福祉犯・性犯罪の被害児童の相談相手として他に適当な機関がないので、こじれると早晩警察に持ち込まれることになります。犯罪ですからチョイスとしては正解。
弁護士が示談交渉している最中でも「示談したらどうなるのか?」と警察に持ち込まれることがあります。
別に悪いことではありませんし、奥村も被害者側の代理人としては「警察に届け出るかどうかは任意」という姿勢です。弁護士からは情報を提供して決断していただく。
犯人側からすれば、発覚した場合は「示談して穏便に」と示談にこだわるのではなく、警察も動いているかもしれないことにも留意して、民事・刑事の対応をすべきです。
父親、悩んだ末届け出 わいせつ容疑の教諭逮捕 伊勢崎 /群馬県 2007.03.02 朝日新聞社
教え子にわいせつな行為をした疑いで1日に逮捕された小学校の臨時教諭(42)。被害者の父親は学校や県教委に相談したが、対応に納得できず、最終的には悩んだ末に警察に被害を申告した。
女児から話を聞いた父親は1月21日、学校に相談。24日には県教委にも、校名と容疑者の名前を挙げ、「うちの娘にへんなことをする先生がいる」と訴えた。
学校側が容疑者から事情を聴いたうえで、県教委などにした説明は、「先生が後ろから、だーれだ、と児童に目隠しをし、その際に口に指が入った」「誘拐ごっことして女児と2人でトイレに入る。体を持ち上げてドアの上から外をのぞかせて、犯人さがしをさせた」などという内容で、「遊びの一環」という容疑者の主張を伝えるものだった。
学校は矢内容疑者を自宅待機にするなどしたが、父親は「遊びの一環」などという説明に納得できず、2月20日になって地元の警察署に届け出た。同署によると、娘のことを思い、事件を公にするかどうか悩んでいた様子だったという。
教員逮捕を受け、地元教育委員会は「事実確認の途中でこうなってしまったのは残念」と話す。