他人が投稿した画像を、あえて見逃した場合の刑事責任。
管理者の削除義務について言及しています。
本件のように厳密に言うと「幇助」にとどまる事案でも、愛知県では単独正犯や共謀共同正犯としてボンボン起訴されており、名古屋にはこだわる弁護人も被告人もいないので、そういう判例の流れには逆らえない。多勢に無勢。愛知県はしょうがない。
追記
被告人は身の回り品をまとめて片道航空券で来ていました。
投稿者との共謀共同正犯で起訴された。
厳しい量刑が予想されたので、
擬律も情状も含めて屋上屋を重ねる弁護人立証となった。
- 弁護人 弁護人のとりあえずの立証予定は、証拠物として再現ビデオと、書証としてビデオ作成報告書、別件で幇助とした判決書・・・
- 裁判所 弁護人そこまでやらなくていいんじゃないですか?
- 弁護人 「そこまで」って、やり出したらキリがないですよ。ビデオも5分程度にまとめますから・・・
- 裁判所 じゃそこまでにしておいてくださいよ。
- 弁護人 じゃ、とりあえず「そこまで」ということにします。
という感じ。
実刑相当事案の場合、
実刑でも、刑務所に入るのは被告人なんだけど、
- 手を尽くしてここまでやっもらって実刑でこの刑期。
というのと
- 実刑だけども、あれもやれば少しは軽くなったかも・・・
というのでは、受刑の姿勢とか処遇の効果が違うでしょ。
と考えると、弁護人は過剰気味に。
追記060310
判決書は本日到着。
公訴事実にはない削除義務と義務違反が認定されています。訴因変更もなく。