児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

青少年条例違反1 児童ポルノ公然陳列2で懲役2年6月執行猶予4年(奈良地裁葛城支部h26.11.12)

児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反,わいせつ電磁的記録記録媒体陳列,奈良県青少年の健全育成に関する条例違反(昭和51年奈良県条例第13号)被告事件
奈良地方裁判所葛城支部平成26年11月12日判決
       主   文
被告人を懲役2年6か月に処する。
この裁判確定の日から4年間その刑の執行を猶予する。
       理   由

(罪となるべき事実)
 被告人は,
第1 平成26年1月6日から同月14日までの間,前後2回にわたり,奈良県C市(省略)において,同所に設置されたパーソナルコンピュータから,児童であるDを相手方とする性交又は同人による性交類似行為に係る同人の姿態等を視覚により認識することができる方法により描写した電磁的記録であり,かつ,男女の性器又は性交場面等を露骨に撮影したわいせつな電磁的記録である(省略)と題する各動画データを,「a,Inc.」がアメリカ合衆国カリフォルニア州内に設置して管理運営するaコンテンツマーケットのサーバコンピュータにそれぞれ送信して記憶・蔵置させ,不特定多数のインターネット利用者に対し,前記動画データ2点の閲覧が可能な各状況を設定し,もって児童ポルノであるわいせつな電磁的記録に係る記録媒体を公然と陳列した
第2 前記Dが18歳に満たない青少年であることを知りながら,同年4月18日午後0時頃から同日午後4時30分頃までの間,奈良県E市の当時の被告人方において,単に自己の性的欲望を満たす目的でDと性交し,もって青少年に対してみだらな性行為をした
(以上,平成26年7月9日付け起訴状記載の各公訴事実に対応)
第3 同年4月23日から同月27日までの間,前後2回にわたり,奈良県C市(省略)において,同所に設置されたパーソナルコンピュータから,児童であるFを相手方とする性交に係る同人の姿態等を視覚により認識することができる方法により描写した電磁的記録であり,かつ,男女の性器又は性交場面等を露骨に撮影したわいせつな電磁的記録である(省略)と題する各動画データを,「a,Inc.」がアメリカ合衆国カリフォルニア州内に設置して管理運営するaコンテンツマーケットのサーバコンピュータにそれぞれ送信して記憶・蔵置させ,不特定多数のインターネット利用者に対し,前記動画データ2点の閲覧が可能な各状況を設定し,もって児童ポルノであるわいせつな電磁的記録に係る記録媒体を公然と陳列した
(平成26年9月8日付け起訴状記載の公訴事実に対応)
ものである。
(証拠の標目)
(省略)
(法令の適用)
 被告人の判示第1及び第3の各所為のうち,各児童ポルノ公然陳列の点はいずれも包括して平成26年法律第79号附則2条により同法による改正前の児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律7条4項前段,2条3項1号に,各わいせつ電磁的記録記録媒体陳列の点はいずれも包括して刑法175条1項前段に,判示第2の所為は奈良県青少年の健全育成に関する条例(昭和51年奈良県条例第13号)42条1項,34条1項にそれぞれ該当するが,判示第1及び第3の各所為のうち各児童ポルノ公然陳列と各わいせつ電磁的記録記録媒体陳列はいずれも1個の行為が2個の罪名に触れる場合であるから,いずれも刑法54条1項前段,10条により1罪として重い平成26年法律第79号による改正前の児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反(児童ポルノ公然陳列罪)の刑で処断し,判示各罪についていずれも所定刑中懲役刑を選択し,以上は刑法45条前段の併合罪であるから,同法47条本文,10条により刑及び犯情の最も重い判示第1の罪の刑に法定の加重をした刑期の範囲内で被告人を懲役2年6か月に処し,情状により同法25条1項を適用してこの裁判確定の日から4年間その刑の執行を猶予することとする。
(量刑の理由)
・・・
しかしながら,他方,被害児童らの側との間でいずれも示談が成立しており,合計250万円の被害弁償がなされていること,被告人が,保釈された後,拡散したわいせつな動画データの削除により被害の拡大や残存防止に努めていること,本件各犯行を全て認めて反省の態度を示していること,