児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

関税関係基本通達集における児童ポルノ

関税関係基本通達集における児童ポルノ

関税関係基本通達集 令和元年度版 上巻
児童ポルノの取扱い)
69の2-1の2
児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成11年法律第52号。以下「児童ポルノ法」という。)第2条第3項《定義》に規定する児童ポルノ(以下「児童ポルノ」という。)の取扱いは次による。
(1)児童ポルノは児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものであり、性器等(児童ポルノ法第2条第2項に規定する性器等(性器、肛門又は乳首)をいう。以下同じ。)が描写されておらず、又は性器等にぼかしが施されているものであっても、児童ポルノに該当する。
なお、実在する児童の姿態を描写したものとは認められないアニメーション等は、児童ポルノに該当しない。

(2)児童ポルノ法第2条第3項第1号に規定する「性交類似行為」とは、実質的にみて性交と同視し得る態様における性的な行為(例えば、異性間における性交とその態様を同じくする状況下におけるあるいは性交を模して行われる手淫行為、口淫行為、同性愛行為等)をいう。

(3)児童ポルノ法第2条第3項第3号に規定する「衣服の全部又は一部を着けない」とは、社会通念上衣服と認められる物を全く着用していないか、又は衣服の一部を着用していない状態をいう。

(4)児童ポルノ法第2条第3項第3号に規定する「児童の性的な部位」とは、性器等若しくはその周辺部、臂部又は胸部をいう。
これは、性器等のみでは裸の児童の後方から撮影し、性器等が写っていない場合に対象外となることから、性器の周辺部・臂部・胸部を含むものとしていることに留意する。

(5)児童ポルノ法第2条第3項第3号に規定する「殊更に」とは、一般的には、「合理的理由なく」「わざわざ・わざと」の意味と解されており、児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものの内容が性欲の興奮又は刺激に向けられていると評価されるものかどうかを判断するためのものである。
その判断は、児童の性的な部位が描写されているか、児童の性的な部位の描写が画像全体に占める割合(時間や枚数)等の客観的要素に基づいてなされるものである。
例えば、水浴びをしている裸の幼児の自然な姿を親が成長記録のため撮影したような場合は、その画像の客観的な状況から、内容が性欲の興奮又は刺激に向けられていると評価されるものでない限り対象外となる。

(6)児童ポルノ法第2条第3項第3号に規定する「強調」とは、「露出」のみでは、児童の性的な部位が隠れていても強調・誇示されている場合が含まれないことから、児童の性的な部位の「強調」も対象とすることとしたものであり、具体的には、描写の方法を含めた、写真・映像等の全体から判断するものである。
例えば、着衣の上から撮影した場合や、ぼかしが入っている場合や、児童が意識的に股間や胸を強調するポーズをとっていない場合であっても、性器等やその周辺部を大きく描写したり、長時間描写しているかどうか、着衣の一部をめくって該当部分を描写しているかどうかなどの諸要素を総合的に勘案して判断する。

(7)児童ポルノの取扱いは、学術研究、文化芸術活動、報道等に関する国民の権利及び自由を不当に侵害しないように留意し、児童に対する性的搾取及び性的虐待から児童を保護しその権利を擁護するとの本来の目的を逸脱して他の目的のためにこれを濫用することがあってはならないと児童ポルノ法第3条に規定されていることに留意する。

(該当通知)
69の2-2
法第69条の2第3項の規定による通知は、「輸出してはならない貨物該当通知書」 (C-5600)(外国郵便物にあっては、「外国郵便物に係る輸出してはならない貨物該当通知書」(C-5602))を、当該通知に係る輸出貨物の検査を行った税関官署から当該貨物を輸出しようとする者に直接又は配達証明付郵便若しくは民間事業者による信書の送達に関する法律(平成14年法律第99号)第2条第6項
《定義》に規定する一般信書便事業者の提供する同条第2項に規定する役務のうち配達証明付郵便に準ずるものとして税関長が認めるものをもって交付することにより行う。
ただし、これらによりがたい場合には、前記2 41の(3)及び2の42の(3)による公示送達によるものとする。

(該当物品の処理)
69の2-3法第69条の2第3項の規定による通知を受けた者は、当該通知に係る貨物につき自発的に次の処理をすることができる。
なお、当該通知に不服がある場合は、法第8章の定めるところによる。
(1)廃棄又は滅却
(2)該当箇所の修整又は削除
(3)任意放棄

