児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

脅迫を持って淫行した場合は、児童淫行罪は成立しない

 執拗に脅迫メールを送ると、反抗困難になって、強制わいせつ罪・強姦罪ですよね。
 児童淫行罪の成立要件の問題としては、「淫行させた」というためには、犯人から児童への事実上の影響力があって、そのために、被害児童が「淫行した」と言える関係が無いとだめなんですが、「執拗な脅迫」がある場合は、「淫行した」といいにくくなりますよ。

広島地裁H16
 被害児童は被告人の命令によって、性行為に応じる姿勢を取ったことが認められる。
 しかし、これは脅迫による反抗抑圧の結果であって、児童が性交に応じたからといって、児童が淫行したと評価することはできない。淫行させるとは児童の淫行を利用ないし助長する行為を指し、児童に淫行することを強要したり、自ら淫行の相手方となる場合を除外するものではないが、・・・児童淫行罪の淫行させるというには、少なくとも、児童に淫行と評価される行為をさせることが必要であって、児童の反抗を抑圧し・著しく困難にした状態で、姦淫した場合には、児童において、淫行と評価させる行為をしたとは言い難い。強姦とは観念的競合なので、無罪の言い渡しをしない

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20111227-OHT1T00179.htm
被告は2010年3月〜11年5月、インターネットなどで知り合った14〜16歳の少女ら5人に対し、警察の関係者を装うなどして「君が援助交際したことを通報する」「名前や写真を警視庁に送る」などと脅すメールを送信。新宿区のホテルに呼び出しわいせつな行為をした。

http://www.asahi.com/national/update/1227/TKY201112270469.html
判決によると、被告は2010年3月〜今年5月、インターネットのサイトを通じて知りあった18歳未満の少女ら5人の裸などを隠し撮りした上で、「学校に写真おくります」といったメールを送って脅し、都内のホテルでわいせつ行為に及んだ。また、それを撮影し、DVDに記録するなどした

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111227/t10014950131000.html
被告(56)は、去年からことしにかけて、インターネットで知り合った14歳から16歳の中学生や高校生の少女5人に、「会わなければ写真をばらまく」などとメールで繰り返し脅して、わいせつな行為をしたとして、児童福祉法違反などの罪に問われました。判決で、東京地方裁判所立川支部の池本壽美子裁判官は「少女に対していずれも相当な期間、執ようにメールを送って脅した犯行は非常に悪質だ」と指摘しました。そのうえで「子どもを指導するストレスを解消するためという被告の動機に、くむべき事情はない」として、栗本被告に懲役9年を言い渡しました。