児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

奈良県青少年の健全育成に関する条例における「当該青少年の年齢を知らないことを理由として、・・・処罰を免れることができない。ただし、当該青少年の年齢を知らないことについて過失がないときは、この限りでない」の趣旨

 奈良県等で淫行した人からの相談があったので、条例の解説を取り寄せましたが、遅いので他県で自首してしまいました。
 一回性の淫行・わいせつ行為について、どうしてここまで高い年齢確認義務を負わされるのか、児童福祉法や児童買春法でも故意責任とされているのに反しないかという疑問があります。

H15奈良県青少年の健全育成に関する条例解説
(罰則)
 第42条
2 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。
九 第34条第1項の規定に違反して青少年に対しみだらな性行為若しくはわいせつな行為をした者又は同条第2項の規定に違反して青少年に対し当該行為を教え、若しくは見せた者

H26奈良県青少年の健全育成に関する条例解説(最新)
第4章罰則
(罰則)
1 第42条第34条第1項の規定に違反して青少年に対しみだらな性行為又はわいせつな行為をした者は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する
5 第34条第1項の規定に違反した者は、当該青少年の年齢を知らないことを理由として、第1項の規定による処罰を免れることができない。ただし、当該青少年の年齢を知らないことについて過失がないときは、この限りでない
【要旨】
本条は、禁止規定、命令規定又は立入調査等に関する規定の実効を確保するため、これらの規定に違反した者に対して一定の刑罰を科する旨を定めたものである。
【解説】
1 本条例に規定する罰則は、青少年の健全育成を阻害しかねない営業活動やその他の行為を行う者を念頭に、青少年の健全育成を図る見地から規定されているが、インターネットの急速な発達に伴い、青少年がインターネット上で知り合った者からみだらな性行為等の被害を受ける事例が多発するなどの社会情勢の変化を踏まえ、平成25年の改正で第34条第1項に該当する行為の法定刑の引き上げを行うとともに、さらに、当該行為については相手方となる青少年の年齢を知らないことを理由として刑罰を逃れることができないこととして、規制の強化を図った。
3 第5項の「当該青少年の年齢を知らないことについて過失がない」とは、通常可能な調査が適切に尽くされているといえるか否かによって決められる。具体的には、相手方となる青少年に、年齢、生年月日、干支等を尋ね、又は身分証明書等の提出を求める等、客観的に妥当な確認措置を尽くしたにもかかわらず、青少年自身が年齢を偽り又は虚偽の証明書を提出する等、行為者側に過失がないと認められる状況をいう。
過失がないことの証明は、行為者自身において行うことを必要とするものである。