(輸入してはならない貨物の取扱い)
69の11-1
法第69条の11第3項の「この章に定めるところに従い輸入されようとする貨
物」とは、輸入申告された貨物又は日本郵便株式会社から提示された郵便物を
いう。
したがって、この章の規定の適用をいまだ受けていない保税貨物等の中に法第
69条の11第1項第7号又は第8号に規定する輸入してはならない貨物に該当する
貨物があってもその段階においては同条第3項の規定は適用されない。

(風俗を害すべき物品の取扱い)
69の11-1の2
「風俗を害すべき」物品の取扱いについては、従来の判例を踏まえ、次によ
る。
(1)「風俗」とは専ら性的風俗を意味するので、輸入禁止の対象はわいせつ
な書籍、図画等に限るものとする。
(2)「風俗を害すべき」物品の審査は、輸入貨物に対する通常の税関検査過
程で発見された書籍、図画等を対象とするものである。
ただし、思想内容等それ自体を網羅的に審査し規制することを目的とするもの
ではないことに留意する。

(わいせつ物品の取扱い)
69の11-1の3
わいせつ物品の取扱いは、従来の判例等を踏まえ、次による。
(1)書籍、図画及び動画等男女の露出された性器が描写されている書籍、図画
及び動画等については、原則として、わいせつ性を有する物品として取り扱
う。
ただし、性器が描写されている書籍、図画及び動画等であっても、その描写の
程度とその手法、その描写が作品全体に占める比重、構成等を総合的に考慮し
て、主として観る者の好色的興味に訴えるものと客観的に認められないものに
ついては、わいせつ性を有する物品としては取り扱わないものとする。
具体的には、次のイからチのいずれかに該当する場合には、わいせつ性を有す
るものとしては取り扱わないものとする。
イ性器の描写が不明瞭又は不鮮明であるもの
口殊更に強調することなく性器が描写されているものであって、性交又は愛撫
若しくは勃起の描写がなく、性器の輪郭程度しか判別できない大きさのもの
ハ性交又は愛撫若しくは勃起の描写がなく、日常生活において衣類をつけてい
ない民族が描写されたもの
二性器の描写が単純化されたアニメーションであるものホ医学・医療用又は性
教育用と認められるものへ写真集・写真雑誌であって、性交又は愛撫若しくは
勃起の描写がなく、性器の描写されている写真が、作品全体のごく一部である
と認められるもの
ト動画であって、性交又は愛撫若しくは勃起の描写がなく、通常の速度で映写
又は再生された画面において、性器が殊更に強調されることなく短時間描写さ
れたもの、あるいは、強調されたものであっても、性器の描写が瞬間的なもの
チその他、性器の描写がその程度と手法、作品全体に占める比重、構成等を総
合的に考慮して、主として観る者の好色的興味に訴えるものと客観的に認めら
れないもの
(2)人形・工芸品類又は模造性器具
性器が描写又は模倣されている人形・工芸品類又は模造性器具については、原
則として、わいせつ性を有する物品として取り扱う。
ただし、次に掲げるもののいずれかに当たるものについては、わいせつ性を有
する物品としては取り扱わない。
イ人間の肌の色以外の色彩等を施したもの
ロ現実感に欠けるもの
ハ描写又は模倣が精巧でないもの
二医学・医療用又は性教育用と認められるもの
児童ポルノの取扱い)
69の1-11の4
児童ポルノの取扱いは前記69の2-1の2による。

(該当通知)
69の11-2
法第69条の11第3項の規定による通知は、「輸入してはならない貨物該当通知書」 (C 5800)(外国郵便物にあっては、「外国郵便物に係る輸入してはならない貨物該当通知書」(C-5802))を、当該通知に係る輸入貨物の検査を行った税関官署から当該貨物を輸入しようとする者に直接又は配達証明付郵便若しくは民間事業者による信耆の送達に関する法律(平成14年法律第99号)第2条第6項《定義》に規定する一般信書便事業者の提供する同条第2項に規定する役務のうち配達証明付郵便に準ずるものとして税関長が認めるものをもって交付することにより行う。
ただし、これらによりがたい場合には、前記24-1の(3)及び2の4-2の(3)による公示送達によるものとする。

(該当物品の処理)
69の11-3
法第69条の11第3項の規定による通知を受けた者は、当該通知に係る貨物につき自発的に次の処理をすることができる。
なお、当該通知に不服がある場合は、法第8章の定めるところによる。
(1)法第34条の規定による廃棄(2)法第45条第1項ただし書(法第36条第1項、第41条の3、第61条の4,第62条の7及び第62条の15において準用する場合を含む)の規定による滅却
(3) 法第75条の規定による積戻し(児童ポルノを除く。)
(4) 該当箇所の修整又は削除
(5) 任意放棄