児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

女性に「謝罪するなら裸になれ」という趣旨の話をして全裸にし写真を撮影するなど行為につき強制わいせつ罪で逮捕され、起訴猶予になった事例

 行為者の性的意図が怪しいですよね。
 傾向犯説の最決s45.1.29があって、最近でも傾向犯説の
①広島高裁h23.5.26*1
東京高等裁判所H28.2.19*2(上告中)
③広島高裁岡山支部H22.12.15*3
福岡高裁h26.10.15*4
⑤東京高裁h13.9.18*5
があります。
 最近では、性的意図不要説のように誤解されかねない判例(東京高裁h26.2.13)・誤解して性的意図不要と判示してしまった神戸地裁h28.3.18(控訴中)があります。

http://digital.asahi.com/articles/ASJ8V5SJFJ8VUUHB01H.html
栃木県真岡市で先月25日、駐車場のトラブルから女性を全裸にして写真を撮ったなどとして、脅迫と強制わいせつの疑いで逮捕された男性について、宇都宮地検は26日、不起訴処分とした。理由は明らかにしていない。

強制わいせつ容疑で男逮捕 駐車場トラブル「謝るなら裸に」撮影 /栃木県
2016.08.02 朝日新聞
 駐車場のトラブルから女性を全裸にして写真を撮影したなどとして、宇都宮南署は1日、容疑者を脅迫と強制わいせつの疑いで逮捕し、発表した。容疑者は「裸にしたのは合意のうえだ」などと容疑の一部を否認しているという。
 署によると、容疑者は7月25日夜、経営する書店の事務室で、トラブルの相手となった県央在住のアルバイト男性(22)を「本当ならぶっ殺しているところだ」などと脅したうえ、男性の交際相手の女性(20)に「謝罪するなら裸になれ」という趣旨の話をして全裸にし、写真を撮影するなどのわいせつ行為をした疑いがある。
 被害者2人が24日に知人宅を訪れた際、容疑者が借りている駐車場に無断で車を止めたため、容疑者が2人の車の前に自分の車を止めて発進できないようにした。25日昼ごろ、車を移動してもらうため、被害者の女性が容疑者に会うと「謝罪に来い」と言われて男性と書店を訪れ、被害に遭ったという。
 2人が翌日、署に通報して発覚した。