弁護人が知っていたら、最初から控訴趣意書に入れますよね。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080614/trl0806141914000-n4.htm
検察側が証人尋問の中で明らかにした火災保険金の下りた日は昨年4月5日。
被告はその11日後の4月16日に1審・神戸地裁で初公判を迎え、12月12日に判決を言い渡された。
被告・弁護側は1審初公判前に保険金が下りていることを把握しながら、公判を通じて遺族らに隠し続けていたことになる。
これでは遺族らが不信感を募らせるのも当然だ。
しかも、被告・弁護側が被害弁償の意思を控訴審の裁判長に伝えたのは、判決期日(今年5月29日)の前日だったという。量刑を減らそうとする意図があまりにも露骨だといえる。
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判決直前の被害弁償申し立てを裁判長が「不誠実」と受け取るのか、あくまで「誠意」とみるのか。量刑に影響するのか。
7月3日に言い渡される判決に注目したい。
「判決直前の被害弁償申し立て」でも、無いよりはかなりましなので、有利な事情ですね。どの程度斟酌するかは別として。
怒ってるからって全く謝罪・弁償にいかないのと比べるわけです。
原田國男「量刑判断の実際」 増補版p20
被害者やその遺族の被害感情か強いことは,しばしは,被告人に不利益な情状として取り上げられる。被害感情も応報感情の一つであるから,これが責任において考慮されるのはやむを得ない。逆に,被害者側の宥恕があったことは,被告人に有利な情状となる。ことに,親告罪の場合はその意味は大きい。被害感情か激烈で, 一切の損害賠償.示談には応せず,被告人ができるだけ長く服役すること等を希望するような場合に,これをあまり重視するのは適当ではない。いうまでもなく,被害感情に報いるだけが刑罰の目的ではないからである。