行行為ではないということです。 http://www.courts.g…

条解刑事訴訟法 

http://www.koubundou.co.jp/books/pages/kbn0911.html こういうちょこちょこ見る本はcdrom版になりませんか?

犯罪の多角的検討(渥美東洋先生古稀記念)

買って、必要な箇所を残して、弁護士会へ寄付。http://www.yuhikaku.co.jp/bookhtml/comesoon/00007.html 犯罪の多角的検討―渥美東洋先生古稀記念作者: 田口守一,井田良,井上正仁,椎橋隆幸出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 2006/05メディア: 単行本 クリック:…

大橋充直「ハイテク犯罪の情状立証」捜査研究 '06.05.

弁護人のいうことはおきまりですね。

他人に譲渡する意図を秘し、自ら利用するように装って、預金口座を開設し、銀行から自己名義の預金通帳及びキャッシュカードの交付を受けた行為

先週あたりから考えています。 辻裕教「他人に譲渡する意図を秘し、自ら利用するように装って、預金口座を開設し、銀行から自己名義の預金通帳及びキャッシュカードの交付を受けた行為について詐欺罪の成立を認めた事例」警察学論集第58巻第9号 松並孝二…

梅棹忠夫著作集(全23巻)

大人買い。 京大のフィールドワークには惹かれる。 http://item.rakuten.co.jp/book/558282

「年少者強姦事件の加害者の犯歴と再犯に関する分析結果報告(案)」科学警察研究所捜査支援研究室

そのうち公刊されるでしょう。 1.目的 13歳未満の年少者を対象とした強姦事件を行なった加害者に関する前歴や再犯の状況を明らかにすることを目的とする。

[ハイテク犯罪・サイバー犯罪]斎藤あゆみ「ネットワーク利用犯罪におけるプロバイダの刑事責任」

削除義務はないというんですね。 まさかサーバー設置や掲示板設置を作為の正犯とするというのは思い及ばないようです。 斎藤あゆみ「ネットワーク利用犯罪におけるプロバイダの刑事責任」専修法研論集 '05.09.第六章 プロバイダの不作為による犯罪の成否 1 …

森亮二「プロバイダの刑事責任」情報通信ジャーナル '05.12.

読者の希望を代弁しているようですが、刑事法はそんなに甘くありません。 法定しないと不安じゃないですか? 幇助になったり正犯になったり。 今後について プロバイダ等の刑事讃任の問題は、重要な問題であl)ながら、これまであまり議論されてきませんでし…

狙われない子どもにする!親がすべきこと39

奥村も取材に協力しています。 加害者の視点で・・・ だそうです。 http://www.fusosha.co.jp/senden/2006/051367.php 狙われない子どもにする!親がすべきこと39作者: 国崎信江出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2006/04メディア: 単行本この商品を含むブログ…

「更生に資する刑事弁護」奈良弁護士会

大阪弁護士会の図書館に入りました。 目次 ごあいさつ 奈良弁護士会会長福井英之1 「一期一会」わたしの国選弁護人活動について 繁田賓造2 奈良ダルクより 矢澤祐史6 事件記録 『どうしてこんなに被告人のために一生懸命やるんですか』 『子どもを施設から引…

地裁事件と家裁事件の控訴審での弁論併合について

難しいみたいです。 刑裁資料第49号「全国刑事裁判官合同議事要録」239頁 司法協会『書記官事務を中心とした刑事控訴審の研究』 研究 判タ351号53ページ