児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

信用毀損罪の判例評釈

 久し振りに大学図書館で紀要を読み漁ると、信用毀損罪の論文が目だちました。
 判例でると、論文が出るわけです。

http://courtdomino2.courts.go.jp/schanrei.nsf/VM2/B7D7738C071DEEAF49256D7200269E05?OPENDOCUMENT
判例 H15.03.11 第三小法廷・判決 平成14(あ)1198、1239 信用毀損,業務妨害,窃盗被告事件(第57巻3号293頁)
判示事項:販売される商品の品質に対する社会的な信頼と刑法233条にいう「信用」
要旨:販売される商品の品質に対する社会的な信頼は,刑法233条にいう「信用」に含まれる。
参照・法条:  刑法233条
内容:件名  信用毀損,業務妨害,窃盗被告事件 (最高裁判所 平成14(あ)1198、1239 第三小法廷・判決 棄却)
原審  H14.06.13 大阪高等裁判所 (平成14(う)52)

 奥村弁護士は1審2審の国選弁護人(いきがかりで上告も無償の私選弁護人)ですが、判決の前には信用毀損罪の論文なんてほとんど見当たりませんでしたよ。
 自白事件なんですが、一審の検察官立証を顧みると、虚偽風説流布については、当初検察官請求証拠には補強証拠がありませんでした。弁護人は気付いて黙っていたのですが、被告人が所在不明だった間に検察官が転勤交替して、補強証拠が追加されました。