児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

本判決は,「わいせつな行為」の定義について直接的には言及していないものの,その判示内容に照らせば,従来,名古屋高金沢支部判昭和36年5月2日下級裁判所刑事裁判例集3巻5~6号399頁で示されていた定義「徒に性欲を興奮又は刺激せしめ且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し善良な性的道義観念に反するもの」や,原判決が示していた「性的自由を侵害する行為」といった定義を採用したものでないことは明らかである。(判例タイムズ1452号)


 わいせつの定義ないですよ。

強制わいせつ罪の成立と行為者の性的意図の要否
対象事件|
平成29年11月29日判決最高裁判所大法廷
児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反,強制わいせつ,犯罪による収益の移転防止に関する法律違反被告事件
裁判結果|
上告棄却
原  審|
大阪高等裁判所
平成28年10月27日判決
第1 審|
神戸地方裁判所
平成28年3月18日判決
公刊物|
刑集71巻9号467頁
参照条文|
刑法(平29法72号改正前)176条

なお,本判決は,「わいせつな行為」の定義について直接的には言及していないものの,その判示内容に照らせば,従来,名古屋高金沢支部昭和36年5月2日下級裁判所刑事裁判例集3巻5~
6号399頁で示されていた定義「徒に性欲を興奮又は刺激せしめ且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し善良な性的道義観念に反するもの」や,原判決が示していた「性的自由を侵害する行為」といった定義を採用したものでないことは明らかである。
5 本判決は,昭和45年判例を約半世紀ぶりに変更し,強制わいせつ罪の解釈を明確化したものとして,重要な意義を有するといえよう。
[判決]
主    文
本件上告を棄却する。
当審における未決勾留日数中280日を本刑に算入する。
理    由
1 弁護人松木俊明,同園田寿の各上告趣意,同奥村徹の上告趣意のうち最高裁昭和43年(あ)第95号同45年1月29日第一小法廷判決・刑集24巻1号1頁(以下「昭和45年判例」という。)を引用して判例違反,法令違反をいう点について
(1) 第1審判決判示第1の1の犯罪事実の要旨は,「被告人は,被害者が13歳未満の女子であることを知りながら,被害者に対し,被告人の陰茎を触らせ,口にくわえさせ,被害者の陰部を触るなどのわいせつな行為をした。」というものである。