児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

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強制わいせつ罪(176条後段)逆転無罪判決(福岡高裁h29.9.13)弁護人は藤原航弁護士(大阪弁護士会)

 
 1審には防犯カメラ画像が採用されてなかったようです。

女児わいせつ 逆転無罪 カメラ映像「被害と整合せず」 福岡高裁
2017.09.27 読売新聞
 福岡県内のマンションで2015年、8歳だった女児の体を触ったなどとして、強制わいせつ罪に問われた男性被告(71)の控訴審で、福岡高裁が懲役2年6月、執行猶予3年(求刑・懲役2年6月)とした1審・福岡地裁判決を破棄し、逆転無罪判決を言い渡していたことがわかった。岡田信(まこと)裁判長は「被害者の供述を信用するには合理的な疑いが残る」とした。判決は今月13日付。

 被告は、マンション管理人だった15年9月、マンション1階管理室で女児にわいせつな行為をしたとして逮捕、起訴された。捜査段階から一貫して否認し、半年間勾留されていた。

 今年1月の1審判決は、被告と女児の父親の間でトラブルがあったことを認めた上で、「女児が被告を窮地に立たせようと、虚偽の被害を申告したとは考えられない。女児の供述は、被害を受けたという限度で十分に信用できる」と認定。有罪判決を言い渡した。

 被告は控訴。13日の判決で岡田裁判長は、被害があったとされる時間の直後に女児が被告にじゃれつく様子が防犯カメラに残っていたことなどを挙げ、「このような行動は、女児が嫌悪感を覚える被害に遭ったことに疑義を抱かせ、被害状況と整合しない」と指摘。女児の供述について、「親の注意に反して管理室へ出入りしたことに後ろめたさを感じ、誇張したことも考えられる」として、信用性を否定した。

 弁護人の藤原航弁護士(大阪弁護士会)は「防犯カメラ映像は事件に近接しているのに、1審では重要視されなかった。控訴審では証拠との矛盾を適切に判断してもらえた」と話した。

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女児わいせつ 逆転無罪 福岡高裁判決 「供述映像と食い違い」
2017.09.27 西日本新聞
 8歳の女児の体を触ったなどとして強制わいせつ罪に問われた福岡市の元マンション管理人男性(71)の控訴審で、福岡高裁(岡田信裁判長)は「女児と母親の公判供述は信用できない」として、懲役2年6月、執行猶予3年とした一審福岡地裁判決を破棄し、逆転無罪を言い渡した。判決は今月13日付。

 男性は2015年9月、マンションの管理人室で、女児の下半身を触ったりキスしたりしたとして逮捕、起訴された。男性は「いたずらした女児をいさめるために服の上から尻を2回たたいただけ」とし、一貫してわいせつ行為を否認。密室内の事件で物証がなく、供述の信用性が争点だった。

 一審は「男性を慕っていた女児が(故意に)虚偽の供述をしたとは考えられない」として母親の供述とともに信用性を認め、有罪判決を言い渡していた。

 岡田裁判長は、二審で弁護側が提出した防犯カメラ映像から、事件後も女児が自ら男性に抱きつくなどしていた点を挙げ「嫌悪感を覚える被害に遭った後も女児の行動は変わらず、供述する被害状況と整合性を欠く」と指摘。「男性を快く思っていない母親から根掘り葉掘り聞かれ、女児が誇張して話したとも考えられる」とした。

 二審から弁護人を務めた藤原航弁護士(大阪)は「検察側は防犯カメラ映像を持っていたのに証拠化しなかった。不利な証拠を隠す姿勢は冤罪(えんざい)を生む」と批判している。 (高田佳典)