児童買春１罪・前科無・否認→実刑の判決が報道されています。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/101216/crm1012161748017-n1.htm
高校３年の女子生徒（１７）にわいせつな行為をしたとして、児童買春・ポルノ禁止法違反の罪に問われた元巡査長＝懲戒免職＝に山口地裁は１６日、懲役８月（求刑懲役１年）の判決を言い渡した。
判決理由で向野剛裁判官は「規範意識に問題があるのは明らかで、社会内での更生は期待できない」と指摘。「控訴するだろうが、警察官になった日のことをよく思い出してほしい」と諭した。
弁護側は「わいせつな行為をしたとき、年齢を認識していなかった」と無罪を主張していた。
結構観測しています。
前科前歴の関係で執行猶予が付けられないものが大半ですが、前科なしでも、欺罔や否認の場合は実刑があるようです。
否認するにしても、どこまでやるかは被告人に決めてもらいますが、実刑のリスクを冒して否認して、被害児童の尋問までやるかというと、ちょっと慎重になって、被告人も弁護人も煮え切らない訴訟態度になることがあります。
原審はちょっと認識薄める程度の主張をしてとりあえず執行猶予を確保して、控訴審で全面的に主張するとかもあります。
「実刑でもいいから否認する」と言う場合は、委任契約書上に一筆書いてもらいます。
児童買春１罪の実刑事案
東京地裁H12懲役06月
札幌地裁H15懲役06月
札幌地裁H16懲役2年00月
静岡地裁H14懲役08月
京都地裁H16懲役1年04月（前科無 否認）
名古屋地裁H13懲役10月
千葉地裁H15懲役1年
函館地裁H14懲役08月
福岡地裁H16懲役09月
名古屋地裁H12懲役1年
名古屋地裁H15懲役09月（前科無 否認）
岐阜地裁H15懲役1年02月
岐阜地裁H14懲役08月
さいたま地裁H13懲役10月
松山地裁H16懲役2年08月
神戸地裁H16懲役1年06月
新潟地裁H14懲役10月
東京地裁H12懲役08月
大津地裁H15懲役10月
富山地裁H15懲役08月
富山地裁H16懲役06月
東京地裁H14懲役08月（前科無 欺罔）
名古屋地裁H15懲役1年02月
山口地裁H16懲役1年（否認）
福岡地裁H12懲役0懲役6月
東京地裁H16懲役08月
長野地裁H18懲役1年2月
長崎地裁H18懲役07月
名古屋地裁H19懲役10月
鹿児島地裁H18懲役10月
長野地裁H18懲役1年02月
岐阜地裁H14懲役08月
和歌山地裁H18懲役08月
東京地裁H17懲役10月
東京地裁H18懲役1年
那覇地裁H17懲役1年04月
札幌地裁H19懲役10月（欺罔）
佐賀地裁H19懲役08月
福岡地裁H19懲役1年
横浜地裁H19懲役07月
大阪地裁H19懲役08月
大阪地裁H19懲役2年
宇都宮地裁H20懲役1年08月
福岡地裁H20懲役08月
横浜地裁H20懲役10月
横浜地裁H19懲役1年06月
前橋地裁H18懲役1年08月
福岡地裁H14懲役1年06月（前科無 継続的）
高知地裁H21懲役1年02月（前科無 欺罔）
横浜地裁H21懲役 10月
横浜地裁H21懲役 10月
札幌地裁H20懲役1年06月
名古屋地裁H19懲役 10月
神戸地裁H20懲役08月
年齢知情性の否認というのは、たいていの県条例には年齢確認義務が規定されていて、もし「対償供与の約束」を訴因から除外して、青少年条例違反で起訴されれば、処罰可能性が出てきますよね。
