児童買春罪・製造罪・淫行罪で逮捕された人からの相談としてよくあるんですが、逮捕されちゃってからではもう遅いわけですが、話を聞いて分析するに、
出頭=自首と誤解していること
福祉犯は原則逮捕の運用になっていることを知らないこと
逮捕相当事案かそうでないのかの見分けが付いていないこと
「悪質な事案しか逮捕されない」「警察が来てから認めれば逮捕されないだろう」という地元の弁護士の回答を軽信したこと
何が有罪の証拠になるのかを知らないこと
事前調整ができないこと
一度出頭すると引き返せないのに、事前の準備をしないこと
警察が被疑者の言ったこと・言いたいことを全部記録してくれると楽観していること
否認されがちな事項について、警察の誘導にのって、認否不明ないし否認の供述をしてしまう
というところでしょうか。
検挙された人うち逮捕される率が、微妙な数字ですので、たしかに、うまく自首すれば、逮捕されない方に持って行ける可能性がある罪です。
確実に法律上の自首をして、自習の法的効果を目指すのなら、事前に弁護士と相談して、自首のメリット・デメリットとかをよく聞いて、弁護士に準備・調整してもらう必要があると思います。
ちなみに、児童ポルノ・児童買春の公判請求事件で自首が認められた事件も、自首減軽になった事件も、いまのところありません。
児童ポルノ所持容疑逮捕=滋賀
2011.04.16 読売新聞
「DVDをばらまく」と言われた女子高生が守山署に相談したところ、容疑者が14日、同署に出頭した。
児童買春容疑で25歳男逮捕 母に見つかり諭され出頭=大阪
2009.03.05 読売新聞
同署によると、容疑者は一人暮らしで、4日昼、訪問してきた母親に女子生徒と一緒にいるのを見つかって諭され、母親に付き添われて交番に出頭、容疑を認めたという。
女子高生にみだらな行為をした疑い
2009.05.01 中日新聞
同署によると、容疑者は4月中旬、沖縄の実家に戻っていたが、発覚を恐れ出頭した。事実は認めているという。
恐喝:テレビカメラのテープ脅し取る 容疑で出会い喫茶経営者逮捕−−横浜 /神奈川
2008.10.09 毎日新聞
県警が同日、喫茶の男性従業員を県青少年保護育成条例違反容疑で逮捕し、家宅捜索していた。カメラマンが県警に被害届を出し、捜査を知った容疑者が8日、同署に出頭した。
児童買春の疑いで元風俗店経営者を逮捕 愛知・名東署 【名古屋】
2001.06.15 朝日新聞
調べでは、A容疑者は昨年4月18日午後7時55分ごろ、名古屋市名東区内のホテルで、同市内のアルバイト店員の少女(17)に、18歳未満であると知りながら、みだらな行為をした疑い。今月12日、同容疑者は同署に出頭し、逮捕された。