こういうパターンはよくあります。
被告人「示談するお金はないが謝罪の手紙だけでも出したい」
国選弁護人「そんなことしたら被害感情が増して逆効果。出さない方がいい」
被告人質問「(被害者不在の法廷で)被害者にお詫びしたいと思います」
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一審裁判所「なんら慰謝の措置を取っておらず、真剣に反省しているのか疑わしい」
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控訴審で弁護人経由で謝罪の手紙
被害者から弁護人に「許さない」という返事→被告人へ
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被告人質問「被害者が怒っていることがよくわかりました。取り返しが付かないことをしてしまったことを実感し反省している。」
控訴審裁判所「(被害感情は依然厳しいが)被害者に謝罪の手紙を出すなど、一定の努力をしたことが認められる。原判決後に反省を深めている」
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刑期・未決勾留日数算入で考慮
被告人が起案して弁護人が内容を添削して弁護人経由で送る場合はプラスに働くと考えています。マイナスに評価した判決を見たことがない。
被害者から怒られるから謝罪もしないというのは、そういう辛い状況を体験したくないという被告人の思惑と、示談が成立しなければ報酬が加算されないという国選弁護人の思惑が相まった結果で、被告人には不利な対応だと思います。
たいていの被告人は「国選弁護人から『そんなことしたら被害感情が増して逆効果。出さない方がいい』と言われたから」と弁解しますが、被告人も楽な方に流されています。
往来で足を踏んだくらいでも謝るのに、犯罪の被害を与えておいて全然謝らないというのは、非常識ですね。
特に、福祉犯の場合、見過ごされがちな「商業的性的虐待である」「被害児童の徳性を損なった」という罪の本質を被告人が学習・理解したことを示す重要な情状立証だと思います。
ということで、控訴審の弁護人は、被害者10人分くらいへの謝罪文を添削中です。どうせ清書してもらうので、PDFにして注釈つけていけば楽です。