児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・不同意性交・不同意わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録・性的姿態撮影罪弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

3項製造罪と児童買春罪は併合罪(仙台高裁H22.11.30)

 最決H21.10.21があるので、これは併合罪が正解かなと思いますが、札幌高裁
 刑集読めと言われてますが、判決書もってますから。

仙台高裁H22.11.30
論旨は,要するに,原判示第1の児童買春罪と原判示第2の児童ポルノ製造罪及び原判示第3の児童買春罪と原判示第4の児童ポルノ製造罪は。いずれも観念的競合の関係にあるから,それぞれ併合罪とした原判決には,判決に影響を及ぼすことが明らかな法令適用の誤りがある,というのである。
しかしながら,本件のように,被害児童に対して現金の供与を約5束して性交又は性交類似行為をし,これを撮影することをもって児童ポルノを製造した場合においては,法4条の児童買春罪に触れる行為と法7条3項の児童ポルノ製造罪に触れる行為とは,一部重なる点はあるものの,両行為が通常伴う関係にあるとはいえないことや,両行為の性質等にかんがみると,それぞれにおける行為者の動態は社会的見解上別個のものといえるから,両罪は刑法54条1項前段の観念的競合の関係にはなく,同法45条前段の併合罪の関係にあると解される(最高裁平成21年10月21日決定・刑集63巻8号1070頁以下参照)
したがって,原判決に所論のいうような法令適用の誤りはなく,論旨はいずれも理由がない。

札幌高裁判決速報172
札幌高裁H19.9.4
所論は,
1同一被害児童に対する数回の撮影行為は包括一罪である,
児童ポルノ製造罪の個数は,製造された児童ポルノの個数により定まる,
3本件の児童ポルノ製造罪と児童買春罪は観念的競合である,という。
・・・・
2の点を検討するに,本件で各買春行為に関連してなされた姿態を描写して児童ポルノを製造する行為は,上記のとおり別個独立であり,それぞれの描写行為(isDカードの記録行為)により製造された児童ポルノであるSDカードは,それ以前のSDカードが内蔵していた姿態とは異なる姿態を内蔵するのであるから,それまでの児童ポルノとは異なる別個の児童ポルノとなっていることも明らかである。すなわち,外形上1個の有体物ではあっても,各描写行為により別個の児童ポルノが製造されていたこととなる。した.がって,仮に,所論のとおり,児童ポルノ製造罪の個数が製造された児童ポルノの個数で定まると考えても,本件では,11個の児童ポルノが製造されているのであるから,11罪となる。
そして,3については,原判決も,各買春行為とこれに関連してなされた児童ポルノ製造罪とを観念的競合として処理している。上記判断と同様の罪数処理をした原判決に誤りはなく,法令適用の誤りはない。論旨は理由がない。