児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

法務教官による児童淫行罪につき「被害児童が同意している」という主張があった事例(水戸地裁H26.3.28)

 児童淫行罪というのは承諾がある場合の罪ですから、的外れの弁解です。児童淫行罪の趣旨というのを理解しないまま裁判を終えてしまった感じです。
 少年院という閉鎖施設で教官からされたことに純粋に同意する事の方が珍しいでしょう。

法務教官の児福法違反:実刑、懲役2年4月−−地裁判決 /茨城2014.03.29 毎日新聞
 少年院に収容中の少年2人に淫らな行為をさせるなどしたとして、特別公務員暴行陵虐罪と児童福祉法違反に問われた被告(34)の判決公判が28日、水戸地裁であり、佐藤弘規裁判長は「矯正教育を行う少年院制度への信頼を大きく揺るがしかねない」として、懲役2年4月(求刑・懲役4年)の実刑判決を言い渡した。
 判決によると、被告は2013年8月28日〜11月29日、勤務していた少年院で、当時18歳と15歳の収容少年に淫らな行為をさせたり、したりした。被告は「少年らが嫌がっている様子はなく、同意していると思っていた」と主張。しかし、佐藤裁判長は「極めて軽率で、法務教官としてあるべき規範意識が欠落している」と指摘した。