児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・不同意性交・不同意わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録・性的姿態撮影罪弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

ハメ撮りの児童ポルノ・児童買春事件における弁護人の主張

 証拠では、メール等で
  性交のみ     20000円
  ハメ撮りあり   35000円 
となっているのに、訴因が

公訴事実
第1 平成25年4月13日午後1時48分ころから同日午後4時17分ころまでの間,西天満ホテル505号室において,山田花子(当時14歳)が18歳に満たない児童であることを知りながら,同児童に対し,性交等の対償として現金3万5000円を供与する約束をして,同児童と性交し,もって児童買春をした。
第2 前記日時場所において,前記山田が18歳に満たない児童であることを知りながら,同児童の陰部等を触り,被告人の陰茎を同児童に手淫,口淫させ,同児童の陰部に被告人の陰茎を挿入するなどし,これらの行為に係る同児童の姿態をビデオカメラ(平成25年押第1号符号1)で撮影し,その画像を同ビデオカメラに装着した電磁的記録媒体であるSDカード(同号符号2)に記録させ,もって児童を相手方とする性交又は性交類似行為に係る児童の姿態,他人が児童の性器等を触る行為に係る児童の姿態又は衣服の一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写したものを電磁的記録に係る記録媒体に記録することにより児童ポルノを製造した。

となっているので、対償額のうち15000円を否認します。
 撮影の対価は性交等の対価ではないからです。

児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律
第2条(定義)
この法律において「児童」とは、十八歳に満たない者をいう。
2 この法律において「児童買春」とは、次の各号に掲げる者に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等(性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。以下同じ。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいう。以下同じ。)をすることをいう。
一 児童
二 児童に対する性交等の周旋をした者
三 児童の保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)又は児童をその支配下に置いている者

 この程度のことは事前連絡無く法廷で指摘します。法廷の臨場感が好きなので。